フォロワーシップで組織の成果を最大化!注目される理由と教育するときのポイントとは?

フォロワーシップで組織の成果を最大化!注目される理由と教育するときのポイントとは?

企業の成長や組織力アップのためには、社員にフォロワーシップを身に付けてもらうことが効果的です。「リーダーシップなら聞いたことがあるが、フォロワーシップとは?」という人もいるでしょう。

今回は、組織的に高めていきたい「フォロワーシップ」について解説します。生産性を向上させたい・組織的に成果を生み出したいという企業や人事担当者が知っておきたい内容をまとめました。

フォロワーシップとは?

フォロワーシップ
フォロワーシップという言葉に馴染みがないという人も多いのではないでしょうか。

フォロワーシップとは、組織のリーダーをサポートし、能動的に率先して他のメンバーに働きかけたり、支援したりする行動パターンやスキルのことです。具体的には、リーダーの指示に従うだけでなく、リーダーに意見をしたり誤りがあれば訂正したりなど、組織のメンバーによる自律的な動きを指します。ビジネス環境や市場が急速に変化し、メンバーそれぞれに臨機応変な対応が求められている現代において、組織力アップに欠かせない要素として注目を集めています。

フォロワーシップとメンバーシップの違い

フォロワーシップとよく対比される言葉に「メンバーシップ」があります。2つは似た言葉ではありますが、その意味合いは異なるものです。

メンバーシップとは、各メンバーがそれぞれの役割を果たし、組織全体に貢献するという行動パターンを指します。具体的には、自分の担当業務は主体的に遂行する・他のメンバーに協力する・面倒な仕事も自ら進んで引き受けるなど、組織を支える動きを指します。フォロワーシップはリーダーを支える要素が強いことから、メンバーシップはフォロワーシップを包括するものと捉えるとよいでしょう。

リーダーシップとフォロワーシップの関係

フォロワーシップを理解するうえでもう1つ重要な単語が、「リーダーシップ」です。リーダーシップとは、組織を導き、目標を達成する行動パターンやスキルのことを指します。日本語では、統率力と訳されることもあります。リーダーシップは、フォロワーシップと比べるとかなり浸透している概念なので、理解している人も多いのではないでしょうか。

リーダーシップとフォロワーシップは対になるスキルではありますが、リーダーシップはおもにリーダーのみに求められるスキルです。一方で、フォロワーシップは組織全員に求められるスキルであり、役職や担当業務を問わず必要とされています。

日本企業においてフォロワーシップが重要な理由

フォロワーシップ
組織力を考えるうえで、長らくリーダーシップに焦点が当てられてきましたが、近年フォロワーシップへの関心度が高まっています。ここでは、日本企業でフォロワーシップの重要性が上がっている理由について確認しておきましょう。

激しい環境変化に合わせられるリーダーが求められている

現在、テクノロジーの進化が劇的に進み、ビジネスを取り巻く環境は急速に変化しています。激しい環境変化が起こり続けるなか、組織を指揮するリーダーに求められるリーダーシップやマネジメント能力はよりハイレベルなものになっています。

しかし、いかに優秀なリーダーであっても、その能力には限界があります。リーダー1人で最適解が出せるとは限りません。また、リーダーがいかに優れたビジョンを描いても実際に成果を出すためには、メンバーからの支援は必須。優秀なリーダーが活躍するためには、メンバーによるフォロワーシップを実施する必要があるのです。

組織における成果への影響力はメンバー>リーダー

実は、組織の成果に与える影響力は、リーダーが1~2割、メンバーが8~9割といわれています。そのため、優れたリーダーがいても、メンバーが能動的にサポートし、メンバー同士で支え合えなければ良い結果につながりにくいのです。企業の経営側は、優秀なリーダーの獲得や育成に注力しがちですが、優秀なリーダーと同様にフォロワーシップを実践できるメンバーの獲得・育成を重視すべきといえるでしょう。

フォロワーシップとリーダーシップが相乗効果を生む

変化が激しい現代で企業が生き残るためには、変化への適応が必要不可欠です。しかし、膨大な情報が溢れ、刻々と変わる状況にリーダーだけでは適応しきれません。つまり、結果を出すためには、リーダーを支えるメンバーの存在が重要になるのです。

フォロワーシップを持ったメンバーが揃えば、上司をマネジメントし、リーダーが力を発揮しやすい環境づくりやプロジェクトの進行が行えます。リーダーシップとフォロワーシップが噛み合うことで相乗効果を生み、より良い成果につながります。

フォロワーの5つのタイプ

フォロワーシップ
ひと口にフォロワーシップといっても、リーダーをどうサポートするのか、どこまで組織に貢献できるのかは、メンバーによって異なります。フォロワーシップについてより深く理解するためにも、ここではフォロワーシップにおけるメンバーのタイプを把握しておきましょう。

メンバーもタイプ別に異なる役割を持っており、フォロワーシップを成果につなげるためには、企業やリーダー側もメンバーのタイプに合った対応をする必要があります。また、組織内のメンバーのタイプが一部に偏ると、職場の雰囲気が悪くなったり、成果が出にくくなったりします。そのため、メンバーのタイプを把握し、タイプに応じたサポートをすることが必要です。

順応型フォロワー

順応型フォロワーとは、自分の意見を持たず、リーダーの意見や指示に従順に従うメンバーです。真面目で素直な人に多いタイプ。ただし、リーダーを批判せず、ただ指示に従うことが義務であると考えているため、イエスマン・ゴマすりと揶揄されることもあります。

指示を待つ傾向があるため、積極的な意見や提案はできませんが、指示に従順に従ってくれるため企業・リーダー側が扱いやすい利点があります。業務には真面目に取り組むので、組織への貢献度は高くなります。扱いやすいことからリーダーが好むタイプではありますが、順応型フォロワーが増えると主体的に動くメンバーが少なくなり、成果につながりにくくなるため、企業側は注意が必要です。

模範的フォロワー

模範的フォロワーは、自分の意見やリーダーに対する批判を持ち、リーダーにそれらを伝えることができるうえ、その他メンバーとも協調性を持って仕事が進められるメンバーです。リーダーの右腕的存在で、役職名以外はリーダーとほぼ対等な関係にある理想的なタイプ。

ときにリーダーシップを発揮することもあり、組織への貢献度は高く、将来のリーダー候補に挙げられます。組織や仕事に対して積極的に関与を示し、問題解決に向けて他のメンバーの協力を仰ぎつつ主体的な働きをしてくれるでしょう。リーダーとメンバーの橋渡し役にもなるため、模範的フォロワーの働きで成果が左右されることもあります。

消極的フォロワー

消極的フォロワーは、自分の意見を持たず、リーダーの意見や指示に渋々従うメンバーです。順応型フォロワーとは違い、嫌々ながら最低限のことをこなす、仕事や組織への関与に無気力なタイプ。仕事に対するモチベーションややる気、責任感、主体性に欠ける傾向があります。

自ら組織にかかわろうとしないことから、組織への貢献度は低く、フォロワーシップの概念では役割を果たせないタイプのメンバーです。一方で、指示内容を最低限こなすだけなので、自分の範囲を超えるような勝手な行為をすることはありません。

孤立型フォロワー

孤立型フォロワーは、自分の意見やリーダーに対する批判を持ちながらも、主体的に仕事や組織に関与しないメンバーです。意見はするが自分では動かない、一匹狼タイプ。自分の意見の発信や批判的な発言が多くなることから、周囲からはチームプレイに向かない・頑固・問題児と認識されていれやすい特徴を持っています。そのため、組織への貢献度は低。

元々は模範的フォロワーであったが、リーダーや組織に不満があったり、不当な扱いを受けたりした結果、孤立型フォロワーになる傾向があるといわれています。そのため、不満を解消したり、リーダーやその他メンバーと良好な関係を築いたりと環境を改善できれば、模範的フォロワーに復帰できる可能性があります。

実務型フォロワー

実務型フォロワーは、適度に自分の意見やリーダーに対する批判を持ち、適度に仕事や組織にかかわりを持とうとするメンバーです。リアリストな側面があり、主体的に動くこともあれば、リスクを避けて指示された範囲内で動く凡庸なタイプ。挑戦しない・官僚的な仕事ぶりと非難されることもあります。

しかし、与えられた業務や指示の範囲であれば、フォロワーシップを発揮します。指示があれば誠実に仕事をこなすことから、組織への貢献度はそこそこ。背伸びをしないと届かないような目標を与え、挑戦させることで模範的フォロワーに近づけることができます。

社員のフォロワーシップを育てて成果につなげるためのポイント

フォロワーシップ
組織として結果を出すためには、社員のフォロワーシップを伸ばす必要があります。社員は扱いやすければ良いというわけではなく、主体的に動いてリーダーをサポート、ときには批判することが必要です。

最後は、社員にフォロワーシップを発揮させ、結果につなげるためのポイントを紹介します。

研修を行ってフォロワーシップやリーダーの限界の理解を深める

フォロワーシップという言葉が、リーダーシップほど定着していないことからわかるように、フォロワーシップについて正しい理解をしているビジネスパーソンは少ないものです。そのため、社員のフォロワーシップを高めるときは、リーダーにも限界があることや、リーダーを支えるメンバーの役割について研修を行いましょう。

単なるフォロワーシップに関する知識の提供で終わらず、各々のメンバーが行動レベルまで落とし込める研修を実施することを意識してください。

客観的な視点から健全な批判を行うことを前提とする

リーダーの意思決定に対して、メンバーがアイデアを提案したり、批判したりすることは、フォロワーシップの発揮に重要な要素です。リーダーの意思決定が本当に最適解なのか、問題の本質を見誤っていないか、あえて批判的な視点でみることで、より良い解決策や発想が生まれることがあるためです。言いにくいことほど価値がある、ということもよくあります。

しかし、メンバーからの意見や批判が単なる悪口や文句で終わり、生産的な意見が出ないことも多いもの。成果を出すためには、単純に批判すれば良いというわけではなく、メンバーが客観的な視点でリーダーの意思決定や問題をみたうえで批判できるかが重要です。フォロワーシップ研修では、客観的かつ生産性のある批判ができるよう、批判的思考法(クリティカルシンキング)の習得を目指しましょう。

社員それぞれに自分のフォロワータイプを知ってもらう

組織としてフォロワーシップを高めるためには、各メンバーがそれぞれどのタイプのフォロワーなのかを自覚してもらうことが重要です。メンバーのタイプがわかれば、リーダーや企業側もどう対応すれば模範的フォロワーに近づけることができるのか、把握しやすくなるでしょう。

ただし、フォロワータイプの確認は、タイプによって優劣を付けるために行うのではありません。企業が、メンバーの現在の貢献度や、どの程度の批判的思考を持っているのかを知ったうえで、各人をサポートすることが目的です。各タイプに合わせた研修を実施したり、目標を設定させたりして、個々の批判的思考法・組織への貢献度を高めていきましょう。

社員同士のコミュニケーションの機会を増やす

メンバーが十分にリーダーをサポートするためには、リーダーの人柄や性格、思考癖、意思決定時の判断基準などを理解する必要があります。リーダーや企業側は、メンバーに対してサポートを求めるだけでなく、リーダーや他のメンバーを知る機会を設けるようにしましょう。

社員同士のコミュニケーションが少なければ、お互いを理解する機会が不足する可能性があります。リーダーのほうから、積極的にコミュニケーションをとるよう促しましょう。リーダーやメンバー間で信頼関係が築ければ、自然とお互いを支援したり、能動的に業務に取り組めたりといった効果が期待できます。リーダーやメンバーの考えを理解するためのノウハウや、コミュニケーションの取り方に関する研修を実施するのもよいでしょう。

フォロワーシップを発揮できる環境を作る

メンバーがフォロワーシップをしっかり発揮するためには、フォロワーシップを発揮しやすい環境づくりも重要です。メンバーが健全な批判をしたとしても、リーダーが撥ね退けてしまえば、フォロワーシップは上手く機能しません。メンバーの力を活かしきれず、組織としてより良い結果を残すことも難しくなるでしょう。

企業がフォロワーシップとリーダーシップについて考えるときは、「リーダーの役割・フォロワーの役割は別物」「リーダーとメンバーは対等である」という認識を持つことが重要です。それぞれが自分の役割を果たせるような研修の実施や、評価体制を取り入れることを意識してください。また、フォロワーシップは、組織の構成メンバー全員に求められるスキルです。フォロワーシップ研修には、必ずリーダーも参加させ、メンバーが安心して意見できる環境づくりについて学んでもらいましょう。

フォロワーシップで組織力を向上させて成果を最大化しよう!

フォロワーシップの重要性について、しっかり理解していただけたのではないでしょうか。組織に高いフォロワーシップがあることは、劇的な変化を続ける現代において、企業が生き残るために大きな武器となります。

社員のフォロワーシップを高めるためには、まずリーダーにもメンバーにも、お互いは対等な関係であり、個人がそれぞれ力を発揮して初めて相乗効果が得られることを理解してもらわなければなりません。企業には、社員がフォロワーシップを発揮できる環境づくりや研修に注力し、組織全体でフォロワーシップを高める流れを作ることが求められているといえるでしょう。

ヘッドハンティングをご検討中の企業様へ

ヘッドハンティングを
ご検討中の企業様へ

応募を待つだけではない、欲しい人材に
こちらから積極的に
アプローチする
“攻めの採用手法”をお試しください

ヘッドハンティングのご質問・
ご相談はこちらまで

0120-264-552
受付時間 月~金 9:00~17:30

「スペシャルインタビュー」の関連記事

各分野でご活躍されている方、経営者、人事責任者、採用、人材、働き方、雇用などHR系に見識のある方へお話を伺うコーナーです。