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エグゼクティブとは?語源や意味、ヘッドハンティングされるポイントも解説

エグゼクティブとは?語源や意味、ヘッドハンティングされるポイントも解説

エグゼクティブという言葉から経営者やお金持ちを想像する人が多いと思いますが、意味や定義をはっきりとは理解していない人もまた多いのではないでしょうか?今回は、ビジネスシーンで使われる「エグゼクティブ」の意味や定義をご紹介しながら、エグゼクティブ人材に求められる要件やキャリアアップしていく方法などを解説していきます。

エグゼクティブとは?

エグゼクティブは、経営層や幹部、役員を指す言葉で、英語では「Executive」と表記されます。語源は、ラテン語の「exsequor」から派生しており、「実行する」という意味があります。エグゼクティブは組織内で最高位の責任者や意思決定者であり、経営戦略の策定や方針の実行、企業の目標達成に関与する大きな役割を担います。

また、彼らは組織のリーダーシップを担い、部下やチームを指導し、ビジネスの成功に向けて努力すると同時に、企業の代表としての役割も果たし、外部の利害関係者との関係構築や意思疎通も遂行する重要な任務です。

エグゼクティブには高い専門知識や経験が求められ、ビジネスの領域で幅広いスキルセットを持つことが重要となります。

ビジネス以外での使われるエグゼクティブ

エグゼクティブという言葉は、ビジネスシーンだけでなく、他のシーンでも使われています。例えば、「エグゼクティブ サマリー」とは、事業計画書(ビジネスプラン)の最初に、計画の概要や重要なポイントをまとめたドキュメントのことです。事業の概要を簡潔に説明するために使用されることがあります。これは、忙しいエグゼクティブや意思決定者にとって貴重な情報源です。

また、高級ホテルには「エグゼクティブ ラウンジ」があります。これは、エグゼクティブやVIP向けの特別な待合室やラウンジを指すものです。ここでは、快適な環境でビジネスの待ち時間を過ごしたり、プライバシーを確保したりすることができる特別な空間として提案されています。

さらに、「エグゼクティブシート」は、高級車や航空機などで使用される、特に快適で優雅なシートを指します。これらのシートは、エグゼクティブや上級管理職にとって、長時間の移動や仕事中のリラックスに適した環境を提供します。

これらのフレーズや用語は、エグゼクティブを対象とした特別なサービスや環境を表現するために使用されます。ビジネス上の要素だけでなく、エグゼクティブの快適さや効率性に焦点を当てた提案や設計が行われていることが特徴です。

欧米と日本での使われ方の違い

語源由来のある欧米と日本では、エグゼクティブの使われ方にいくつかの違いがあります。
その例をいくつか紹介していきましょう。

役職の範囲

欧米では一般的に、エグゼクティブという用語は経営者や重要な幹部のポジションを指すことが多く、CEO(最高経営責任者)やCOO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)など、組織のトップレベルの役職をエグゼクティブとして扱います。一方、日本ではエグゼクティブの範囲は広く、役員や重要な管理職、事業部長なども含まれることがあります。

権限と責任の強調

欧米のビジネス文化では、エグゼクティブの役職は高い権限と責任を伴うものとされています。経営戦略の策定や意思決定、企業の方針の実施など、組織の重要な決定に関与する役割が期待されます。一方、日本ではエグゼクティブの役職でも集団主義や組織の連帯感が強く、経営者としての独自の権限や責任を持つ一方で、チームや組織全体の調和を重視する傾向があります。

レベルや称号の使用

欧米では、エグゼクティブの役職は明確なレベルや称号として使用され、組織内のヒエラルキーを示す場合が多いです。CEOやCFOなどのタイトルが一般的に使われます。一方、日本では役職の名称や称号よりも、組織内の地位や役割、責任範囲に重点が置かれることがあります。

これらは一般的な傾向であり、個々の企業や文化によって異なる場合もあります。しかし、欧米と日本ではエグゼクティブの使われ方や役割の期待に一定の違いがあるようです。

CXOの役割

上述のように元来、欧米ではCEOやCFOなどのCXO(Chief x Officer)ポジションの人材をエグゼクティブと捉えることが一般的ですが、昨今の日本においても上場企業を中心に上級役職者をCXOのタイトルで呼ぶケースが増えています。

ここでは、代表的なCXOのタイトルと日本語訳した際の名称、それぞれの役割を簡単に説明していきます。

CEO(最高経営責任者)

企業の最高経営責任者であり、ビジョンや戦略の策定、意思決定、組織の全体的な運営を担当します。

CFO(最高財務責任者)

企業の最高財務責任者であり、財務戦略や資金管理、財務報告、投資・資金調達など、財務面の管理と戦略に関わります。

COO(最高執行責任者)

企業の最高執行責任者であり、日々の業務運営やプロセス改善、効率化、生産性の向上に焦点を当てます。

CHO(最高人事責任者)

企業の最高人事責任者であり、人材戦略や採用・配置、労働環境の整備、人材開発など、人材に関わる施策を担当します。

CLO(最高法務責任者)

企業の最高法務責任者であり、企業の法的事項やリーガルリスク管理を担当し、法的なアドバイスと戦略的な指導を提供します。

CDO(最高デジタル責任者)

企業の最高デジタル責任者であり、デジタル戦略の立案やデジタルトランスフォーメーションの推進、データ活用の最適化など、デジタル領域における戦略的な取り組みを担当します。

CTO(最高技術責任者)

企業の最高技術責任者であり、技術戦略の策定や新たな技術の導入、イノベーションの推進、製品開発など、技術面での統括と戦略の推進を担当します。

CIO(最高情報責任者)

企業の最高情報責任者であり、情報技術戦略の策定や情報セキュリティの確保、システム・インフラストラクチャの管理など、情報技術に関連する戦略的な役割を担当します。

エグゼクティブ人材に求められる5つのスキル

このようにCXOにも様々なポジションがあるのがわかりますが、これらエグゼクティブ人材になるには、共通して求められる思考や志向、スキルや能力があります。それらを5つにわけて解説します。

1.リーダーシップ

エグゼクティブは組織を導くリーダーシップ能力が求められます。リーダーシップにはビジョンの策定、意思決定の能力、チームの指導やモチベーションの向上などが含まれます。経験やスキルにはリーダーシップポジションでの経験、組織の管理や戦略的な指導の経験が重要です。

2.戦略的思考

エグゼクティブは長期的なビジョンや戦略を策定し、組織の目標に向かって方向性を示す必要があります。戦略的思考には市場分析や競合分析、トレンドの把握などが求められます。経験やスキルには戦略策定や企業戦略の経験、ビジネス環境の理解が重要です。

3.コミュニケーション能力

エグゼクティブは様々なステークホルダーとのコミュニケーションを円滑に行う必要があります。効果的なコミュニケーションには優れた口頭および書面での表現能力、聴取能力、交渉力などが重要です。経験やスキルにはチームやステークホルダーとのコミュニケーション経験、プレゼンテーションスキル、対人関係能力が求められます。

4.ビジネス洞察力

エグゼクティブはビジネスを洞察し、経済や市場の動向を理解している必要があります。ビジネス洞察力には事業モデルの理解、収益性の分析、リスク評価などが含まれます。経験やスキルには業界知識、ビジネス分析経験、財務管理の理解が重要です。

5.変革・イノベーション能力

環境の変化に対応し、組織の成長やイノベーションを促進する能力が求められます。

総括すると、エグゼクティブ人材にはリーダーシップ、戦略的思考、コミュニケーション能力、ビジネス洞察力、変革・イノベーション能力が求められます。これらの要件に加えて、業界や組織のニーズに合わせた経験やスキルを持つことが重要です。エグゼクティブとしての役割は多岐にわたりますが、これらの要件を備えることで組織の成長や成功に貢献することができます。

エグゼクティブになる方法

エグゼクティブに求められる思考や能力を兼ね備え、現職で活躍しているような人材が、これからエグゼクティブのポジションを目指す場合、具体的にはどのような手段があるのでしょうか。このセクションでは、エグゼクティブになるための3つの方法を「成功するためのポイント」「メリット」にわけて紹介します。

会社内で出世する

この方法では、現在の勤務先で昇進し、エグゼクティブポジションを獲得することを目指します。会社内でエグゼクティブ人材になるためのポイントは、パフォーマンスと成果を追及することで、優れた業績を上げ、会社に対して価値を提供すること、また、リーダーシップを発揮しチームやプロジェクトのリーダーとしての役割を果たし、信頼と尊敬を得ることなどがあげられます。

会社内で出世してエグゼクティブとなるメリットは、組織の文化や業務プロセスに精通しているため、スムーズに役割に適応できる可能性があります。また、内部ネットワークを持ち、関係者との信頼関係がある場合は、昇進の機会が増えるかもしれません。

転職エージェントに相談する

転職エージェントを活用することで、エグゼクティブポジションにマッチする求人情報やキャリアアドバイスを得ることができます。

この場合、成功するためのポイントは次の通りです。

まず、自分のスキルや経験を棚卸しして分析し、またこれからのキャリア目標を明確にし、エージェントと共有することが重要となってきます。そのことで、優れた職務経歴書をエージェントともに作成し、経歴や成果を魅力的にアピールすることや、エグゼクティブポジションに適した面接対策を行う必要があります。

転職エージェントを活用することのメリットは、プロのアドバイスを受けながら、エグゼクティブポジションに適した求人情報を受け取ることができることです。エージェントがキャリアのプロモーションや交渉を支援してくれる場合がありますので、個人で転職活動を行うよりも可能性が広がることもあるでしょう。

ヘッドハンティングされる

エグゼクティブになる人材であれば、企業やヘッドハンティング会社にヘッドハンティングされるというケースも考えられます。

ヘッドハンティングされてエグゼクティブになるためのポイントは、まずはヘッドハンティングされる人材になることです。ヘッドハンティングは、トップクラスの人材を求めるプロセスです。そのため、自身の専門知識や業界経験を高めることが重要です。業界トレンドや最新のスキルに関する知識を持ち、競争力を高める必要があります。そのうえで、企業ホームページ、SNS、取材対応、イベントなどを通して自身の価値を発信する必要があります。

常に優秀な人材へのコンタクトを試みているヘッドハンターは、それらの情報をキャッチして、クライアントニーズに合致するエグゼクティブ候補であれば、声をかけていきます。

次にヘッドハンティングされた場合のメリットとしては、高い評価と報酬があげられます。 ヘッドハンティングされることで、自身のスキルや経験に対して高い評価を受けることが期待できます。それに伴い、報酬や待遇の面でも優遇される可能性があります。

仮に転職をしなかったとしても提示された条件や給与などを聞くことで、自分自身の市場価値がわかることがあります。市場価値を知ることで、自分自身がどのような給与・待遇条件で働くことができるのか、また今後どのようなスキルアップやキャリアアップを行う必要があるかなどを考えることができます。

もうひとつのメリットとして、機会の多様性があげられます。 ヘッドハンティングでアプローチされた求人情報を知ることで、自分自身が今後どのようなスキルを身につけることが必要なのか、どのような業界や分野が今後求められるのかなど、キャリアアップのための情報収集ができます。ヘッドハンティングによって選択肢は確実に広がるでしょう。

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