元社員を活かす「アルムナイ採用」は企業にプラスとなる!メリットや導入のポイントを解説

元社員を活かす「アルムナイ採用」は企業にプラスとなる!メリットや導入のポイントを解説

最近よく耳にする「アルムナイ」という言葉。アルムナイ(alumni)は学校の卒業生や同窓生を意味し、中途採用市場においては、企業を卒業したOB/OGのことを指しています。このアルムナイを採用することに興味を抱いている担当者様も多いのではないでしょうか。

アルムナイ採用は、人材供給源の拡大や採用コストの削減といった大きなメリットをもたらす可能性を秘めています。今回は、そんなアルムナイ採用について概要やメリットなどを解説します。

会社の「卒業生」を対象としたアルムナイ採用を活用する動きが拡大している

アルムナイ採用は、一度企業から飛び立っていったアルムナイ(OB/OG)を再び雇用する採用手法です。日本ではまだあまりなじみはありませんが、雇用の流動性が高く、積極的な転職が推奨されているアメリカの企業では導入が進んでいます。

特にアクセンチュアを始めとする外資系コンサルティング企業は、卒業生を繋ぐアルムナイネットワークがあることで知られています。イベントなどを通して繋がりを保ちながら、パートナーとして協業したり、自社のアンバサダーとして登用したりと、アルムナイを企業の貴重な人的資源として積極的に活用しているのです。

日本の企業においては、高度経済成長期以降、長らく終身雇用に代表される家族的経営が一般的で、会社を辞めていく人々を「裏切り者」として捉える見方が残っています。しかし、成果主義の導入や構造的な人手不足、副業解禁や自営業の増加といった働き方の構造転換を背景に、アルムナイを活用する動きは徐々に拡大しています。

661社を対象にエン・ジャパンが実施した「企業の出戻り(再雇用)実態調査2018」によると、出戻り社員の受け入れ実績がある企業は2016年より5ポイント増加して72%に。[注1]
ヤフーやセプテーニ・ホールディングスなどアルムナイネットワークを整備する企業も増加しており、アルムナイと企業を繋ぐHRテックも注目を集めるなど、今後の発展が期待される分野となっています。

アルムナイ採用のメリットはコストをかけずに即戦力を獲得できブランディングにも役立つこと

アルムナイ採用の代表的なメリットは「即戦力になる」「採用コストの削減になる」「ブランディングに役立つ」の3点です。それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

1つは、アルムナイ採用で即戦力が手に入ることです。
アルムナイ採用は普通の中途採用とは違って、企業側も求職者側もお互いをよく知っています。求職者は企業の風土やビジネス内容について熟知しており、社内に既に人脈が形成されています。
採用にあたっては、何かしらの不満を持って辞めた人も多いのでその点を慎重に聞き出すといった対応が必要になりますが、企業側も求職者の人となりを知っているので、ミスマッチが起きる可能性について高い精度で判断が可能です。

また、出戻り社員はエンゲージメントが高いことも多く、他の社員の見本となる働きをしてくれることも多いと聞いています。他社で知識やスキルに磨きをかけた人材は、社内にイノベーションをもたらしてくれる可能性もあり、即戦力として期待できます。
先ほどのエン・ジャパンの調査においても、出戻り社員を再雇用した理由として、「即戦力を求めていたから」が72%、「人となりがわかっているため安心だから」が68%となっており、これらがアルムナイ採用の一つの魅力となっていることがわかります。[注1]

2つ目は、アルムナイを活用すると採用・教育コストを削減できるというメリットです。
アルムナイ採用の応募経路の大半は、本人からの直接応募か、在職時の上司・同僚からのリファーラルです。[注1]そのため、求人エージェントの仲介が必要なく、採用コストを削減できます。
また、アルムナイは以前の在籍時に研修やOJTを経験しており、企業の慣例についてよく知っているため、オンボーディングにかかるコストも最小限で済みます。

3つ目は、自社のブランディングに役立つというメリットです。
アルムナイ採用の導入においては、退職時の出口の部分のデザインが重要になります。具体的には、企業と繋がりを保ちたいという社員を増やす必要があるのです。
内部マーケティングによりアルムナイと友好的な関係性を保ち、エンゲージメントを高めておけば、人材が気持ちよく働いている会社として評判になりますし、口コミなどによるレピュテーションリスクの軽減も見込めます。その結果として、優秀な中途人材に選ばれる可能性も高くなるなどのメリットがもたらされます。

アルムナイ採用を導入する際に重要な2つのポイント

アルムナイ採用を導入するにあたっては、復職条件の明確化や受け入れ態勢の整備、タレントプールの構築、定期的なイベントの企画開催などによるアルムナイネットワークの整備が重要となります。検討すべきことは多くありますが、ここではアルムナイ採用を導入する際のポイントを2つ見ていきます。

1つは、アルムナイの受け入れ態勢を整備することです。
一度退職した社員が戻ってくることに良くない心象を持つ人々も、中には存在します。退職にあたって迷惑をかけられたと考える人々です。研修を行ってアルムナイ採用への理解を促すのも重要ですが、両者のしこりを取り除くために、場合によっては採用フローにアルムナイとの対話を組み入れるといった対策も必要になります。

もう1つは、イグジットマネジメントに力を入れることです。
アルムナイネットワークの整備には、辞めていく人材を企業が応援して快く送り出せる組織への改編が必要です。そのため、アルムナイ採用を見据えたイグジットマネジメントが重要性を帯びてきます。円満退職を迎えられるように、起業や転職のサポート制度を整える、研修で社内の意識改革を行うといった、出口部分のデザインを強化していきましょう。

アルムナイとの関係性を強化し採用力向上に活かしていく

日本の企業では、採用候補者や現職社員とリレーションを築いてきましたが、社員が辞めた途端に関係性が途切れていました。しかし、この断絶は非常にもったいないことだと認識され始めています。HRテックの活用により、簡単に関係性を築ける時代です。多くのメリットをもたらすアルムナイとの関係性の強化は、採用力向上のためにも今後更に重要性を増していくのではないでしょうか。

[注1]企業の出戻り(再雇用)実態調査2018。出戻り社員の受け入れ実績がある企業は2016年より増加。 一方、制度化は進まず。―人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』アンケート―        https://corp.en-japan.com/newsrelease/2018/13243.html

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