「一番やりたいことではないけれども」

一生に一度の人生なのだから、自分が本当にやりたいことをやる。社会人10年目に突入し、自分が新卒だった時と比較して世の中の風潮が大きく変わり、そのような風潮が強くなったように感じています。
転職エージェントとして日々求職者の方とご面談していますが、自分のやりたいことやキャリアパスが既に決まっている人もいれば、迷われている人もいらっしゃいます。今回は、自分が一番やりたかったことに気付くまでと現在の想いについての内容です。迷われている人に対して、何かしら参考になればと思い、ブログを書かせていただきました。
「自分が本当は何をやりたいのか?」見つけるのは非常に難しいですよね。
私個人でいうと、最近「仕事で一番やりたかったこと」が見つかりました。それはVC(ベンチャーキャピタル)に所属し、投資先のビジネスを通して良い技術を世に広めることです。
私は元々大学院で生物系の研究をしていましたが、自分が薬を「創る」ことよりも、「活かす」方向に興味を持ちました。命に係わる「薬」「医療」において、適切な人に投与してほしい、そのきっかけを自分が作りたいと思い、製薬会社の営業を志願しました。
自分のキャリアを振り返ると、「世にある良いものを適切に活用してほしい・広めたい」という想いが根底にずっとありました。それがたまたま新卒の時では薬でした。そして、当時の自分では、それを活かす場所が製薬会社であると考えていましたが、正直視野が狭かったなと、今では思います。
そして、そのスケールを大きくするためにコンサルに転職し、挫折。自分がやりたいことを行うためには実力がないと難しいと実感し、実力をつけるためにIT業界に飛び込みました。その後、「世にある良いものを適切に活用してほしい・広めたい」という想いが再燃し、人軸・企業軸でそれが叶う当社に転職し、今のエージェントとしての活動に至ります。
そして、様々な業界のクライアント、転職活動者の方とお会いする中で、VCの存在を知りました。VCを知った時「あ、私がやりたかったことはこれだった」と思いました。しかし、同時に「やりたい」と「できる」は違う。それは、過去の経験から実感しており、それだけでなく、育児をしながらできるものなのか。今の年齢で、また新しい業界にチャレンジすることはできるのか。
色々な想いがありました…。
私が出した結論は「今の仕事でも自分の想いは叶えられるから、私はこの道を行く」でした。
この道を行くと決めた以上、VCとして自分が現場の最前線に立ち、直接技術に触れ、ビジネスを作り出したり、成長に寄与したりすることはできません。しかし、転職エージェントとして企業と人に関わることで、「この人が入社してくれたから、事業がより進んだ、会社がより良くなった」という状況を作り出すことは可能だと思っています。
過去にご支援させていただいた企業様で、即戦力の方が一人入社されただけで、会社の事業拡大のスピードが圧倒的に変わったのを目の当たりにした経験から、そのような企業を増やしていきたいという想いが、仕事をしながら芽生えていたことにも気付きました。
「技術はトップシェアだが、通常の人材紹介では、大手企業の求人に埋もれて中々応募がない」という企業様を支援することは、「世にある良いものを適切に活用してほしい・広めたい」という想いを間接的に叶えられていることに気付きました。
一番にやりたかったことではないけれども、コアとなる想いを叶えることや能力的に自分にできることという視点では、今の私の環境でとれる最善の選択肢だったと思っています。また、今振り返ってみると、転職エージェントという職に就き、色々な選択肢を見ることができたことが、気づきを得られた一番大きな要因だと思っています
色々な選択肢が見られる転職エージェントになりましょう!とまでは言いませんが(もちろん当社への入社はウェルカムです)、色々な選択肢を持っている転職エージェントから「情報を得る・知る」という意味では、私たちに気軽にご相談してみるのもいいと思いますし、様々な人が集まる交流会に顔を出すのもいいと思います。いずれにしても、何か「知る」ための一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
私事のブログになって恐縮でしたが、何かお役に立てれば幸いです。