プロパー社員とは?メリット&問題点を知って円滑な組織運営に繋げる!

プロパー社員とは?メリット&問題点を知って円滑な組織運営に繋げる!

企業内において「プロパー社員」は風土や文化、これまでの成長に寄与してきた重要な存在です。一方でその特性の把握や対応を怠ると組織が潤滑にまわらなくなることも。現在、中途採用者・出向者と既存社員との関係があまり良くない、中途採用者の離職率が高いという場合は、プロパー社員が原因かもしれません。

今回は、プロパー社員とはどのような存在なのか?という基本的なところからプロパー社員のデメリットをどうカバーしていけば良いのかについても、併せてみていきましょう。

プロパー社員とは?


まずは、人事用語としての「プロパー社員」という単語の意味から確認します。カタカナ語のようにそのままでは意味がわからない単語は、なんとなく理解したつもりでも、実際のところは理解できていないケースが多々あるため注意が必要です。

「プロパー」の意味

「proper」は英語で、「(目的・状況などにかなって)適切な、ちゃんと、礼儀正しい」といった意味を持っています。一方で、日本語の「プロパー」は、「その方面に精通している、専門である、自社商品を売り込む販売員」などの意味を持ちます。そして、人事用語として使われる「プロパー」は、「専門家」を指します。それぞれ大きく意味が違うことがわかります。

プロパー社員の使われ方は会社によって異なる

「プロパー社員」のプロパーも、人事用語で使う「専門家」とは関係ありません。「プロパー社員」には、明確な定義がなく、正社員・自社社員・新卒採用者と、使われる会社によって異なります。

「正社員」という意味は派遣社員やアルバイトなど非正規スタッフとの比較時に、「自社社員」という意味はグループ会社などからの出向者との比較時によく使用されます。一方、プロパー社員が「新卒採用者」という意味でよく使われるのは、中途採用者と比較するときです。

そのため、社内外問わず、プロパー社員という言葉を使うときは、意味を定義づけしておくと良いでしょう。一般的には、「新卒入社からずっと働いている正社員」という使われ方が多いようですが、定義づけしていないまま使用すると、誤解を生じさせたり、間違った認識を与えたりする原因となります。ほかの言葉に置き換えられる場合は、「プロパー社員」という言葉を使わないようにするのも良いでしょう。

当記事では、プロパー社員は、「新卒入社からずっと働いている正社員」という認識とします。

プロパー社員のメリット

企業にとって、プロパー社員は重宝したい存在です。新卒から一貫して自社で働いていることから、自社理解が深く、愛社精神も強い傾向があります。不安が大きい社会人1年目から、一緒に頑張ってきた同僚、一からすべてを教えてくれた先輩や上司との絆もできて、質の高いチームワークが期待できます。

自社にしっかり根付いた社員として、企業側も信頼して仕事を任せることができるでしょう。

組織内におけるプロパー社員の問題点


企業にとって、プロパー社員は自社が育てた大切な人材です。しかし、このプロパー社員が、さまざまなトラブルの原因になることが多い現状もあります。ここでは、組織内におけるプロパー社員の問題点を把握しましょう。

視野が狭くて柔軟性に欠けることがある

プロパー社員は、自社でしかビジネスパーソンとしての経験がないため、視野が狭くなりがちです。愛社精神や帰属意識が高いため、「自社では~」「うちの部署では~」という考えを優先させる一面があります。そのため、外部からの意見や人材を受け入れられず、柔軟性がないと感じられることもあります。

会社からの評価を気にするため保守的な対応になりがち

自社への愛着が強いプロパー社員は、会社からの評価をとくに重要視する傾向があります。そのため、上司の意見に従属的な人が多いようです。一見すると、指示にしっかり従う良い社員と感じられますが、指示通りにしか動けない、挑戦意識が低い、顧客より自社を優先するといった人が増えると、企業の成長は止まってしまいます。その結果、時代の変化や顧客ニーズに対応できずに、競争力を低下させる原因となる可能性もあります。

コミュニケーションが希薄になりやすい

長く一緒に働くプロパー社員が多い組織は、それぞれがお互いのことをよく理解しています。業務のすみわけも明確にされており、いちいちコミュニケーションを取らなくても仕事をこなすことができます。そのため、より効率化させよう、便利なツールを導入しようという考えが中途社員の多い組織に比べると生まれにくく、IT化の促進が遅れる場合があります。

また、コミュニケーション不足は、風通しの悪い職場環境を作ってしまいます。新しい人材が疑問や反対意見を持ったとしても、発信する場がないため、精神的なストレスにもなってしまいます。コミュニケーションを取らなければ、部下の悩みを上司も会社も把握することができません。コミュニケーションが取りにくい職場は、働く意欲を低下させ、生産性の低下や離職率の上昇に繋がる危険があります。

古い業務の進め方や伝統に執着しやすい

プロパー社員は、これまで築いてきた伝統や企業文化、自分たちの仕事に対して誇りを持っています。そのため、古い業務の進め方や、時代遅れの伝統にこだわる傾向があります。新しいものに抵抗を感じやすく、便利なツールや効率的な業務の進め方があったとしても受け入れられません。

また、伝統を重視することで、縦の関係が厳しくなり、会社内でセクショナリズムが発生するリスクもあります。セクショナリズムとは、派閥主義のことで、組織が身内以外に排他的な状態になっていることを指します。プロパー社員によるグループや派閥ができてしまうと、派閥外の人に拒否反応を示す、同調圧力をかける、派閥争いが起こるなど、健全な組織運営に悪影響が出ます。

実力が給料と見合わないケースが出てくる

プロパー社員を中心とした会社では、勤続年数で昇進や昇給が決まる傾向があります。そのため、実力や成果が評価されづらく、実力に見合わないポジションにつき、高い給与を受け取るプロパー社員も出てきます。そのため、なかには必要以上に人件費がかさんでいる会社もあります。

プロパー社員と中途採用者・出向者の間にできるギャップに要注意!


プロパー社員が多い会社は、プロパー社員の管理職が問題の根源になっていることも。会社側が新しい人材を入れたい、組織を一新したいと思っても、プロパー社員が原因で中途採用者や出向者が辞めてしまうことが多々あります。

プロパー社員の問題は、社員たち自身で解決することが難しいケースがほとんどです。そのため、会社側がプロパー社員と中途採用者・出向者の間にできるギャップを理解し、中途採用者・出向者に配慮することが重要となります。

プロパー社員間には「インフォーマルネットワーク」がある

プロパー社員が多い会社で、中途採用者・出向者の悩みを会社側が把握しにくい原因として「インフォーマルネットワーク」の存在があります。インフォーマルネットワークとは、社員同士のインフォーマル(非公式)な繋がりを表します。部署を超えて交流がある同期、かつての上司と部下、出身大学別の派閥などの繋がりは、組織図上には現れず、目にも見えません。

インフォーマルネットワークがあると、中途採用者や出向者が持ちえない情報網や、暗黙のルールを使って業務を進めるため、中途採用者・出向者は閉鎖的な雰囲気や疎外感を感じてしまいます。また、組織図上にはない指揮命令系統や意思決定ルートあると、中途採用者・出向者が誰に何を聞けば良いのかわからず、混乱の原因となります。

中途採用者・出向者はプロパー社員に不満を抱きやすい

働きづらい環境や不平等な人事評価によって、中途採用者・出向者には、自ずとプロパー社員に対する不満がたまります。会社によっては、中途採用者・出向者VSプロパー社員という構図ができてしまい、円滑な業務に支障をきたします。

他社を経験している中途採用者や出向者にとって、プロパー社員による独特の環境は異様に映るものです。そのため、プロパー社員の問題を放置すると、有能な社員が社外に流出してしまう原因となります。そうならないよう、会社として有能な中途採用者・出向者が働きやすい環境、オープンな環境を作ることを意識しましょう。

プロパー社員と中途採用者・出向者の摩擦を減らすには?


それでは、プロパー社員のデメリットを会社はどうカバーしていけば良いのでしょうか。

最後は、プロパー社員と中途採用者・出向者の軋轢から、中途採用者・出向者を退職させないための対策を紹介します。プロパー社員も会社にとって重要な存在ですが、即戦力性のある中途採用者や出向者も、企業の成長や競争力を高めるために重要です。中途採用者・出向者が働きやすい組織になるよう、下記の5つを実践してみましょう。

積極的なコミュニケーションで相互理解を深める

働き方が多様化する現代では、終身雇用制が崩壊し、転職や非正規雇用も増加しています。同じ職場でさまざまな人材が一緒に働くことになるため、雇用形態や上下関係にこだわらず、お互いを尊重し、理解することが重要です。

そこで、日ごろから積極的にコミュニケーションを取ることを促しましょう。プロパー社員が多い会社は、インフォーマルネットワークを使わない業務の進行、報連相の徹底、暗黙のルールの撤廃、プロパー社員の意識改革などとあわせて行うのも効果的です。

平等な人事評価制度を採用する

中途採用者・出向者が感じやすい不安として、不平等な人事評価が挙げられます。年齢や勤務年数を重要視してしまうと、プロパー社員以外の人材は評価されにくいことになります。

そのため、中途採用者・出向者・プロパー社員の区分に関係なく、平等に適用される人事評価制度を導入しましょう。評価基準や要素を明確にして、客観的な評価が反映されやすい制度を作ります。平等な評価制度によって、あとから入社した社員も実力があれば高みを目指せるだけでなく、実力以上の給料を得ているプロパー社員の人件費の削減や意識改革にもつながります。新しい評価基準は広く周知して、プロパー社員より中途採用者のほうが、給与が高くなるケースや、プロパー社員も挑戦することで評価が上がる可能性があることを理解してもらいましょう。

プロパー社員と中途採用者・出向者が一緒に課題解決に取り組む

プロパー社員が多い会社では、課題に対する認識が異なることで、同じ方向を向いて課題解決を目指せないと感じている中途採用者・出向者も多いものです。

そこで、中途採用者・出向者とプロパー社員が共同で課題解決に取り組むことで、お互いが何を「課題」だととらえているのか、共通の課題認識を持たせることができます。社内研修の開催をはじめ、新しいプロジェクトを一緒に進行させたり、プロパー社員と中途採用者をペアにしたりといった方法が効果的です。1つのことを一緒に取り組み、課題を共有、合意まで至れば、達成感が得られ、仲間意識を持たせることもができるため、対立を避けることにもつながります。

社員同士の交流の機会を増やす

プロパー社員と中途採用者・出向者の間には、心理的な距離がある場合があります。インフォーマルネットワークによってプロパー社員同士が固まり、中途採用者や出向者は質問しづらかったり、疎外感を感じたりしているケースです。

このようなプロパー社員と中途採用者・出向者の溝に対しては、交流の機会を増やし、物理的な距離を縮めるところから始めましょう。懇親会や社員総会、社員旅行の実施、オフィスレイアウトの変更、業務の流れの変更を行い、社員同士が交流できる場を作ります。人と人との距離は、カジュアルな場のほうが縮まりやすいため、休憩室やラウンジを設置したり、同好会を作ったりするのも良いでしょう。

中途採用者・出向者のサポート制度を導入する

中途採用者・出向者の早期退職は、会社にとって頭の痛い問題です。そのため、中途採用者・出向者がプロパー社員を頼りやすい環境、プロパー社員が中途採用者・出向者を蚊帳の外に置かない環境を作りましょう。

そのためには、中途採用者・出向者をプロパー社員がサポートする制度の導入が有効です。たとえば、メンター制度。別部署・別チームの先輩プロパー社員をメンターに、後輩中途採用者・出向者をメンティにすることで、気軽に悩みやアドバイスができるようになります。2人は同じ部署・チームにではないため、客観的な指導ができるだけでなく、中途採用者・出向者と交流する人を増やす効果もあります。そのほか、ブラザー・シスター制度、エルダー制度など、会社に合ったサポート制度の導入を検討してみましょう。

まとめ

今回はプロパー社員の特徴から、プロパー社員のデメリット面をカバーし、中途採用者・出向者との関係を良くする方法までまとめて解説しました。プロパー社員には、良い面もありますが、トラブルの元になるケースもあります。会社や人事がプロパー社員の特性や問題点をしっかり理解し、その他社員も働きやすい制度作り・環境作りを意識していきましょう。

プロパー社員と中途採用者・出向者が協力できれば、生産性や業務効率のアップなど、企業にとって大きなプラス要素となるはずです。プロパー社員が多く、中途採用者の離職率が高い場合は、退職前にプロパー社員とのギャップや、閉鎖的な雰囲気がなかったヒアリングするのもおすすめです。

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