「スキルマップ」の導入で個々の能力と業務内容を可視化し業務や採用の効率化に繋げよう

「スキルマップ」の導入で個々の能力と業務内容を可視化し業務や採用の効率化に繋げよう

人材育成・採用の効率化に課題を抱えている企業も多いかと思いますが、効率化を行うためには、業務内容や人員の能力に関する可視化が重要です。
今回は、業務内容と人材の能力を可視化する時に有用なツールである「スキルマップ」についてご紹介します。スキルマップを導入することで、社員のモチベーションアップなど、思わぬ効果も期待できます。

「スキルマップ」で事業の運営に必要なスキルと組織に充足・不足しているスキルを把握できる

スキルマップとは、業務で必要となるスキルと社員が持っているスキルを可視化して、一覧表にまとめたものです。
スキルマップは製品やサービスの品質のマネジメントに利用されるISO9001においても採用されており、日本においては、基本情報技術者などのITエンジニア試験を実施しているIPA(情報処理推進機構)が定めた、ITスキル標準(ITSS)が有名です。IPAでは他にも、「情報セキュリティスキルマップ」などを作成し、情報セキュリティ人材が必要とするスキルやそのレベルを定義しています。[注1]

スキルマップを作成することで、事業の運営に必要となるスキルと組織内部で充足しているスキル・組織内部に足りないスキルを簡単に把握できるため、多くのメリットを組織にもたらします。

[注1]情報セキュリティスキルマップの普及促進に向けた調査研究  https://www.ipa.go.jp/files/000013754.pdf

スキルマップの作成は社内の業務効率化と人材採用に良い効果を与える

スキルマップの導入には大きなメリットがあります。
第一に、社員のスキル・実力を可視化できます。社員のスキルを可視化することで、誰を教育係に置けばよいのか、困った時に誰に教えを請えば良いのかマネジャーも社員も簡単に理解できます。

第二に、社員育成にも貢献します。一つ例を見てみると、機器の販売からソフトウェア開発まで幅広く手掛ける株式会社富士通マーケティングでは、社員を評価する視点が「公的資格・ベンダー資格」の取得に偏っており、経験や習熟度が適切に評価されていない課題がありました。そこでスキルマップを導入したところ、本来であれば遂行できる項目の点数が低いことや実際には外部委託する業務のスキルがあることが判明し、育成の強化に繋げられたとしています。[注2]

第三に、スキルマップは必要となるスキルを可視化しているため課題となるスキルや必要となるスキルを磨くための道筋が見えやすく、社員のモチベーションアップにも貢献します。

最後に、人材採用面でも大きな効果を発揮します。採用候補者の専門性が重要となる中途採用において、何の専門性を重視して人材を獲得すればよいのか容易に把握できるのです。現在行っている事業を遂行する上で足りないスキルを持った人材、将来的に必要となるスキルを持った人材など、獲得する人材像を可視化できます。

[注2]株式会社富士通マーケティング 事業本部の技能レベルの把握https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/syokunou/dl/denki_01.pdf

効果的なスキルマップの作成方法はコア業務を適切にマッピングすること

スキルマップはどのように作成し、どのように導入していけばよいのでしょうか。スキルマップは基本的に職場を管理するマネジャーが作成します。スキルマップのテンプレートはネットなどで拾うことができますが、当然のことながら、企業によって業務の内容やフローは異なります。従って、職場オリジナルのスキルマップを作成することが必要です。

スキルマップは一般的に、縦軸に業務の内容とそれを実行するのに必要となる技能・資格などのスキルを記載し、横軸に社員の名前を記載します。そして、業務に必要となるスキルと社員名がクロスしている箇所に、スキルの達成度合いを表す数字を書いていきます。

スキルの達成度合いを表す数字は、例えば次のようになっています。
図1
レベル1の場合やそもそもレベル1以下の場合(記入せずに空白)は教育が必要となりますし、それ以上のレベルではスキルアップのための要件を把握しやすくなります。

効果的なスキルマップの作成に必要となるのは、職場の業務の流れと階層を把握してスキルごとに分解していくことです。
このスキルの選定が非常に重要となります。例えば、スキルは技術や製品の種類によって分類することもできます。アドビのクリエイティブスイートを使用できる、Windowsのオフィスを使用できる、といったものです。しかし、複数の製品で同一のアウトプットを引き出す作業を行える場合、製品ごとにスキルを分ける意味はあまりないかもしれません。

重要なのは、何を目的とした業務なのかを常に念頭に置いて、スキルマップを作成していくことです。ある製品を製造したりサービスを実現したりしていくうえで確実に必要となるコア業務を抽出し、そのスキルレベルを判定できるようにしなければならないのです。

スキルマップ導入にあたってのワークショップの実施はチェック表と実態とのずれをなくすためにも非常に重要

スキルマップ導入にあたっては、ワークショップの実施も非常に重要です。その理由として、管理者が業務内容に基づいて作業の流れを分解・階層化した際に、実態と乖離しているケースがよく出てくるからです。

ワークショップを実施して、社員にスキルマップの方法論を身につけさせつつ、社員の指摘から実態との乖離を把握して、スキルマップをより適切に運用できる形に修正していくことが重要です。

スキルマップによるスキル管理で業務や採用の効率化を図る

今回はスキルマップを導入する重要性や作成・導入にあたってのポイントについて見てきました。スキルマップを導入してスキルを可視化することで、業務や人材育成、採用を効率化できます。業務や採用の効率化に課題感を抱えている企業は導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

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