知能化する自動車~IT・半導体業界人材を狙う自動車業界

知能化する自動車~IT・半導体業界人材を狙う自動車業界

「えっ!?あの先端メーカーにお勤めなんですか!それならぜひ弊社にきませんか?」
エンジニアなら2017年夏、インターネット上でまたたく間に拡散されたこの広告をすぐに思い出せるかもしれません。これは神奈川県川崎市から東京都の多摩地区を結ぶ、JR南武線に掲示されたトヨタ自動車の求人ポスター。「シリコンバレーより、南武線エリアのエンジニアが欲しい。」と、ド直球な呼びかけも。白い背景に文字だけというインパクトもさることながら、エンジニアなら「うまい!」と思わずにはいられなかったことでしょう。

JR南武線沿線といえば、名だたる大企業の研究所や工場が積極的に誘致され、軒を連ねるエリア。富士通にNEC、東芝、キヤノンなど電機メーカーや情報技術(IT)系企業の研究機関が軒を連ねるエリア。向河原駅にはNECの社員専用改札が、武蔵中原駅には富士通川崎工場につながる歩道橋が……と、エンジニアたちが日夜行き来する街なのです。そこにこの広告文句、なんとも挑戦的というか戦略的というか……ニヤリとさせられます。自動車業界が電機・ソフトウェアエンジニアを熱烈に欲しがるその背景は、クルマの進化にあるのです。

世界中で始まった、待ったなしの“クルマの電動化”

今、世界中で自動車の電動化が進められています。英国とフランスは、将来的にガソリン車などの国内販売を禁止する見通しで、中国も自動車の環境規制を強化。さらに2018年はいよいよ、米国カリフォルニア州で「ZEV規制」がスタートします。これはメーカーに新車の販売台数のうち4.5%を燃料電池自動車(FCV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)の自動車にするよう求めるもので、義務とされる割合は2019年には7%、2020年に9.5%と毎年上昇していきます。今後も毎年上昇していくことが決まっています。メーカー各社はこれまでも電子化を推し進めてきたものの、もはや待ったなしの状態に入ったと言えるでしょう。

自動車の動力源がガソリンエンジンからモータへと本格シフトする、このために必要な人材は、ハードを担当する電気系エンジニアとソフトを担当するシステム・組込み系エンジニア。そこでモータ、半導体メーカーの電気系エンジニア、システム・組込みエンジニアが喉から手が出るほど欲しい、という流れが起こります。

賢くなったクルマを作るために、エンジニアの“主役”が変わる

昨今のクルマがどんどん知能化していることも、見逃せない要素のひとつでしょう。大きく分けると2種類で、ひとつは運転の自動化、もうひとつは情報端末化です。

自動運転技術はセンシング、画像認識、機械学習といったソフトウェア技術と半導体などハードウェア技術が求められます。また、携帯端末化の動きはもっと顕著。将来的に運転が自動化されれば、そのスキマ時間は現代のエンタメ産業や情報産業がこぞってシェアをもぎ取りたい部分。さらに、魅力的なクルマづくりは今後、シェアリングエコノミーの浸透で販売台数の現象が予測されるなか、それでもクルマを「購入したい」と思わせる重要なフックとなります。これからの時代においてクルマは移動手段ではなく、顧客を運ぶ情報端末、ビッグデータ収集端末と大化けするのです。WEBサービスのエンジニアやプロデューサーのニーズも高まりを見せています。

機会系エンジニアから、電気系、ソフトウェア系エンジニアへと主役が交代しつつある自動車業界。冒頭で言及した広告シリーズのひとつには「ネットやスマホの会社のエンジニアと、もっといいクルマをつくりたい。」というコピーもありました。今後もloT、AIなどがどんどん市場を広げていくなかで、エンジニアもより自分のやりたいことを探しやすい時代になってきていると言えるでしょう。そして企業も、経営戦略と同時に必要な人材を柔軟かつ大胆に獲得する戦略を立てていく必要があると言えるでしょう。
【榎本 樹朗】

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