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IT企業が求めるエンジニアとしてのインパクトプレイヤーとは?

IT企業が求めるエンジニアとしてのインパクトプレイヤーとは?

プロフェッショナルバンクは、“経営や事業課題を解決できる人材”をインパクトプレイヤーと称し、そういった人材の採用支援を果敢におこなっています。今回は、IT業界のエンジニアの中でも、企業成長に重要な役割を果たすインパクトプレイヤーとは?どのような人材なのかをご紹介していきます。

IT業界では自社プロダクト開発者のニーズは高い

IT業界は言わずもがなですが、需給バランスが非常に悪い業界です。特にエンジニアなどの技術職で言うと極端な需要過多で、当社ヘッドハンティングサービスへの問合せも後を絶ちませんし、経済産業省によると2030年には最大で約79万人のIT人材不足となると見込まれているために、これから先10年余りも人材不足感は続きそうです。

ECや情報処理、各種クラウドサービスにAIやビックデータなど、IT業界はビジネス領域を拡大しながら成長を続けています。これらのビジネス領域で欠かせないのがエンジニアであり、フロントエンドエンジニア、インフラエンジニア、アプリケーションエンジニア・・・など実に多様なポジションでエンジニアは求められています。

中でも自社プロダクトを持ったIT系の事業会社からの問い合わせが多い傾向にあり、プロダクトの成長に伴った開発に携われるエンジニア、特に現場の開発をリードできる経験が5~10年のリードエンジニア、テックリードクラス(年収700~900万)は非常にニーズが高く、引く手あまたな状況となっています。

エンジニア×プロダクトマネジメント志向

さて、これらのエンジニアの中でも我々ヘッドハンティング会社を活用してまで採用したくなる人材とは、どのようなスキルや経験を持っているのでしょうか?それは、ずばり「エンジニア×プロダクトマネジメント志向」という要素を併せ持つ人材となっています。

プロダクトマネジメントと限定して書きましたが、広くは下記キーワードに該当する志向性を指します。

・マネジメントの経験および志向
・組織構築の経験および志向
・事業サイドでの経験および志向
・プロダクトのマネジメント経験および志向

なぜ、これらの経験や志向を持った人材ニーズが非常に高いのでしょうか?その理由は、組織最適化に欠かせない要素だからなのです。企業にとって「組織に課題がある」、「組織をつくりたい」、「組織を成長させたい」場合にエンジニアとしてのスーパープレイヤーがひとりいても成し遂げられません。

ここでの組織は、事業サイドと開発サイドのいずれも指します。IT系企業には、事業サイドの組織があり、そしてプロダクトをつくる開発サイドの組織がある為に相互間の連携が不可欠となって来ます。よく、事業側と開発側の連携がとれていない組織は、
事業側の「あ~したい、こ~したい」VS 開発側の「そんなこと出来ないよ~」の対立が生まれるものです。
そんな軋轢がある中でよいプロダクトは生まれないわけで、その潤滑油役やリード役となるエンジニアこそがインパクトプレイヤーになれるわけです。

エンジニアに事業側の気持ちが分かる人がいるとうまくまわりますし、逆に事業側にエンジニアバックボーンの方がいるとまたよくまわる。開発側の限界を理解し、事業側の目指す方向も理解しながら落としどころを見出していく。この事業サイドと開発サイドのスクラムを組んでいくことが出来る人材求められ、そのような組織を構築していく力も必要となってきます。

これらを突き詰めていくと「プロダクトマネージャー」としての役割に近いものとなり、事業サイド、開発サイドの立場を超えて、顧客満足度をあげていかに会社に最大利益を得られるか?を考えられることになってきます。エンジニア×プロダクトマネジメント志向を併せ持つ人材こそが、IT業界でのインパクトプレイヤーだと私が思う所以です。

これまで経験より日々の業務から生まれる志向性

さて、エンジニア×プロダクトマネジメント志向を併せ持つ人材ニーズが高い背景をお伝えしたところで、次に実際に求められる人材にその経験は必須なのか?をご紹介していきます。

私が受ける企業からの依頼の多くは、「経験あれば尚可」の要件ではありますが、プロダクトマネジメントの経験はおろか、マネジメントも組織構築も事業サイドの経験も必須とまではいかないことが多いです。もちろん、エンジニアとしてのスキルと経験が企業ニーズに合致しているかが前提条件となることが大半なので、我々、ヘッドハンターはそのスキル・経験は当然ながら見極めにいきます。それに加え、志向性がインパクトプレイヤーになり得るか?にも耳を傾けていきます。

志向の醸成は日ごろの仕事への向き合い方で生まれてくるものです。例えば、会社の抱えるミッション、ビジョンに対して自分が熱量もって取り組めているか?自社プロダクトに対する愛(熱量)があるのか?よいプロダクトをアウトプットするために最適化させる思いがあるか?そして、そこに向かうのに自分一人では無理と理解できていて、周りをうまく巻き込み、熱量をもって進められているのか?

私はこの「熱量」が重要だと思っていて、組織構築やプロダクトマネジメントの経験がなくとも、これらについてポジティブで熱量高く、日々仕事に励まれている方々は、「エンジニア×プロダクトマネジメント志向」をお持ちなのだと感じますし、将来的なインパクトプレイヤーになっていく可能性が高いと思っています。

まとめ

今回はITエンジニアのインパクトプレイヤーをご紹介してきましたが、企業として採用される担当の方は、ぜひ志向性の根源となる候補者の熱量を見ていただきたいですし、エンジニアとして市場価値を高めていきたい方は、日ごろからこの熱量をもって仕事に取り組まれると良いかと思います。

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