失うことのリスク、得られないことのリスク

私は24年間に渡り、人材エージェント業務に携わってきており、人材紹介からスタートし現在はヘッドハンティング部門の現場の責任者になります。この間、転職をご支援した方は500名程度、転職相談に乗った方は恐らく1万人を超えるのではないかと思います。
振り返って、皆様の転職という人生の大きな岐路のご相談やサポートをするという責任ある仕事ですが、未だにこうあるべき、というような境地にはなれない、答えのない職業だと思っております。
今でもこれまでご支援したすべての方たちが、その時に何に悩み、そしてどういうプロセスで移籍を決意したのかを鮮明に覚えています。
元々は一定の転職意向のある方に人材紹介、現在は転職意向があまりない方たちが割合として多いヘッドハンティングに従事しているわけですが、ヘッドハンティング市場において、私どもがお会いし、ご支援している方たちの大半は、前述の通り現職に大きな不満はありません。
ただよりご自身が輝けるフィールドで、人生をより豊かなものにできるのではとお考えになられ、最終的に移籍を選択されています。
人はまだ見ぬ得られることよりも、今あるものを失うことを恐れます。目に見えない100万円より、今ある10万円を失うことを懸念されるのが一般的な思考ではないでしょうか。ただ現職に留まることで、もしかしたらその方にとってよりご自身のパフォーマンスを発揮でき、幸せになる場所があるかもしれない、気づいてないリスクもあるかもしれません。
全く移籍の選択肢はない、現職にも大きな不満はない、ただ私どもの依頼元である企業と数回の面談を重ね、移籍を決断し、単純に待遇だけではなくキャリアややりがい、ビジネスマンとしての広がりを手に入れている方も多くいらっしゃいます。
先日、数年前にお世話した方と久しぶりにご一緒をしました。当時はいちスタッフとしてご支援した方でしたが、その方の頑張りにより、移籍先企業から高い評価を受け、今では近未来的な社長候補という立ち位置にいらっしゃいます。改めて移籍をして良かった、そのきっかけを作った私に大きな感謝の言葉をいただきました。
言葉通り、涙を流すほど嬉しかったのですが、多くのビジネスマン・ビジネスウーマンにとっての「適材適所」を目指すべくこの仕事を選んでよかったと私自身も強く思った瞬間でした。
最終的にはその方のご意思で移籍をご決断されるものの、元々のきっかけを作るのは私どもであり、本当に移籍をすることがその方の幸せになるのか?ということを常に考えています。移籍を失敗した時のダメージは、雇用者よりも従業員の方が大きいと私は考えます。いたずらに移籍・転職を進めるものではありません。リスクでもあります。
ただ今のご自身がいる場所が本当に適切なのか、よりご自身の力を発揮できる環境はないのか、という疑問をお持ちであれば是非私どもにご相談下さい。
貴殿の可能性を真剣に一緒に考えさせていただきたく思います。






