ヘッドハンターの独り言

なぜ私はヘッドハンターをやっているのか

なぜ私はヘッドハンターをやっているのか

我々の仕事を一言で表現すれば、「各業界の優秀人材をあらゆる手段を使ってサーチし、ご本人の転職意向あるなし関わらずお声がけし、クライアント企業をご紹介し、移籍を促す」というものになります。

声をかけられる側からすれば晴天の霹靂でしょう。
お願いもしてないのに、突然連絡をしてくるとは何事か。
日々忙しいのにこういうことをされると迷惑だ。
新卒から世話になっている企業に迷惑かけられない、などと感じられる方も少なからずいらっしゃるかと思います。

それらを承知の上で私がこの仕事をしているのは、この仕事は大変意義のあること、社会にとって無くてはならないソリューションであるという自負があるからです。

少し前から「成長産業への労働移動」という言葉が聞かれるようになりました。労働生産性の向上とか、産業競争力の強化とかいった文脈で使われることが多いです。従来型の産業からITや半導体やバイオなどの成長産業に労働者が移動することで、少子高齢化やグローバル競争の激化に対応していこうというものです。

ここまで極端ではないものの、ヘッドハンティングもこれに近しいニュアンスを含んでいる、と私は考えています。

我々がお声がけを差し上げる方は、皆様現職でご活躍されている方々ばかりです。会社からも顧客からも信頼され、重宝されている。責任ある仕事を任され、やりがいがあり、給与面も特段不満はない。転職など考えたこともない、そんな方々が多いです。

お気持ちは重々承知しております。ただ、少し立ち止まって考えてみていただきたいのです。
今の会社で勤めつづけるのが、貴方にとって、貴方のご家族にとって、また社会全体にとって、唯一無二のベストな選択肢と言えるのでしょうか。
貴方のお力をより活かせる、貴方やご家族がより幸せになれる、より日本社会が強くなれる選択肢が、他にないのでしょうか。

ヘッドハンティングは、他の採用手法と比較すると時間・手間・金銭面のいずれにおいても大変コストがかかります。つまり、弊社にご依頼をいただくクライアントは採用にそれだけのコストをかけられる、体力のある会社だということになります。

また、ご依頼いただくポジションはクライアントにとって、それだけのコストをかけてでもよい方をお迎えしないといけない、重要度の高いポストであるということにもなります。平たくいえば、我々が扱うのは優良企業の重要ポストということです。

例えば、業界大手の有力企業が抱える重要プロジェクト。推進のためには特定領域に明るいスペシャリストの力が必要で、その力を持った人を何としても社外からお迎えしたい。

例えば、歴史ある中堅企業が社運をかけて進める新規事業。自社の持つ強みに、新たな強みを掛け合わせることで次世代の事業の柱としたい。その「新たな強み」に関する豊富な知見をお持ちの方を、外部からお迎えしたい。

例えば、各界から注目を集める大学発のベンチャー企業。素晴らしい技術シーズを持っており、事業化に成功すれば世界を変えるほどのインパクトが期待される。ただ事業化のためにどうしても不足する知見があり、そのお力をお持ちの方を外部からお迎えしたい。

背景は様々ですが、共通するのは各社とも当該事業に並々ならぬ熱量を注いでいるということです。何としても成功させねばならない。そのためにはそれだけのお力を持つ方をお迎えしなければならない。待遇も相応のものを用意する覚悟がある。

無論、我々は何かを強要することは一切ありません。ただ、お声がけ差し上げた方には、ぜひ一度お話だけでも聞いてみていただきたいのです。情報収集のメリットは多々あれど、デメリットは特にありません(面談のお時間をいただく以外には)。

お声がけ差し上げた方がそのお力をより発揮できる、ご本人ならびにご家族がより幸せになれる選択肢。我々がご紹介差し上げる会社やポジションは、その可能性を大いに含んでいるものと確信しています。

お声がけ差し上げた方々、クライアント企業、および日本社会や世界全体にポジティブインパクトを与える。私はその信念をもって、日々この仕事に従事しております。

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