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人事評価のための目標設定で管理者が押さえておくべき3要素

人事評価のための目標設定で管理者が押さえておくべき3要素

人事評価は会社の管理者にとって非常に重要なものです。というのは、人事評価によって従業員のモチベーションの向上が図れるだけでなく、どの人材をどの部署に異動させればよいのか、どのようなプロジェクトを始められる可能性があるのかなどを知ることが可能になるからです。ひいては会社の業績に大きな影響を及ぼす評価となるため、人事評価は非常に重要です。さらに人事評価のための目標設定においてはいくつかの注意点もあります。では人事評価において目標を設定することの重要性やどのような目標を設定するべきかという注意点について考えてみましょう。

人事評価のための目標設定の重要性

人事評価に限った話ではありませんが、具体的な目標を設定するというのは非常に重要です。その理由は大きく分けて2つあります。まずはどのくらい目標が達成されたかを把握するためです。目標が設定されていれば社員の行動力を向上させることも可能になります。適切な目標設定は社員のモチベーションを高め、より成長するように促すからです。さらに目標を設定することによって物事を確実に達成することも可能になります。

例えば「5日以内に100個の商品を売る」という目標を設定したとしましょう。
すると単純に考えて1日あたり20個の商品を売れば目標が達成できることになります。1日目に30個売れたなら目標達成がより簡単になったことがわかりますし、1日目に10個しか売れなかったなら何らかの改善策を講じる必要があることがわかります。こうした目標を設定することで仕事がどのくらいまで進んでいるのか、達成までに何が必要なのかを把握しやすくなるのです。さらに社員が目標を達成する過程でより多くの能力を身に着ける可能性もあります。社員の能力開発という観点からも目標設定は重要なのです。

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人事評価のための目標設定のポイント

人事評価に目標設定が重要であるとはいえ、どんな目標でも良いというわけではありません。目標設定にはいくつかのポイントがあります。これを「SMARTの原則」といいます。まずSは「Specific」の頭文字で、目標が具体的でわかりやすい事を示しています。誰が聞いてもわかる目標設定であれば、社員が一丸となって目標に向けて努力できるでしょう。さらに具体的であることも重要です。「業績を伸ばす」という目標は漠然としていますが、「新たな契約を20件取る」という目標は具体的です。次にMは「Measurable」、つまり計測可能であるという事です。後から振り返って目標を達成できたかどうかを判断するためには、数値で測ることができる目標でなければなりません。

次に重要なのはA、「Agreed upon」とR、「Realistic」、達成可能かつ現実的である事です。人事評価の目標設定は現在の社員の能力に照らし合わせて達成可能でなければなりません。現実的な目標であるからこそ社員のモチベーションを高めることができます。最後のTは「Timely」、つまり期限があるという事です。具体的な目標を設定しても、期限が決められていないと達成へのモチベーションを高めることはできません。期限があるからこそ、今どの程度目標が達成されているのかを把握することができるようになります。例えば事務職などでも、「今月は残業を10時間以下にして通常業務をこなす」などの目標設定が行えます。人事評価の目標設定にはこのSMARTを意識することがどうしても必要なのです。

目標を設定する際の注意点

人事評価の目標設定を適切に行えれば、社員の能力を最大限発揮させることができ、会社全体に良い影響が及びます。しかし目標設定には注意点もあります。まず社員の能力にあった目標設定を慎重に行わなければなりません。社員の能力に比べて目標が高すぎる、もしくは低すぎる場合には社員のやる気はそがれてしまいます。さらに目標は具体的かつ客観的なものでなければなりません。一定期間が過ぎた後には、その目標がどの程度達成されたかを振り返ることが必要になります。その時に働いた社員本人だけでなく、上司やマネージャーなども目標について把握できる具体性や客観性を目標に持たせるようにすべきです。加えて目標を設定した後には、管理者が目標達成までのプロセスを観察することも重要です。例えば上司が8割程度社員を助けて達成したケースと、社員がほぼ100%業務を行って達成したケースとでは人事評価に差が出てくることは明らかでしょう。

人事評価の目標設定では広い視野を

人事評価の目標設定には非常に多くの要素が関係しています。営業職のように数値で測りやすい目標設定ができる部署もあれば、人事や事務のように具体的な目標を設定するのが難しい部署もあるでしょう。それでも「SMARTの原則」を意識することで、社員のモチベーションを高める目標設定をすることは可能です。ぜひ達成可能で具体的な目標設定を行うことで社員のモチベーションを高め、業務の効率化を図りましょう。

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