ノーレイティング人事評価制度は社員のモチベーションアップに繋がる!その理由は上司と部下の頻繁なコミュニケーション

ノーレイティング人事評価制度は社員のモチベーションアップに繋がる!その理由は上司と部下の頻繁なコミュニケーション

現在、多くの企業が人手不足に陥る中、社員全員が戦力となってミッション達成に向かうことが重要となっています。そこで必要なのが、適切な人事評価制度です。人事評価制度の適切な設計ができない場合、モチベーションを失う社員や不満を抱いて辞める社員の発生に繋がります。今回は、そのような社員の発生の未然防止に役立つ「ノーレイティング人事評価制度」をご紹介します。

ノーレイティング人事評価制度とは社員のランク付けを廃止する評価方法のこと

2010年代からマイクロソフトやアクセンチュア、GEといったアメリカのグローバル企業で導入され、注目を集めているノーレイティング人事評価制度。最初にその概要を見ていきましょう。

ノーレイティング人事評価制度とは、期初に設定した目標の達成度を期末に評価してランク付けを行う評価手法を取り止めることです。注意すべきは、人事評価そのものを廃止するわけではないこと。具体的には、「A、B、Cランク」といった形での社員のランク付け(レーティング)を止めて、「評価」と「処遇」を切り離していくものです。

ノーレイティング人事評価制度では、期末評価の代わりに上司が部下と密にコミュニケーションを取り、リアルタイムで目標設定やフィードバックを行って評価をします。

例えば、評価に際しては、設定目標に対して「どのように取り組んだか」「何かを生み出したか」といったプロセスにまで踏み込みます。目標の達成には不確定要素が絡んでおり、本人の能力だけでは左右できない面もありますが、プロセスまで評価することで、部下が納得感を得られる評価を付けやすくなるのです。

ノーレイティング人事評価制度が社員のモチベーションアップに最適な理由は上司と部下の間に信頼関係を醸成しやすいこと

ノーレイティング人事評価制度は、社員のモチベーションをアップさせる大きなメリットがあります。
この評価制度では、先述した通り、社員へのフィードバックを頻繁に行います。フィードバックを頻繁に行うということは、評価する側である上司と評価される側である部下とのコミュニケーションが密になるということです。

エン・ジャパンのアンケート調査によると、若手社員(34歳以下)、35歳以上の社員共に、「上司の尊敬する点」で最も多く挙げたのは「人柄が信頼できる」というものです。若手社員に限定すると、「部下・後輩の面倒見が良い」という点も上位に挙げられており、上司と部下とのコミュニケーションが重要と分かります。[注1]

部下は密なコミュニケーションを通して上司の人柄を把握できますし、自分たちのことをよく見ていると判断できるため上司に信頼感を抱きやすくなります。
また、細やかな目標管理によって、部下は何をどのようにすれば評価されるのか、適切な評価基準を意識できるメリットもあります。

アデコの2018年の人事評価制度に関する調査によると、「人事評価制度に満足していますか」という質問に対して、実に、62.3%の人々が「不満」と回答しており、その理由として「評価基準が不明確」を最も多く挙げています(62.8%)。[注2]

上司側にとっても、細やかなコミュニケーションによって、社員の得意分野や苦手分野といった特性を把握でき、より精度の高い人材運用と育成を行うことが可能です。

もともと、ノーレイティング評価制度が導入された背景には、多くの企業で取り入れられているMBO(目標管理制度)の機能不全が挙げられます。これにより、低ランクに位置付けられた社員がモチベーションや成長意欲を失ってしまう。また、変化の早い経営環境において、期初の目標が意味を失い適切な評価ができない中、無理に評価を実施することにより、部下が納得感を得難い評価ばかりになるといった問題がありました。

ノーレイティング人事評価制度は、上司と部下のコミュニケーションを増やし、信頼関係のベースを築くことで、このような齟齬を解決していく人事評価制度といえます。

[注1]エン・ジャパン 「尊敬する上司の傾向、上司に求めることは?若手は親身な業務のアドバイス、35歳以上はリーダーシップ」  
 https://corp.en-japan.com/newsrelease/2018/12653.html

[注2]アデコ 「人事評価制度」に関する意識調査           https://www.adecco.co.jp/power-of-work/062.html

ノーレイティング人事評価制度の具体的な運用方法:「処遇はマネジャーに一任」「PDCAを素早く回す」

ノーレイティング②
この制度の実運用はどのようにすればいいのでしょうか。
まずは「どうやって処遇を決定すればいいのか」という点について見ていきましょう。これについては、基本的に部下を一番よく見ているマネジャーに一任します。
部下と信頼関係を築いているマネジャーが、部下の報酬額などを決定することで、部下が納得感を得やすいからです。また、昇進については今まで通り行います。成果の達成のみが昇進基準の場合は、新たな制度が必要となる可能性が出てきますが、基本的に多くの企業で成果のみならず、普段のリーダーシップや人柄なども昇進の基準として採用されているためです。

次に、具体的な運用ですが、上司と部下との頻繁なコミュニケーションが最も重要です。より早くPDCAを回し、コミュニケーションを頻繁に行って、目標設定とフィードバックを何度も行います。上司は部下一人一人の働きぶりを観察しながら、細かく評価を行い「モチベーション」「プロセス」「成果」「育成」の全てを管理していきます。

何度もPDCAを回すことを考えると、現場の負担が増えることは容易に予測できます。その負担を減らすためにも、OKRなどのツールの導入を図り、社員にミッションを共有させて、その目的に向かって何をどのように積み上げていったのかを数字ベースで判断し、評価・フィードバックしていくといった方法を導入する必要があります。

ノーレイティング人事評価制度の導入でより良いモチベーション管理を

ノーレイティング人事評価制度は、マネジャーに大きな負担がかかったり、人事から一部権限をマネジャーに委嘱する形にもなったりと、導入には改革が必要となりますが、より現代の経営環境に適合した人事評価方法といえます。モチベーション管理に困っている時には、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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