「インシデントプロセス面接」で有能なリーダー候補を見極める!5つの手順と注意点を解説

「インシデントプロセス面接」で有能なリーダー候補を見極める!5つの手順と注意点を解説

組織のリーダーになり得る有能な人材の採用に課題を抱えている人事担当者も多いのではないでしょうか。将来的にマネジメントを担う人材の獲得において最も重視すべきポイントは、いうまでもなく採用候補者のリーダーシップですが、採用段階でリーダーシップを見極めるためには、通常の人材採用とは違った面接のアプローチが重要になります。

今回はリーダーとなり得る人材の採用に有用な「インシデントプロセス面接」について解説していきます。

インシデントプロセス面接はリーダーに必要な能力を見極められる

最初にインシデントプロセス面接の概要をご紹介します。インシデントプロセス面接とは、面接官が実際に起こった出来事(インシデント)を提示し、候補者は質問によってその出来事の背後にある事実を収集しながら問題の原因を探りだし、最終的に解決方法を提示する面接手法のことです。1950年にMITのポール・ピゴーズ教授夫妻によって考案された事例研究法を面接に応用したもので、マネジメント層のスキル向上を目的とした研修などでも活用されています。

インシデントプロセスとは、ある出来事が生じた背景や原因を分析して対処法を考えていくプロセスのことで、面接では候補者が面接官に対して質問を繰り返し行うことで背後の事実関係を明らかにしていきます。したがって、面接官は背後の事実関係を最初に提示してはいけません。

インシデントプロセス面接で提示する事例は、ビジネス現場で起きている実際の問題事例です。身近な問題事例を提示して、候補者に質問させることにより、組織のリーダーとして必要となる能力を備えているか見極められるメリットがあります。具体的には、質問力、情報整理力、仮説思考力、ロジカルシンキング、問題発見力、判断力、課題解決能力などの確認が可能です。

ほかにも、ビジネスの現場で起きている実際の問題事例を利用するため、候補者がリーダーシップを発揮した具体的な経験や候補者の質問内容から事例の捉え方、情報収集の仕方などを把握できるメリットがあります。

インシデントプロセス面接の具体的な5つの手順

次にインシデントプロセス面接の手順です。インシデントプロセス面接は以下で見るように5つのプロセスで構成されています。

(1)面接官がインシデント(事例)を提示する
(2)候補者が面接官に質問して事例に関する情報を収集する
(3)候補者が収集した情報をもとに、問題の原因を特定する
(4)候補者が原因から課題解決の方法を提示して理由を説明する
(5)面接官が候補者を総合的に評価する

それでは、それぞれのプロセスで注意すべきことを見ていきましょう。

(1)面接官がインシデント(事例)を提示する
募集する職種に合わせて面接官が具体的な事例を提示します。ここでは簡潔に事例を伝えることが重要です。また、具体的な質問をする、質問で聞きだした背後関係を批判しないなどといったインシデントプロセス面接でのルールも候補者に提示しておきましょう。

(2)候補者が面接官に質問して事例に関する情報を収集する
候補者が面接官に質問を行います。ここでの質問内容などから、質問力に加えて候補者が仮説を立てているかどうかを明らかにできます。仮説思考力は、情報整理力や問題発見力に直結しているため非常に重要です。

(3)候補者が収集した情報をもとに問題の原因を特定する
候補者は質問から得た情報をもとに問題点を洗い出して原因を特定します。問題は複数ある場合もありますが、より根本的な対策を行えるかどうかを重視して評価します。ここでは候補者のロジカルに考える力を確認できるでしょう。

(4)候補者が原因から課題解決の方法を提示して理由を説明する
問題の解決策を提示します。また、その問題にフォーカスした理由も合わせて発表します。ここでは、判断力や課題解決力を評価できますが、重視すべきは提示された解決策よりも、解決策に至るまでの思考プロセスです。

(5)面接官が候補者を総合的に評価する
以上を踏まえて、面接官は候補者を総合的に評価します。

なお、インシデントプロセス面接の運用にあたっては、面接官は客観的な事実だけを回答する、質問から逸れたことは回答しない、原則として回答に意見や推論を入れないといった注意も必要です。候補者の思考プロセスを誘導するかのような回答をすると、候補者の能力を適切に評価できなくなるので気をつけましょう。

インシデントプロセス面接を上手く運用するために

面接の内容からもわかる通り、インシデントプロセス面接は、ケーススタディーの変形であるため、ビジネス経験の浅い若手社員よりも、経験が豊富なリーダー候補やマネジメント人材の面接に向いている面接手法といえます。面接の事前準備も比較的少なくて済みますし、上手く運用すればリーダーシップに必要な多くの能力を効率よく評価できる利点もあります。

マネジメント層の獲得に課題を抱えている担当者は、リーダーシップを持つ人材の採用に力を発揮するインシデントプロセス面接をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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