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コンピテンシー面接とは?ハイパフォーマーの行動特性を基準にした中途採用の進め方、ポイント、質問例を紹介

コンピテンシー面接とは?ハイパフォーマーの行動特性を基準にした中途採用の進め方、ポイント、質問例を紹介

時間とお金、手間をかけて新しい人材を採用しても、「期待されたほど活躍できていない」「早期退職してしまった」など、採用のミスマッチが起きるケースは珍しくありません。

採用のミスマッチ対策に有効なのが、「コンピテンシー面接」と呼ばれる面接方法の導入です。コンピテンシー面接を採用フローに取り入れることで、自社で成果を出せる人材を獲得できるようになります。本記事では、コンピテンシー面接を実施するための情報をまとめてお伝えします。メリットや注意点、実施の流れ、面接時の質問例について詳しくみていきましょう。

コンピテンシー面接とは?

コンピテンシー面接とは、ヒトの行動特性からわかる入社後の活躍イメージを評価指標とする面接方法です。履歴書や職務経歴書といったスキル指標とは切り離した評価基準を設けることで、良い成果を上げるための行動指標にフォーカスして見極めをすることができます。

自社のハイパフォーマーが共通して持つ特徴や行動を成功モデルと定義し、面接の評価基準としています。成功モデルとなる理想の人物像は、「コンピテンシーモデル」と呼ばれます。

コンピテンシー面接とは?

コンピテンシーの意味

コンピテンシーとは、「高い成果の創出に繋がる個人の行動特性」を指します。

1973年に、コンピテンシーは、ハーバード大学の心理学者マクレランド教授が提唱しました。そして、1982年にマクバー社社員の心理学者ボヤディズによって、「高業績者の行動特性」と定義されます。この明確な定義付けによって、コンピテンシーという概念は世界に広がることとなりました。

コンピテンシーとは?意味や活用シーン、評価方法を明快解説!

コンピテンシー面接が広がっている背景

1990年代に日本でも大手企業でコンピテンシー面接の導入が始まりましたが、近年は事業規模を問わず導入が広がっています。普及の背景には、人材の離職・早期退職が企業にとって死活問題になりつつあり、人材採用の難易度が上がっていることが挙げられます。

従来は、学歴やスキルで人材を評価して大量に採用。入社後に、自社で成果を挙げられる人材に育てるのが一般的でした。しかし、現代では人件費の負担が重くなったことで、多くの企業で大量採用も長期的な育成も難しくなっています。

さらに、終身雇用制が崩壊したことで、若い人の間では将来を見据えて自分の能力を高めてキャリアアップを目指したいというニーズが高まり、転職も一般化しました。

そのような時代に、採用のミスマッチは企業にとって大きな損失となり得ます。そこで、自社で活躍できる要素や特徴を持っているかを採用前に見極め、自社にマッチした人材のみを選考していくコンピテンシー面接の実施が広がっているのです。

従来の中途採用面接との違い

コンピテンシー面接と従来の採用面接について、どのような違いがあるのかを確認しておきましょう。ここでは、主に中途採用における面接を想定しています。

従来の採用面接コンピテンシー面接
評価基準主観的客観的
質問内容定形質問・表面的な内容過去の行動の意図や詳細の深堀り
評価方法第一印象・職務経験・学歴を評価する行動特性を軸とした要素や特徴、能力を評価

従来の採用面接では、表面的な項目について評価するため、面接官の主観によって判断が異なる傾向がありました。

一方で、コンピテンシー面接では、応募者の行動にフォーカスして過去の経験を深堀りして、自社が求める人材の行動基準と照らし合わせるため、面接官の主観が入りにくいのが特徴です。

コンピテンシー面接を実施するメリット

採用したい人材の行動基準が明確になっているコンピテンシー面接では、下記のようなメリットがあります。

・候補者の本当の実力・本音を見極められる
・入社後の活躍イメージが付きやすい
・能力の信ぴょう性を担保できる
・面接官の評価基準を統一できる

具体的な内容について確認していきましょう。

候補者の本当の実力・本音を見極められる

コンピテンシー面接では、書類上では確認できない候補者の本当の実力や本音を聞き出すことができます。

従来の採用面接では、候補者側も面接対策として、企業から評価されやすい回答を用意しているのが一般的です。一方で、コンピテンシー面接では、書類や自己PRでは把握できないところまで、スキルや経験、過去の行動について深堀りしていきます。定型的な面接対策では対応できないので、候補者の本音といった本質的な能力や特性を把握することが可能です。

入社後の活躍イメージが付きやすい

過去の出来事に対する対応や考え方、行動の意図を深堀りすることで、入社後のイメージも付きやすくなります。

入社後の活躍がイメージできることは、企業にとっても候補者にとっても、採用後のミスマッチ防止につながります。自社で実際に起きたシチュエーションを題材として、自分ならどう行動をするのか・なぜそのように行動するのかまで確認できたら、コンピテンシーモデルと比較しやすいでしょう。

能力の信ぴょう性を担保できる

書類に記載された能力を実際に保有しているのか、その信ぴょう性を確認することもできます。

候補者のなかには、転職活動を有利に進めたいがために、能力や経験を誇張して伝える人もいます。従来の採用面接では、表面的な質問に留まっていたので、本当に申告された能力を保有しているのかなかなか確認できず、入社後に企業側が想定していた能力とのギャップが発覚することがありました。

一方で、コンピテンシー面接では、スキルを得た経緯や過去の出来事の詳細について質問を繰り返すため、嘘や誇張した回答を見抜きやすくなります。語学力や専門知識であれば、その場で確認してもよいでしょう。

面接官の評価基準を統一できる

採用面接における一貫性の担保も、コンピテンシー面接のメリットです。

先述のとおり、コンピテンシー面接での評価は、ハイパフォーマーの行動特性を基にした明確な評価基準と照らし合わせて行われます。面接官の主観で評価するわけではないため、評価のバラつきの防止が可能です。

また、社内に実際にいる社員が理想の人物像のモデルなので、候補者との比較がしやすく、面接官の評価の負担も軽減できます。

コンピテンシー面接を実施するデメリット

良いことばかりに見えるコンピテンシー面接も、実施するためにはいくつか注意点があります。

・コンピテンシーモデルの確立・変更には手間がかかる
・他の選考方法との連携が必要となる
・すべての企業で実施できるわけではない

導入を検討している場合は、確認のうえ、しっかりと準備が必要です。

コンピテンシーモデルの確立・変更には手間がかかる

人材の特性や特徴といった可視化しにくい事柄について言語化が必要なので、コンピテンシーモデルを確立するには時間と手間がかかります。

採用したい職種やポジションごとに、ハイパフォーマーの行動特性を調査・分析、さらには理想とする人物像を描き、評価基準となるマニュアルを作成するとなると、かなりの工数がかかるものです。さらに、経営方針や企業を取り巻く環境によって、コンピテンシーの定義の変更や更新も必要となります。

コンピテンシー面接の導入・運用には時間的・肉体的コストがかかり続けることに留意が必要です。

他の選考方法との連携が必要となる

採用面接の一部でコンピテンシー面接を用いるだけなので、従来と同様にその他の選考は行われます。よって、他の選考方法との連携は欠かせません。

コンピテンシー面接は優秀な面接方法ですが、コンピテンシー面接のみで候補者のすべてが把握できるほど万能なものではありません。書類選考や各種試験、従来の面接、グループディスカッションと、その他の選考方法と上手く組み合わせて、総合的に自社にマッチする人材を選びましょう。

コンピテンシー面接はあくまでも候補者の行動特性を見極めることに特化した面接方法であると理解しておくことが大切です。

すべての企業で実施できるわけではない

コンピテンシー面接は、どの企業でも採用できる面接方法ではありません。

コンピテンシー面接の核となるコンピテンシーモデルを確立するためには、すでに社内にハイパフォーマーがいることが前提となります。ゼロベースで理想の人物像を設計することもできなくはないですが、作成者や経営者の主観が入り込んだり、必要な要素が漏れたりと実際にいる人物を分析したときよりも解像度が落ちます。

理想の人物像がズレれば、採用される人物も自社が求める人材とズレることになります。社内に成功モデルといえる人材がいない場合、コンピテンシー面接の導入は難しいでしょう。

【4ステップ】コンピテンシー面接の進め方

【4ステップ】コンピテンシー面接の進め方
コンピテンシー面接は大きく下記の流れで実施されます。

1.ハイパフォーマーの行動特性を分析する
2.評価基準を標準化する
3.面接担当者を決定・育成する
4.コンピテンシー面接を実施・評価する

導入を検討している場合は参考にしてください。

ハイパフォーマーの行動特性を分析する

まずはコンピテンシーモデルを確立するため、社内のハイパフォーマーの行動特性を調査・分析します。

職種・業務内容別に活躍している社員をピックアップ。該当社員に対して、さまざまなシチュエーションにおいて、なぜその行動に至ったのか、行動の意図や背景についてヒアリングします。その回答を基に、ハイパフォーマーの行動特性を分析し、成果を上げるまでのプロセスや考え方を抽出。面接時に重視したい項目を言語化し、候補者に求める行動特性を定めましょう。

評価基準を標準化する

続いて、評価基準の標準化を行います。評価基準の標準化は、つまり面接時に候補者の行動特性を客観的に評価できるようにするための明確な評価基準づくりということです。

評価基準の標準化では一般的に、5段階のコンピテンシーレベルを設定します。

Lv.1 受動行動
Lv.2 通常行動
Lv.3 能動・主体的行動
Lv.4 創造・課題解決行動
Lv.5 パラダイム転換行動

標準化した評価基準は、面接時の質問内容や評価の比重と併せて面接評価シートに記載しておきましょう。質問は確認したい行動特性ごとに用意します。

※具体的な定義については、次項「評価基準となるコンピテンシーレベル」で解説
※具体的な質問については、「コンピテンシー面接で使える質問例」で紹介

面接担当者を決定・育成する

コンピテンシー面接は従来の面接と流れも評価方法も異なるため、面接官の教育も重要です。

標準化された評価基準があることで主観が入りにくくなっているとはいえ、コンピテンシーレベルの評価で、立場や考え方によって主観が入り込む可能性はあります。候補者の経験・年齢や入社後の関わりを鑑みて、面接官をアサインしてください。

コンピテンシー面接の概念や目的を理解してもらったうえで、ロールプレイングを実施して面接の精度を上げましょう。

コンピテンシー面接を実施・評価する

実際の面接では、作成した面接シートを用いて、過去の行動や特定のシチュエーションの詳細を確認していきます。候補者の回答に矛盾がないか注意しつつ、行動特性ごとに質問を投げかけ、求める行動特性の有無・レベルを浮き彫りにします。評価は、コンピテンシーレベルと照らし合わせて行います。

面接官の教育がきちんとできていれば、だれが担当しても同じ手順と結果で候補者を評価できます。

評価基準となるコンピテンシーレベル

評価基準となるコンピテンシーレベル
5段階のコンピテンシーレベルについて、それぞれが明確であればあるほど、コンピテンシー面接の精度は上がります。一方で、面接官が判断に迷うようであれば、面接官の主観が入り、評価がブレてしまうため、自社で活躍できる人材を取りこぼしてしまう可能性があります。

具体的に、各レベルの基準についてみていきましょう。数字が上がるほどコンピテンシーレベルも上がりますが、自社の理想とする人物像が必ずしもLv.5の人材というわけではありません。自社が求める人物像にマッチするコンピテンシーレベルを設定することが重要です。

Lv.1 受動行動

受動行動とは、「人から言われて行動する」「やらざるを得ない状況で行動する」といった受け身的な行動を指します。

主体性がなく、目的意識が薄いため場当たり的です。業務の効率化やアイデアの提案、課題の提案はもちろん、たとえ業務遂行のために情報が不足していても、自ら確認したり質問したりすることはありません。

Lv.2 通常行動

通常行動は、自分の業務範囲の仕事を遂行するための当たり前の行動を指します。

主体性があるとはいえませんが、マニュアル通りにミスなくこなすことができます。受動行動と異なる点は、業務遂行のためには必要な情報を収集する行動が取れるところにあります。不足する情報があれば、最低限ではあるものの自ら確認できます。

ただし、業務の効率化やアイデアの提案、課題の発見といった主体的な行動には至らないレベルです。

Lv.3 能動・主体的行動

能動・主体的行動とは、自分で立てた計画・目標を達成するための積極的な行動を指します。

人から指示されなくても、必要な行動を考え、情報を収集し、目的に向かって動くことができます。複数の可能性を考慮した選択・判断も可能です。自分に任された範囲内であれば、業務の効率化やアイデアの提案なども行えます。

採用活動においては、このLv.3 能動・主体的行動以上の人材を候補者としたいところです。

Lv.4 創造・課題解決行動

創造・課題解決行動は、自ら課題を見つけ出し、解決のために取り組める創造的な行動を指します。業務の効率化やアイデアの提案を積極的に行えるだけでなく、課題の発見・解決に向けたアプローチも可能です。

Lv.3 能動・主体的行動との違いは、自分のすべきこと・役割の範囲に捉われない行動ができるところです。周囲の人間に対しても情報の発信やスキルの提供を行うことができます。

Lv.5 パラダイム転換行動

パラダイム転換行動は、固定概念を覆し、最適な改善案や新たな提案をすることができる独創的な行動を指します。これまでにないような発想で、課題の発見・解決に向けたアプローチを考案できます。

パラダイム転換行動ができるビジネスパーソンは、高い成果を出す人材なので、かなり稀な存在です。

コンピテンシー面接の実施ポイント

コンピテンシー面接の実施ポイント
コンピテンシー面接の精度を上げるためには、下記のようなポイントに配慮が必要です。

・第一印象は評価で考慮しない
・過去の実績は再現性があるかを重視する
・回答を誘導する質問はしない
・関係部署と密接に連携する
・定期的にコンピテンシーを見直す
・候補者を起点としたコミュニケーションを意識する
・適性検査と組み合わせる

面接の質を向上させ、1人でも多く自社で活躍できる人材を採用するために、面接官への教育や運用プロセスにお役立てください。

第一印象は評価で考慮しない

第一印象の良し悪しを判断すると、主観的な思い込みや偏った見方が評価に入ってしまうため、第一印象は評価に入れないよう周知しましょう。

人は第一印象でその人のイメージを9割決めてしまうといわれています。見た目が55%で、声や話し方が38%。つまり面接官は、意識的に第一印象による評価を行わないようにしないと、どうしても自分が良いと感じるイメージに引っ張られてしまうのです。

雰囲気や第一印象といった表面的な情報は考慮しない評価基準を設けましょう。

過去の実績は再現性があるかを重視する

過去の実績についてヒアリングする際は、実績の内容や大きさよりも、再現性があるのかを重視しましょう。

大きな手柄があっても、再現性がなければ活躍し続けることはできません。実績の再現性とは、簡単にいうと「実績を出せた理由」です。「プロジェクトでどのような役割を担っていたのか」「どのような理由で行動を起こしたのか」「どのような工夫をしたのか」について深堀りしましょう。

これからどうしたいかといった未来のことではなく、過去の経験のみを聞くことがポイントです。再現性の有無を測りたいときは、「気合」や「行動量」に重きを置かないようにしましょう。

回答を誘導する質問はしない

深掘りするための質問で、候補者の回答を誘導しないよう注意が必要です。

優秀な候補者であれば、面接官の質問の意図を汲み取って、企業が好ましいと感じる回答を返します。しかし、コンピテンシー面接は、相手が欲しい答えを提供できる力ではなく、自社が求める人物像にマッチするかを確認するものです。優等生的な回答をされてしまうと評価の精度が下がってしまいます。

そのため、候補者に正解を考えさせるような質問にならないよう注意が必要です。率直に具体的な経験や背景情報を答えられるよう質問内容や聞き方に配慮しましょう。

関係部署と密接に連携する

コンピテンシー面接の成功のためには、人事と関係部署との連携は非常に重要です。

コンピテンシーモデルの確立のためには、コンピテンシーモデルとなるハイパフォーマーや、マネジメントするマネージャーの協力が必須となります。コンピテンシーモデルや評価基準の設計は、人事部のみで行うのではなく、現場のマネージャーやハイパフォーマーに確認し、意見を取り入れつつ行ってください。

コンピテンシー面接実施時には、現場から面接官を出してもらうのもよいでしょう。

定期的にコンピテンシーを見直す

コンピテンシーは固定化せず、定期的に見直すようにしましょう。

時間をかけて作成したコンピテンシーモデルや評価基準も、実際に活用してみると、想定していたような候補者が残らないということは考えられます。また、社会の変化や企業規模の拡大、事業計画の更新などによって、活躍する人材の特徴は変化していくものです。長期間同じコンピテンシーモデルや評価基準を使っていると、現状では求めていない人材を採用するリスクもあります。

定期的にコンピテンシーの定義や評価基準、質問内容を更新・変更しましょう。

候補者を起点としたコミュニケーションを意識する

候補者主導で会話が進むよう、面接官はコミュニケーションの取り方に注意が必要です。

コンピテンシー面接では、事前に質問内容が決められているため、面接官からの一方的なコミュニケーションになりがちです。しかし、面接官が質問攻めにしてしまうと、候補者から収集できる情報が限定されてしまいます。

候補者から本質的な情報を引き出すには、相互コミュニケーションを意識しましょう。事前にあらゆる回答パターンを想定して、コンピテンシーレベルが低いと感じた話題については深掘りしない判断や、候補者がリラックスして率直に回答できる雰囲気づくりも重要です。

適性検査と組み合わせる

事前に適性検査を行って、コンピテンシー面接を実施することで、候補者の自己認知とのズレや能力の誇張を見抜くことができます。

適性検査は、大きく能力検査と性格検査に分類されます。能力検査は学力を測るものです。そのため、コンピテンシー面接では、候補者の性格や特徴、考え方、価値観を測れる性格診断のほうが活用しやすいでしょう。

コンピテンシー面接で使える質問例

コンピテンシー面接で使える質問例
コンピテンシー面接における質問では、1つの事柄を4つの項目に分類して深掘りする「STARモデル(STARフレームワーク)」が用いられます。

・状況(Situation)
・課題(Task)
・行動(Action)
・結果(Result)

そこで、最後は4つの項目に沿ってコンピテンシー面接で使える質問例を紹介します。あくまでも例なので、自社でコンピテンシー面接を実施するときは、確認したい行動特性や評価基準などに合わせてアレンジしてください。

状況(Situation)

どのような環境に置かれ、どの程度の権限を持った状態だったのかについて。

・成長のきっかけになった仕事の経験はありますか?
・組織の業績に貢献したエピソードはありますか?
・これまでで、とくに力を入れた取り組み・プロジェクトはありますか?
・何人のチーム/何人で取り組んだプロジェクトでしたか?
・どのような組織・チームのなかで、どのような役割を担っていましたか?
・どのような権限・責任を与えられていましたか?
・どのくらいの期間、その仕事・プロジェクトに関わっていましたか?
・その仕事をしようと思った背景は何ですか?

行動の範囲や目的、意図は、置かれている状況によって異なります。候補者がどのような役割・権限において、どのような行動をして、どのような結果を得たのか正しく評価できるよう状況把握は正確に行っておきましょう。

課題(Task)

チームやプロジェクトにおいて、候補者がどのような課題を抱えていたか、どのように課題を見つけたのかについて。

・どのような業務目標があったのですか?
・チームやプロジェクトには、どのような課題がありましたか?
・トラブル発生の原因は何でしたか?
・どのように課題に気付いたのですか?
・どのように課題を分析しましたか?
・課題解決までのリミットはありましたか?
・課題の難易度はどのくらいでしたか?
・課題解決のためには、どのようなハードルがありましたか?
・事前に課題を解決するための取り組みはありましたか?
・課題解決のために、どのような計画・目標を立てましたか?

候補者が自ら課題を発見したのか否かを確認することがポイントです。

行動(Action)

課題を解決するために取った行動や行動の意図、周囲へのアプローチなど具体的な行動について。

・課題をどのように解決しましたか?
・課題を解決するためにどのような計画を立てましたか?
・どのようなプロセスで課題解決を図りましたか?
・チーム内外での関わりで注意したことはありますか?
・コミュニケーションでの苦労はありましたか?どう対処しましたか?
・他の部署も含めて、どのように周囲の人を巻き込みましたか?
・複数のタスク・トラブルが同時に発生したとき、どのように対処しましたか?
・課題解決のために、自分なりに工夫したことや注意したことはありましたか?

自分自身の行動だけでなく、周囲の人との関わり方について質問することで、チームワークや協調性についても把握できます。

結果(Result)

行動の結果・今後の学びについて。

・課題は解決できましたか?
・数値的な成果は出ましたか?
・計画通りに実行できましたか?
・行動の前後ではどのような変化がありましたか?
・会社や周囲からどのような評価を受けましたか?
・周囲にどのような影響を与えたと思いますか?
・結果を受けて、反省点や改善点はありますか?
・今後どのような業務に活かしていきたいですか?

行動の結果と共に、自分の行動に対して今何を思うのか、何を学んだのかについても聞き取りを行いましょう。回答のなかで、反省点が多いのか、学んだことが多いのかでその人のパーソナリティの傾向がわかります。

まとめ

コンピテンシー面接とは?記事のまとめ
今回は、自社で活躍する人材を採用するためのコンピテンシー面接について詳しく解説しました。

採用フローにコンピテンシー面接を組み込むことで、一貫性のある評価をしながら、候補者の本質や自社との相性を確認できます。入社後すぐに戦力となり、成果を出してくれる人材を採用できるだけでなく、早期の離職防止にもつながります。

ただし、コンピテンシー面接の実施には、コンピテンシーモデルの設計や評価基準の標準化、適切な質問の設定、面接官の教育など、時間と手間がかかります。

導入を焦らず、関係部署と連携しながらハイパフォーマーの要件・特徴を紐解き、自社におけるコンピテンシーの定義を明確にするところから始めましょう。

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