無意識95% 有意識5%

人間は1日に35,000回もの判断や選択をしていると言われています。朝起きたら顔を洗う、お昼にコンビニで鮭のおにぎりを買う、どの仕事を優先するか、などなど。
こうした一つ一つの選択を、私たちは「自分の意思」で行っていると思いがちです。しかし、認知科学の研究では、実は、人間の選択の95%は無意識によって行われていることが分かっています。つまり、私たちが「自分で決めた」と感じている選択の多くは、実は無意識によっての自動反応であるということ。
では、この無意識の選択は何に基づいているのか?これは、私たちが人生で培ってきた価値観やビリーフ(信念)といったフィルターを通しての選択となっています。
例えば、「失敗してはいけない」「いつも人の評価を気にしてしまう」「努力しないと価値がない」といったビリーフは、日常の些細な判断にまで深く影響を与えています。これらのことは、特に幼少期の経験や環境によって形成され(とりわけ親からの影響はとても大きいと言われています)、多くの場合、私たちはその存在にすら気づいていないこともあると。
だからこそ、自分の中にはどのような価値観やビリーフ(信念)があるのかを、認知することはとても重要となります。「なぜ私はこの選択をしたのか?」「この判断はどんなビリーフに基づいているのか?」何が自分をそうさせたかを問い直すことで、自分の癖が見えてきます。
今の自分を作り上げているのは、過去から現在に至るまでの選択の積み重ね。
このままの延長線の自分で良いのか?変えたいと思っているのか?もしも変えたいと思っているのなら、自身の無意識にはどんな価値観やビリーフがあるかを掴みに行くことが、ひとつの手掛かりになります。
「なぜ、今この選択をしているのか?」という問いに向き合うことが、未来を開ける鍵になる。