人生の指針となることば

皆さんの人生の中で、「記憶に残る一言」は何でしょうか?
私はいくつかありますが、子供の頃、恐らく一番最初に胸を打たれ、今でも人生の指針となっているある言葉があります。
それは遡ること、中学校の入学式の日。
校長先生から一年生へ向けたお話の中でのこと。
「なぜトヨタの車はこんなに売れていると思う?」と投げかけられました。
日本の車が世界市場で大躍進してきている時代でした。
「車のデザインがかっこいいから!?」「日本の技術力が高いから!?」
12歳の知識でそれぞれ考えます。
子供たちに暫く考えさせた後、その校長先生はその答えを一言いいました。
「それは、買ってくれるお客様がいるからです。」
当たり前といえば当たり前の話ですが、当時の私はとても衝撃を受けました。
いくら魅力的なサービスでも、いくら素晴らしい商品でも、それを買ってくれる相手がいないと成立しない。自分に関わってくれる人や周りの環境に常に感謝すること。
それを伝えたかったお話でした。
物事の視点を変えて考える重要性も初めて気づけた場面だったと思います。
そして、常に感謝の気持ちを持てるようになると、調子が良い時はもちろん、調子が悪い時だってそのお陰で学べることがあると、その状況自体にも感謝し乗り越えることができる…。
なかなかそこまでの発想の転換は難しいですが、そういう思考でいれば、人生何倍も楽しめる気がしています。
今も何かあると、あの時の校長先生の言葉を思い出します。