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自己肯定感とは?低い人の特徴・考え方と高めるための方法を解説

自己肯定感とは?低い人の特徴・考え方と高めるための方法を解説

優秀な人材の確保・育成は、企業の成長に欠かせません。その人材確保において注目されているのが、従業員1人ひとりの「自己肯定感」です。業務効率や生産性が上がらないのは、従業員の自己肯定感が低いからかもしれません。自己肯定感は個人的な問題として捉えられがちですが、従業員の自己肯定感を上げることで、組織全体のパフォーマンスアップが期待できます。

今回は、自己肯定感が低い人がどのように考え、行動しているのか詳しく解説します。自己肯定感の高め方や、自己肯定感が低い人と接するときに押さえておきたいポイントについても併せて確認していきましょう。

自己肯定感とは?

自己肯定感
自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定し、受け入れられる心の状態を指します。自分自身の価値や存在意義、意見を自分で尊重することができます。短所があったり失敗したりしても、自分を卑下することはありません。他者と比較する相対的な評価をしないところがポイントです。

また、他者の評価に対して過剰に反応することはなく、物事を肯定的・好意的に捉え、自信を持った発言・行動ができます。自己肯定感は、前向きに行動するときの原動力といえるでしょう。

自己肯定感が低くなる原因とは?

自己肯定感
自己肯定感が低くなると、本人にも周囲にも負担が大きくなります。それでは、なぜ一部の人のみ自己肯定感が極端に低くなるのでしょうか。

幼少期における親との関係

自己肯定感を下げる大きな要因が、幼少期における家庭環境です。人は、だれしもポジティブな思考とネガティブな思考の両方を持っています。どちらが強く表に出てくるのかは、6歳まで、なかでも完全に親に依存する「誕生から2歳まで」の間に感じたことが重要だといわれています。

幼少期に親から「愛されている」「ありのままの自分が受け入れられている」と実感できれば、成長しても無意識のうちに自分を認められ、ポジティブな思考で生きることができます。反対に、親に否定された幼少期を過ごすと、自分で自分を否定するようになり、成長後もネガティブな思考が強く現れます。

過去のトラウマ

大きな失敗や自尊心を傷つけられた経験などの過去のトラウマも、自信喪失と自己肯定感の低下に大きな影響を与えます。過去の出来事は変えられないにもかかわらず、現在・未来で再び自分が傷つかないよう臆病になるのです。

過去のトラウマの程度は、他者には判断できません。周りの人からすると、小さなトラブルでも本人の心には強く残ることがあります。過去のトラウマは、長引くほど悪化する傾向があります。とくに、子どものときにいじめられたり、姉妹兄弟と比べられて育ったりすると、1人ではトラウマ克服が難しくなります。

学校教育

調和を求める学校教育も、自己肯定感を下げる原因の1つといわれています。日本の義務教育では、学力を付けることのほか、平均的な人格や集団内における協調性を育てる役割を担っています。そのため、人と違うこと・ルールから外れたことをすると、評価されなかったり否定されたりします。

主体的に動くとつらい思いをすると学べば、傷つかないよう受け身で慎重な思考や行動になることは自然な流れといえるでしょう。

日本的な習慣・考え方

日本では「謙虚であること」「人を立てること」を美徳とする習慣があります。その日本的な習慣が、過剰に相手を優先しすぎてしまう人を生んでいるという見方があります。

本来、謙虚さや他者の尊重は、自己卑下とイコールではありません。人を思いやる気持ちの育成や円滑な人間関係の構築に役立つものです。しかし、自分を卑下して相手を優先し続けることが謙虚さであると勘違いし、自己肯定感を下げてしまうケースが多くみられます。

自己肯定感が低い人の特徴と行動

自己肯定感
自己肯定感が高ければ、心を健全な状態に保てます。一方、自己肯定感が低いと、他者からの拒絶を過剰に恐れ、自身が傷つかないよう自己防衛策を講じるようになります。この自己防衛策は、人間関係を複雑にする原因となっています。

ここでは自己肯定感が低い人が、どのように考え、自己防衛策としてどのような行動を取りやすいのかみてみましょう。

周囲と過剰に比較して劣等感・被害者意識を抱く

自己肯定感が低い人は、周囲と自分を必要以上に比較し、劣等感や被害者意識を持つ傾向があります。

自己肯定感が低いと、自分の短所にばかり注目してしまいます。そして、周囲の人ができることができない自分は、他者よりも劣っている不出来な人間であると自分を卑下します。さらにこの劣等感は、周囲が自分よりも優位な存在であるという認識を生み出します。何か不利益なことが起きたときは、優位にある強い存在に自分は虐げられている・冷遇されていると感じます。これは、被害者になることで自分を正当化し、心を守ろうとしているのです。

実際には存在しない優劣や被害を信じているため、周囲と対立したり、正当な指摘を受け入れられず成長が阻害されたりします。

頻繁に自己否定・自己嫌悪に陥る

他者と比べて劣っている・周囲から虐げられている感覚があると、頻繁な自己否定や自己嫌悪につながります。

自己肯定感が低い人は、常に自分のダメな点を探しています。たとえば、商談が上手くいって周囲から賞賛の声をかけられても、「○○さんのほうが成約数が多い」「××さんのように上手にコミュニケーションが取れない」などと自分の成功さえ否定します。自己否定や自己嫌悪の回数が多いと、精神状態が悪化し、さらに自己否定や自己嫌悪を感じやすくなるという負のループに陥ります。

他者からの評価を素直に受け入れてくれないため、周囲は必要以上に当人を肯定し、ご機嫌を取らなければなりません。一緒にいて疲れるとして敬遠される・チームワークを乱すこともしばしばあります。

承認欲求が強い

承認欲求が非常に強いことも、自己肯定感が低い人の特徴です。

自己肯定感が低いと、ありのままの自分を受け入れられず、周囲の評価から自分の価値や存在意義を確認するようになります。そのため、自慢話をしたり、ハイブランド品を身に付けたりして、周囲に高く評価されようとします。場合によっては、作り話を吹聴したり、借金をして装飾品を買ったりすることもあります。他者から評価されることがすべての行動の目的となるため、自分を他人に認めてもらうことに必死になるのです。

必要以上に自己アピールをするため、承認欲求が強い人がいる組織では、他メンバーが不満を抱いたり対立が生まれたりして、人間関係が悪化します。また、承認欲求が満たされないとモチベーションとパフォーマンスが低下する・指導をしても聞き入れないなど、個人だけでなく組織としての生産性を下げる原因になります。

他者に強く依存する

自分で健全な精神状態を保てない・他者からの評価を求めることからもわかるように、自己肯定感が低い人は他者に強く依存しています。

自分に自信が持てないため、主体的な意思決定や行動する勇気を持てません。人の意見や行動に流されやすく、自分で決めなければならないことも他者の決定に委ねてしまいます。また、1人で決断する場合でも、「自分が望むこと」ではなく、「他者から否定されないこと」が選択基準になります。たとえ選択ミスがあっても他者のせいにでき、自分が傷つくことはないからです。

他者に依存し、自分で意思決定ができない・発言や行動の責任を取りたくない人が多い組織では、円滑でスピード感のある業務の遂行が困難になります。

諦め・逃避が当たり前になる

他者の評価が自分の存在意義になるため、他者から否定されることや、自分の意思決定による失敗を恐れるようになります。そのため、不利益なことが起きても傷つかないよう、最初から諦めたり自分で考えることから逃げたりする傾向があります。

たとえば「自分は価値のない人間だから、誰にも認められない」「どうせ誰にも理解されない」「私には無理」などと考えてしまいます。最初から努力をしなければ、失敗して傷つくこともなく、本気を出していないだけという言い訳ができます。興味がないふりをしていれば、相手から拒絶されることもありません。

意欲的に取り組まないとなれば、生産性や業務効率が下がることは必須です。なかには、わざと失敗することで、自分が不十分な存在であることを確認する人もいます。また、組織内に諦め・逃避が当たり前になっているメンバーがいると、他メンバーのモチベーションを下げる原因になります。

こだわりが強く完璧を求める

完璧であろうとこだわることも他者から否定されて傷つかないようにするための自己防衛策の1つです。

完璧な存在であれば、周囲に劣等感を抱くことも自己嫌悪に陥ることもなく、強い承認欲求を満たすこともできます。反対に完璧にこなせないできない自分は価値のない人間だと思い込み、うつ病などの精神障害や摂食障害を発症する人も少なくありません。こだわるポイントは仕事から外見、日常生活まで多岐にわたります。

また、他者にも完璧を求める傾向があります。とくに、他者の失敗やトラブルが自分の不利益に少しでもつながると、高いハードルを要求するため、周囲は疲弊してしまいます。

“個人”で自己肯定感を高める方法

自己肯定感
それでは、低い自己肯定感はどのようにして高めることができるのでしょうか。まずは自己肯定感を上げるために、個人が取り組める方法を紹介します。研修や指導時の参考としてください。

自分が成功している姿を思い描く

人は、セルフイメージに近い思考や行動をする傾向があります。自分自身が思い描くセルフイメージがネガティブなものだと、現実でもネガティブな思考や行動をしやすくなるのです。反対に「成功した自分」「なりたい自分」を思い描けば、理想の自分ならどのような行動をとるのかを基準に動けるようになります。たとえば、自己肯定感が高いセルフイメージを持って、他者の発言を肯定的に受け取る自分や、周りの人に頼られる自分を思い描いてみましょう。

ただし、成功を思い描くだけでは、妄想に浸るだけで目標達成にはつながりません。成功した自分ならどう動くのかを考え、実際の行動に移すことが重要です。

不安・感情をそのまま言語化する

「自分が何に対して不安を感じているのか」「どのような感情で行動しているのか」を言語化することで、自分自身を客観的にみやすくなります。書き出した不安を自分が身近な人から相談された場合に、どのようなアドバイスをするのか考えてみましょう。客観的に自分を分析できれば、過剰な自己防衛策を講じる必要がないことや自分の長所・今後の課題を理解し、今の自分を受け入れるきっかけとなるはずです。

また、言語化した不安・感情は、親しい人や上司に共有することをおすすめします。自身が考えている課題や長所・短所は、他人が考えているものと異なることが多くあります。人と共有することで、自分が勝手に思い込んでいたことや、自分が取るべき行動を具体的に把握できるようになります。

小さな成功体験を積み重ねる

成功体験を積み重ねれば、それだけ自分のなかに自信を感じられる要素が増えていきます。簡単すぎると達成感や自信につながらないので、多少の努力が必要な目標を立ててみましょう。

成功体験を積み重ねるときは、やることリストを作り、達成したらチェックを入れるなど目で見て頑張りがわかるようにしてください。継続することで、より自信を持ちやすくなります。まずは短期的な小さな目標を立て、クリアしたら少しずつ目標までの期間やハードルを上げていきましょう。

アファメーションを行う

アファメーションとは、理想の自分になるために、言葉によって自分で健全な思い込みを作ることを指します。「肯定的な自己暗示」とも呼ばれます。アファメーションを行うことで、無意識に建設的な思考・行動を選択できるようになります。

アファメーションを行うときは、肯定的な表現または許可を表す表現を使って、自分を肯定する文章を作ります。たとえば「私は愛される価値がある」「私の営業力は向上している」「私は自分を大切にしてよい」などです。アファメーションには実践時の注意点も多いため、適切に行うことを心がけましょう。

“組織”で自己肯定感を高める方法

自己肯定感
自己肯定感が低い人のなかには、自分で自己肯定感が低いと気づいていない人や、改善したいと思っていない人もいます。組織として生産性や業績アップを目指すのであれば、企業側から従業員の自己肯定感を向上させるアプローチをかけたいところです。

ただし、研修や指導において、単に「自分を受け入れろ」と伝えるだけでは、人の自己肯定感は上がりません。組織的に自己肯定感を上げる施策、そして自己肯定感を下げない職場づくりが重要です。

ここからは、組織としてできる取り組みについてみていきましょう。

個人の強みを理解して承認・支援する

人材の育成で重要なのが、他者からの「承認」です。本人の強みや長所を言葉にして伝えてあげましょう。他者から肯定的な評価を繰り返し受けることで、前向きな気持ちを感じる機会が増え、自信やモチベーションアップにつながります。

また、承認だけでパフォーマンスが上がらない人には、パフォーマンスアップのための支援をセットで行いましょう。承認メッセージを伝え、信頼関係を構築したうえで、感情ではなく事実ベースで行動を確認し、問題点を相手と一緒に洗い出します。その後、課題と今後の目標を自分の言葉でまとめさせましょう。

相手や状況に応じて承認の仕方を使い分ける

誰かを認めようとすると、どうしても結果に注目してしまいがちです。しかし、必要に応じて結果だけでなく、結果に至るまでのプロセスを褒めるようにしましょう。努力していても結果につながらない人や、数値や数量など目に見える結果が出ない仕事は多いものです。結果だけを承認してしまうと、コツコツ努力している人が承認される機会を失ってしまいます。

また、第三者からの承認がより自信につながる人もいます。取引先から「上司の○○さんから、誠実で頼りがいがあると聞いているよ」、他部署の同僚から「仕事が早いって評判になっているよ。君の部署の○○さんや○○さんが言ってた」と聞けば、承認されている事柄について信憑性が増し、より大きな自信につながります。

褒めるときはリアルタイムで具体的に伝える

承認のメッセージを伝える、つまり褒める機会は多いほうが、前向きに感じる回数が増え、自己肯定感も上がりやすくなります。そのため、良い行動を見かけたら、できるだけリアルタイムで伝えましょう。また、どのような行動が褒められているのか、相手が理解しやすいように、具体的な内容が求められます。

たとえば、「最近調子いいね」「いつもありがとう」では、一体何が良かったのかわからず、事務的なご機嫌取りに感じてしまう人もいます。そこで「さっき作ってくれた資料、○○がとてもわかりやすかったよ」「昨日は突然の依頼なのに対応してくれて助かったよ」「今日も5分前行動ができて感心するな」など、何がどう良かったのか明確に伝えましょう。

組織全体でお互いを理解・フォローする環境を作る

自己肯定感は上司だから高い、部下だから低いというわけではありません。そのため、ポジションにかかわらずお互いを理解し、フォローし合う環境づくりが重要です。企業として新入社員や一般社員はもちろん、管理職も自己肯定感を高められる仕組みを構築しましょう。

たとえば、朝礼で最近あった同僚の尊敬できる行動を発表したり、部署内で毎月表彰式を実施したり、良い行動を見かけたらカードにメモをして送り合ったりと、褒めること・褒められることを制度化するのがおすすめです。

自己肯定感を高めることが仕事に与える5つのメリット

自己肯定感
自己肯定感が低い人の考え方や行動は、他の従業員の労働意欲や職場の雰囲気、チームワークに大きく影響します。そこで、自己肯定感を高めることが、仕事にどのような影響を与えるのか具体的に確認しましょう。

健全で良好な人間関係を築ける

自己肯定感が高ければ、他者に対する劣等感や過剰な承認欲求、依存はありません。失敗や短所を指摘されても傷つくことなく素直に受け入れ、課題解決に向けて前向きに行動できます。周囲もストレスなく接することができるので、健全で良好な人間関係を築きやすくなります。

人間関係が良好であれば、コミュニケーションが活発化、信頼関係は深まり、新しいアイデアも生まれやすくなります。従業員の自己肯定感を上げることで、チーム全体のパフォーマンスアップが期待できるのです。

失敗を恐れず主体的な行動・チャレンジができる

自己肯定感が高い人は、今の自分をポジティブに受け入れているため、他者の評価に振り回されることなく主体的に行動できます。失敗を恐れず、新しいことに挑戦することも可能です。たとえ、チャレンジが失敗したとしても、必要以上に落ち込むことなく冷静に課題を分析し、次に活かせるよう前向きに行動します。

失敗と挑戦を繰り返すことで、成長に必要な経験や教訓を得られます。優秀な人材が育てば、大きな成果や企業のビジネスチャンスも生まれやすくなるでしょう。

強み・能力を活かして働ける

自己肯定感が高い人は、自分の長所・短所をそれぞれ認識しています。加えて、前向きな思考を持っているため、自分の強み・現在持っている能力を上手に活かした働き方を選択できます。建設的な考え方ができるので、短所についても「どうカバーできるか」「今後どうすれば克服できるのか」と適切な選択を検討します。さらに、自分が不完全であることを受け入れ、必要に応じて周囲に協力を仰ぐことも可能です。

自分でパフォーマンスの最大化を図れることから、企業としても業務サポートや人事評価がしやすくなるでしょう。

チームや同僚に安心感を与える

自分の長所・短所を把握し、状況に応じた対応ができる人は、人の長所・短所を把握することも、個人の特徴を活かしてチームの課題解決を図ることもできます。チームメンバーは、自分の強みを活かし短所をフォローしてもらえる・失敗しても否定されないという安心感のなか働くことができるため、実力を発揮しやすくなります。

自分だけでなく、チーム全体のパフォーマンスアップに貢献できるため、貴重なリーダーポジションとして登用できるでしょう。

組織の生産性・業績アップにつながる

ここまで紹介した通り、自己肯定感が高い人は、企業側からアプローチをしなくても、自身とチームのパフォーマンスアップや問題解決に向けた策を講じることができます。

直近の生産性改善はもちろん、優秀な人材の確保や企業のイメージ向上、顧客満足度の向上など長期的な効果が期待できます。従業員の自己肯定感を高めることは、企業の業績を左右するといっても過言ではないでしょう。

自己肯定感の低い人と接するときにチェックしておきたいこと

自己肯定感
組織として従業員の自己肯定感を高めたい場合、自己肯定感が低い人への接し方にはとくに注意が必要です。自己肯定感が低い人は、敬遠されがちですが、周囲の反応や対応によっては問題行動やネガティブ思考が悪化することがよくあります。

最後は、自己肯定感の低い人と接するときのポイントを確認しておきましょう。

ネガティブな気持ちに共感を示す

自己肯定感が低い人は、他の人ができることができない自分や、周りに認められない状況に苦しんでいます。ここで、「ネガティブになるな」「あなたならできる」と根性論を持ち出しても、理解されないことにさらに苦しんだり、自分はダメな人間だと精神を病んでしまったりします。

そのため、ネガティブな発言を聞いたら、まず共感するところから始めてください。共感を示したら、つづいて承認を行い、可能であれば協力を提案してみましょう。

過度な賞賛はNGだが肯定的な姿勢は保つ

自己肯定感が低い人は、他人から認められることに必死になっているため、過度に賞賛するとますます賞賛への欲求が強くなり、他者に強く依存してしまいます。そのため、褒めるときは事実の範囲に留めてください。

ただし、考え方や行動を否定すると、ネガティブな思考が加速してしまいます。否定はせず、気持ちに共感する姿勢・存在を肯定する姿勢は崩さないようにしましょう。

友好的な人間関係を築いてから意見を伝える

自己肯定感が低い人と接するときは、自分が敵ではないことを理解してもらうことが重要です。自己肯定感が低い人は他者から否定されることを恐れているため、「批判された」「攻撃された」と誤解されれば、意見を聞き入れてもらうことが困難になります。

最初から問題点や提案を伝えるのではなく、共感や承認を行い、友好的な人間関係を築いて、受け入れてもらいやすい状態を作りましょう。

抱え込まずに周囲と協力する

自己肯定感が低い人と話していると、ネガティブな思考に引っ張られて、自分の自己肯定感が下がる可能性があります。問題を解決しようとして上手くいかないと、さらに自分を追い詰めることになります。

自己肯定感の低い人の周りで起きる問題は、自分だけで解決しようとせず、周囲と協力しながらゆっくり改善していく意識を持ちましょう。理不尽な要求やハラスメントを容認することもNGです。自分の自己肯定感が下がりそうになったら、当人と距離を取ったり、専門の医療機関に任せたりすることも考えましょう。

従業員の自己肯定感を高めることは企業にとってもメリット大!

今回は、自己肯定感が低い人の特徴や、自己肯定感が低い人が周囲に及ぼす影響について解説しました。自己肯定感は、人が健全で前向きな精神状態で生きるために必要な感覚です。自己肯定感が高ければ、不安や劣等感などネガティブな感情を抱きにくく、人生を楽しみやすくなります。

しかし、自己肯定感が低い人はどこの組織にも一定数存在します。企業として自己肯定感が低い人の思考や行動を理解し、上手に対処できれば、人材確保や業績の向上が見込めるでしょう。ぜひ従業員がお互いを肯定し、高め合える職場づくりを目指してください。

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