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中途採用の面接対策は何をするべき?転職エージェントが教える対策方法や質問例

中途採用の面接対策は何をするべき?転職エージェントが教える対策方法や質問例

転職活動の中でも最も重要な要素の一つである「面接」。しかしながら、日常的に行うことではないため、完璧にできる自信のある人はほとんどいないのではないでしょうか。

この記事では、転職エージェントとして外部表彰を多数受けているプロフェッショナルバンクが、事前準備のやり方や面接で印象を良くする方法、質問例や回答の考え方、面接後にやることなど、中途採用における面接対策について解説します。

※面接直前で時間がない方はこちらのみ読んでいただくことをおすすめします!

面接前にやること

面接は当日の面接そのものだけでなく、事前準備から始まっていると言っても過言ではありません。合否を大きく左右する事前準備のやり方について、以下にご紹介していきます。

1)面接で話すことを考えておく
まずは面接で質問されると思われることを想定し、その質問にどう答えるかを考えておきましょう。また、質問をされなくてもこれだけは伝えたいということ、逆にこちらから聞いておきたいことも考えておくといいでしょう。いずれも、頭の中だけでなく、書面やデータにリストアップしておくと思考の整理にもなるのでおすすめです。

練習をすることも効果がありますが、一字一句丸暗記をするような練習では、気持ちが込められず相手に響かなかったり、途中で一箇所忘れると全てが出てこなくなったりするので、大枠で覚えるくらいがいいでしょう。

なお、転職エージェントを利用している場合は、担当のコンサルタントにて練習や模擬面接を行ってくれると思いますので、相談してみてください。

※一般的によく聞かれる質問の例やその回答の考え方は、本記事の【質問例、回答の考え方】で解説しているのでそちらもご参照ください。

2)身だしなみを整える
リクルートスーツの一択だった新卒の就職活動とは違い、転職活動では自分で服装を考えなければなりません。面接に限らずビジネスシーンでの服装は、清潔感とTPOをわきまえることが基本です。転職活動におけるTPOとは応募企業の業種や職種、社風などになりますので、応募企業に合わせた、清潔感のある服装を心掛けましょう。

最近では、面接であっても「カジュアルな服装でお越しください」と言われることが増えています。「カジュアルな服装」とはいえ、ジャケットや襟付きのシャツなどが無難です。Tシャツや短パン、サンダルは避けたほうがいいでしょう。

何を着ればいいかわからない場合には、スーツにしてしまっても構いません。ビジネスパーソンであれば、面接の前後の予定でスーツを着なければならないケースもあるため、スーツを着てくることをマイナスに評価されてしまう可能性は限りなく低いと思われます。

また、服装だけでなく、髪型、メイク、ネイルやアクセサリーにも気を付ける必要があります。これらにおいても基本は清潔感とTPOなので、整っていない髪型、濃すぎるメイクや派手すぎるネイル、アクセサリーは避けるようにしましょう。

3)持ち物をチェック
まず持ち物を入れるバッグですが、自立するA4サイズ以上のものがよいでしょう。自立するバッグであれば、荷物を置く場所がない場合でも床にスマートに立てられますし、A4サイズ以上であれば、持参する書類や配布される資料をそのまま入れることができます。

以下、面接に必要な持ち物として考えられるものの一覧です。
【必ず持っていくべきもの】
・(提出を求められている場合)履歴書、職務経歴書などの応募書類
・(提出要否にかかわらず)応募書類のコピー
・筆記用具
・応募企業の情報や緊急連絡先がわかるもの(紙媒体の場合)
・携帯電話
・腕時計
・折り畳み傘
・ハンカチ、ティッシュ

【念のため持っていったほうがいいもの】
・身分証明書、印鑑
・鏡、櫛など身だしなみを整えられるもの
・薬(常用している場合)
・モバイルバッテリー
・マスク
・予備のストッキング

4)時間・場所と経路を調べ、余裕を持って到着する
面接の開始時間、会場をしっかりと確認しましょう。時間は、面接開始時間だけでなく受付開始時間が設定されている場合もありますので注意が必要です。場所も、応募企業の本社が面接会場となっているとは限らないので必ず案内を確認してください。また、経路に関しては、電車遅延があった場合などに備え、念のため複数の行き方を頭に入れておくと安心です。

理想は10分前到着で、早すぎても遅すぎても悪い印象を与えます。時間に遅れる場合や、体調不良等により行けなくなった場合は、なるべく早めに連絡を入れましょう。確実に伝えるために、電話で連絡することが望ましいです。

5)必要な情報をインプットする
応募企業の情報はもちろんのこと、自分が提出した応募書類も再度確認しておきましょう(面接では応募書類の内容を聞かれることも多い)。さらにはニュースや新聞もチェックしておいたほうがいいでしょう。

■WEB面接前にやること

コロナ禍で増加したWEB面接は、コロナが終息した現在でも主流の面接方法となりました。特にWEB面接の前にやっておくべきことを紹介します。

①WEB面接をする場所を決める
対面の面接と大きく異なるのは、WEB面接は自分で面接場所を用意しなければならない点です。そこまで難しく考える必要はありませんが、望ましい環境の条件は意外と多く、インターネット環境が安定していること、機密情報や個人情報が会話内容に含まれることもあるので第三者(家族等の同居人含む)に音が聞こえないこと、また、スムーズに会話ができるよう、周囲の音が入らないことなども考慮する必要があります。背景はなるべく無地の壁を選ぶようにし、照明も明るすぎたり暗すぎたりしないようにしましょう。

②WEB面接用のデバイスの準備をする
WEB面接でスムーズに会話をするためには、インターネット環境だけでなくデバイスのスペックや設定にも気を配る必要があります。どのデバイスなら問題ないという基準は難しいため、面接当日と同じ状態でテストをして、問題なく会話ができるかを試してみるのがいいでしょう。デバイス本体のスピーカー、マイクでも会話はできますが、マイク付きのイヤホンのほうが音質などの面でより望ましいと言えます。

③ビデオ通話ツールを事前確認する
意外に疎かになりがちなのが、ビデオ通話ツールの確認です。ツールには、Zoom、Microsoft Teams、Google Meetなどいくつかの種類があり、中にはダウンロードが必要なものもあるので注意してください。

デバイスのテストの際には面接と同じツールを使い、操作方法にも慣れておく方がいいです。また、無地の壁などを背景にすることが難しい場合、ツールごとにバーチャル背景を設定することが可能です。その際は、過度に物が置いてあったり色が鮮やかであったりしないものを選びましょう。

④WEB面接時の身だしなみについて
WEB面接であっても、対面のときと同様に、清潔感がありTPOに合った身だしなみを心掛けてください。画面に映っていないところは手を抜きがちですが、何が起こるかわからないので、下半身も含め対面と同じ準備をしておくほうがいいでしょう。

印象の良い面接の方法

事前準備ができたら、いよいよ面接です。この章では、面接におけるマナーや話し方について解説します。

1)入退室のマナー
入室前に、ドアを2回または3回軽くノックしてください。「どうぞ」や「お入りください」の声を聞いてから入室し、面接官に向かって一礼します。このとき、「失礼いたします」など一言添えてもいいでしょう。席の前に着いたら「よろしくお願いいたします」などの挨拶とともに再度一礼します。席に座るのは「お掛けください」などと促されてからにしましょう。

退室時は、席を立って「ありがとうございました」などのお礼とともに一礼、ドアの前まで来たら振り返り面接官に向かって再度一礼し、退室します。ドアを閉める際は大きな音を立てないように注意してください。そして、部屋を出たからといって油断しないこと。部屋を出た瞬間にネクタイを外す、スマホを触る、あくびや伸びをするなどの行為は、面接官に見られていなくても人事担当者や他の従業員に見られている可能性があります。せめて建物を出るまでは、見られても問題ない行動を心掛けましょう。

2)話し方
挨拶含め、話し方はその内容と同じくらい、面接での印象を左右します。話す相手のほうを向き目を見る、姿勢は正して声もほどよく大きく、表情は明るく、時折笑顔を交えながら話すのが理想的です。手や足は話す際に身振り手振りを加えることは構いませんが、それ以外で必要以上に動いていると落ち着きがない印象を与えてしまいます。

言葉使いについて、面接はビジネスの場と同じですので、面接官、受付スタッフが仮に自分より年齢が下に見えたとしても、敬語を使いましょう。話す速度は状況に応じて速すぎたり遅すぎたりしないように気を付けます。面接官の話は相槌を打ったり、軽く頷いたりしながら聞き、相手の話が終わってから自分が話し始めるようにしましょう。

回答の内容として気を付ける点は、まず初めに結論を簡潔に述べること。その後に、理由、具体例の順で話すことにより、相手に理解してもらいやすくなります。

具体例を説明する際は、「STAR」と呼ばれるテクニックを使うことがおすすめです。「STAR」とは、「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の頭文字を取った用語であり、この4つの流れに沿って説明することで、どのように考え、行動し、どんな結果となったのかが相手に伝わりやすくなるはずです。また、話す側としても、自分の考えや経験を整理して説明できると思います。

Situation(状況):その事例はどのような状況、場面で起こったか
Task(課題):その状況(S)の課題は何であったか
Action(行動):その課題(T)に対して、どう行動したか
Result(結果):その行動(A)はどういう結果をもたらしたか

■印象の良いWEB面接の方法

WEB面接の場合も、マナーや話し方は大きく変わりませんが、WEB面接特有の注意点もあるので解説していきます。

①ビデオ通話ツールへの入退室のマナー
ビデオ通話ツールのURLや通信環境などは事前にしっかりと確認していることが前提ですが、それでも何か不測の事態が起こるかもしれません。遅くとも開始10分前にはデバイスの前に座り、URLをクリックするだけの状態で待ちましょう。そして開始5分前くらいにURLをクリックすれば、多少接続の調子が悪くても開始時間には入室できると思います。

退室時はどちらから接続を切るか迷うこともあるかと思いますが、応募者の退室後に面接官同士で擦り合わせなどを行う場合もありますので、面接官から「退室してください」と促された場合は、お礼を言って退室してしまって構いません。面接官から退室していく場合は、全員を見送ってから自分は退室するのが無難と思われます。

②WEB面接での話し方
話し方は基本的には対面の面接と同じで構いません。ただ、マイクを通しての会話となるため、普段より少し大きめの声で話すと伝わりやすいかもしれません。

質問例、回答の考え方

面接での質問は、膨大なパターンが存在しますが、面接官が聞きたいポイントはいくつかに分類できます。

1)自己紹介
2)モチベーション高く、長い期間働いてくれるか
3)どんな強みや適性があるか
4)ストレス耐性や困難への向き合い方
5)どんな雇用条件を希望しているか
6)全体を通して見られていること

この章では、分類ごとの質問例、回答の考え方を解説していきます。

1)自己紹介
質問ではありませんが、自己紹介はほぼ必ず求められます。氏名、経歴、現在の職務内容を簡単に説明するのが一般的です。志望動機や自己PRを聞かれているわけではないので、それらは入れるとしても最後に一言程度にとどめましょう。

2)モチベーション高く、長い期間働いてくれるか
【該当する質問例】
・転職理由
・志望動機
・キャリアプランは?
・仕事でやりがいを感じる瞬間は?
など

転職理由や志望動機は王道の質問ですが、面接官は「なぜ現職を辞めて自社に転職したいのか」を確認することにより、入社後にミスマッチがありすぐにまた辞めてしまわないかを確認したいと思っています。キャリアプランややりがいも、それが自社で満たせるかを確認することで、長い期間働いてくれるかを判断するための質問です。

つまり、これらの質問に対しては、現在のギャップを応募企業であれば満たせるというストーリーで回答すればいいということになります。ただし、現職や過去の在籍企業の悪口や愚痴にならないように気を付けなければいけません。全体的にネガティブな内容は避け、「~ができなかったから」ではなく「もっと~がしたいから」というトーンに変換して話すようにするといいでしょう。

3)どんな強みや適性があるか
【該当する質問例】
・自己PR
・長所
・成功体験
・現在の業務内容は?
など

自己PRや長所も、聞かれる可能性の高い質問です。面接に臨んでいる時点であなたは書類選考を通過しているということなので、面接官や採用担当はあなたの応募書類に何らかの魅力を感じているはずです。そのため、これらの質問には、応募書類から感じた魅力が本当に正しいか確かめたい、また、それ以外の魅力があるのかを知りたいという意図があります。回答の際には、応募書類に書いた内容を踏まえつつ、より具体的に説明し、追加でアピールできることを付け加えた内容にすることが望ましいです。

4)ストレス耐性や困難への向き合い方
【該当する質問例】
・短所
・失敗体験
・壁にぶつかった経験と、それをどう乗り越えたか
など

短所や失敗体験は、ネガティブな内容のため「ない」と言いたくなりますが、必ず何かを回答するようにしてください。面接官は短所や失敗体験をどう補うか、乗り越えるかを知りたいため、「ない」という回答では質問の意図を汲めていないと思われますし、自己分析ができていない、自責で考えることができないと判断されかねません。

5)どんな雇用条件を希望しているか
【該当する質問例】
・現在の転職活動状況
・入社可能時期
・希望年収
など

これらの質問は選考過程の終盤で聞かれる場合が多いと思われます。ある程度採用を前提とした質問である可能性が高いですが、回答によっては不採用となる場合もあるので注意してください。入社してからギャップが生まれないよう、できないことはできない、譲れないところは譲れないとはっきり答えたほうがいいですが、正当な理由を添える、条件だけに固執していないように見せるなどの配慮は必要です。

6)全体を通して見られていること
質問内容にかかわらず、面接全体を通して見られていることもあります。回答内容や雰囲気から読み取れるキャラクターや人との接し方は、自社の文化とマッチするかどうかの判断材料となっています。キャラクターを応募企業に合わせてコントロールするのは難しいですし、入社後のギャップにもつながるためあまりおすすめできませんが、明るく前向きな発言や態度は万人に対して好印象を与えるので、心掛けておくべきでしょう。

■逆質問の質問例

主に面接の最後に聞かれる「何か質問はありますか」という質問は「逆質問」といい、かなり高い確率で聞かれる質問ですが、何を聞いたらいいかわからないという方も多くいるのではないでしょうか。

もし実際には何も聞きたいことはないとしても、質問をしないと興味がないのではないか、入社意欲が低いのではないかと思われてしまうので、事前に質問を考えておいたほうがいいでしょう。質問数は2~3個が適正です。もちろん内容は何でもいいわけではなく、少なくとも調べればわかることや面接中に既に説明されたことを聞くのは避けましょう。せっかくなら、入社意欲や会社・業界に関する知識をアピールできる内容が望ましいです。

【質問例】
・入社するまでに何か勉強しておいたほうがいいことはありますか?
・活躍されている社員の方の共通点は何ですか?
・御社の商品は主に20代を対象にしていますが、今後30代や40代にターゲットを拡大していく可能性はありますか?
・今後、アジア以外の地域にも事業を拡大していくとのリリースがありましたが、具体的な時期はいつ頃を考えているでしょうか?
など

面接後にやること

転職活動は面接が終わったら終了ではありません。面接後に考えなければならないことを以下にまとめてみました。

1)お礼メール
前提として、お礼メールは必ず送らなければいけないものではありません。そして、合否には影響しないのが一般的です。しかし、感謝の気持ちや入社意欲を伝えたい場合には送ることでマイナスとなることはもちろんありません。

ただし、メールの内容やマナーを間違ってしまうと逆効果になることもあるので注意が必要です。まずはいつ送るかですが、できれば面接当日中が理想です。どうしても当日に送れない場合や応募企業の営業時間外になってしまう場合は翌日の午前中でも構いません。

誤字脱字やビジネスにそぐわない言葉使いがないように気を付け、現職のメールアドレスではなく私用のメールアドレス(GmailやYahoo!メールなど)を使いましょう。さらに、文末に返信不要である旨を書き添えることで、忙しい採用担当者への気遣いになります。

2)合否の連絡が来ない場合
面接時に、合否の連絡が「いつ頃」「どんな方法で」されるかアナウンスがあるはずなので、それを聞き逃さないようにしてください。アナウンスがない場合は、質問しても構いません。その時期・方法で合否連絡が来なかった場合は、こちらから問合せてみてもいいでしょう。

3)辞退をする場合
選考を途中で辞退すること、または内定を辞退することは、やむを得ないことであり、モラルに反したことではありません。しかしながら、採用担当者や面接官はあなたのために少なからず時間と労力を掛けているので、マナー・節度のある対応を心掛けましょう。

具体的には、辞退の意思が決まったら速やかに連絡する、辞退のメールや電話では丁寧にお詫びの気持ちを伝えるなどです。もちろん、連絡なしに面接を欠席する、音信不通になるなどの非常識な行動は絶対にしてはいけません。

面接直前で時間がない方は

この記事を見つけた方の中には、今まさに面接直前で、この長い記事を全て読んでいる時間がないという方もいるかもしれません。そんな方のために、時間がなくてもこれだけはおさえてほしいポイントを抜粋しました。

■服装を考える時間がなければスーツで!髪型やメイクはほどほどに整えて!
■必ず持っていくべきものは以下!
・(提出を求められている場合)履歴書、職務経歴書などの応募書類
・(提出要否にかかわらず)応募書類のコピー
・筆記用具
・応募企業の情報や緊急連絡先がわかるもの(紙媒体の場合)
・携帯電話
・腕時計
・折り畳み傘
・ハンカチ、ティッシュ
■面接の開始時間、会場をしっかりと確認し、10分前には到着するように!
■行きの電車や早く着いて時間が余ったら企業の情報や自分の応募書類、ニュースなどをチェック!
■WEB面接の場合はビデオ通話ツールのURLを確認し、ダウンロードが必要な場合は今すぐに!5分前にはURLをクリック!
■入室時のノックは2~3回、席には指示があってから座る!
■姿勢を正して明るくはきはきと話す!頷きや相槌をしながら聞く!
■話す内容は結論から!なるべく簡潔に!
■ここまで読んで時間が余れば、【質問例、回答の考え方】を読んで!

ハイクラス人材の面接対策のコツ

これまで、広く一般的におさえておきたい面接対策をお伝えしてきました。最後にハイクラスのポジションを狙う方々の面接対策のコツを7つに絞ってご紹介します。

1)リーダーシップと戦略的思考のアピール
2)企業理解とビジョンの共有
3)自分のキャリアビジョンの明確化
4)業界知識と市場動向の把握
5)高いコミュニケーション能力の発揮
6)柔軟性と適応力の強調
7)企業の利益と成長への貢献のアピール

年収800万円以上を目指すハイクラス人材にとっての面接は単なるスキルの確認の場ではなく、リーダーシップや戦略的思考、企業文化とのフィット感を示す絶好の機会です。ぜひ、これらのポイントをおさえて面接に挑んでください。

1)リーダーシップと戦略的思考のアピール
ハイクラス人材に求められるのは、単なる職務遂行能力以上に、リーダーシップと戦略的思考です。面接では、これらの能力を具体的な事例を交えて説明することが重要です。例えば、「前職で新しいビジネス戦略を立案し、売上を20%向上させた」といった具体的な成功事例を前述の「STAR」フレームワークを使って説明しましょう。この際、特に「Action(行動)」部分で自分がどのようにリーダーシップを発揮したか、チームをどのように動かしたかを詳細に語ることがポイントです。

2)企業理解とビジョンの共有
ハイクラスのポジションでは、企業のビジョンや戦略に深く共感し、それを共有できることが求められます。面接前に企業のミッション、ビジョン、戦略的課題を徹底的にリサーチし、自分の経験やスキルがどのように貢献できるかを具体的に話せるように準備しましょう。面接では、「御社の新規事業戦略において、私の経験がどのように役立つか」といった具体的な提案を含めて語ると効果的です。

3)自分のキャリアビジョンの明確化
面接官は、あなたが自社でどのように成長し、貢献するかを見極めたいと考えています。自分のキャリアビジョンを明確にし、5年後、10年後にどのような役割を担い、どのように企業に貢献していきたいかを具体的に説明できるようにしましょう。その際、過去の実績を踏まえて、どのようにしてそのビジョンを実現する計画を持っているのかを示すと説得力が増します。

4)業界知識と市場動向の把握
ハイクラス人材には、深い業界知識と市場動向の把握が求められます。面接では、自分の業界における専門知識を披露し、最新の市場動向やトレンドについても言及することで、面接官に対してあなたの専門性をアピールできます。具体的には、「最近の市場動向から見て、御社が直面している課題に対してどのような対策が有効か」といった議論を持ちかけるとよいでしょう。

5)高いコミュニケーション能力の発揮
ハイクラスのポジションでは、優れたコミュニケーション能力が不可欠です。面接時には、質問に対して簡潔かつ論理的に回答し、相手に理解されやすい形で話すことが重要です。また、面接官の発言に対して適切なリアクションを取り、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。具体的なエピソードを交えて話すことで、説得力が増し、面接官の印象に残りやすくなります。

6)柔軟性と適応力の強調
ハイクラス人材には、高度な専門性に加えて柔軟性と適応力も求められます。特に、急速に変化するビジネス環境に対応できる能力をアピールすることが大切です。これまでのキャリアにおいて、変革期にどのように対応し、成果を上げてきたかを具体的なエピソードとともに語りましょう。例えば、「新しいテクノロジーの導入に際して、チームをリードし成功に導いた経験」などです。

7)企業の利益と成長への貢献のアピール
ハイクラス人材として、転職先企業の利益や成長にどのように貢献できるかを具体的に示すことは極めて重要です。面接では、自分の過去の成果を具体的な数字や事例を用いて説明し、それを新しい環境でどのように再現できるかを語りましょう。

例えば、「前職でのプロジェクトで売上を15%増加させた経験を活かし、御社の新製品開発においても同様の成功を収める自信があります」といった具体的な貢献のシナリオを提示すると効果的です。また、企業の現状や課題を踏まえ、自分がどのようにその課題解決に貢献できるかを明確に伝えることも大切です。

まとめ

「面接」と言っても、結局はビジネスパーソンとしてふさわしい振る舞いができるかを見られているため、本記事に書いた内容は面接時に限らず身に付けておくべきことと言えるでしょう。逆に言えば、普段からビジネスパーソンとしての意識が浸透している方は面接対策などいらないのかもしれません。本記事によって、あなたの転職活動がうまくいくことを願っています。

これから転職活動を始めるという方は、経営ブレーンの転職支援に強みを持つ当社プロフェッショナルバンクへの登録も検討いただけると幸いです。
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