ヘッドハンターの独り言

仕事の価値 『世界は誰かの仕事でできている』

仕事の価値 『世界は誰かの仕事でできている』

幼い頃に聞いた話が自分の考えの基礎になっている。皆様の中にもそのようなものがあるのではないでしょうか?私もそのような話がいくつか自分の中にありますが、“世の中の仕事”に対する考え方は、幼い頃に父親から影響を受けたように感じます。

ある日、父からこんな話を聞きました。
私の祖父(つまり父にとっての父親)の話です。

父は海沿いの田舎町で育ちました。
祖父は、そんな田舎町の小学校の校長先生だったそうです。
当時の田舎町の小学校の先生というのは転勤族であり、そのうえ地域では有名人であったり、尊敬される立場であったり、そんな存在です。

祖父の趣味は、日記を短編小説テイストに書くことでした。
祖父は、父が中学生の時に亡くなりました。
祖父が亡くなったタイミングで、私の父はそれらにはじめて目を通し、とある話を読みその内容が忘れられなかったそうです。

祖父はある日、(なんの商売だったかまでは記憶にないのですが)お店に足を運びました。年配の男性が、若い店員さんに対して深々と「ありがとうございます」と頭を下げていました。

若い店員さんの態度は褒められたものではなく、横柄で偉そうな態度・言葉遣いでした。それでも年配の男性は感謝の意を表し頭を下げていました。その様子は周りが見ていて苦しいほどでした。

ある人が、その年配の男性に聞きました、どうしてそのように振る舞えるのかと。
年配の男性は答えました。

「私は、あの若人に頭を下げていたのではありません。彼の仕事に頭を下げていたのです。」と。

祖父はこう結びました。『まさにこれが金言である』と。

 
昭和、平成、令和。
新しい仕事が生まれる一方で、残念ながら、無くなっていく仕事もあります。ただ、いつも共通しているのは、「その仕事があることに感謝している人がいる。」ということだと思います。

『世界は誰かの仕事でできている』、某コーヒーブランドのCMを観て、心から湧き上がってくる何かを感じたのを今でも覚えています。

日々、様々な業界・分野でご活躍される方々とお話をさせていただくと、私のヘッドバンターとしての使命感の源流は、それぞれの分野でご活躍される方々お一人おひとりに対するリスペクトの想いなのだといつも気付かされます。そのような方の中にはご謙遜されながら、むしろ私たちの仕事に対して畏敬の念を持ってくださる方さえいらっしゃいます。本当にありがたいことです。

皆様が担っているその仕事をとても価値の高いものだと捉え、本気で必要としている企業があります。そして、そのような企業とのやり取りを通して、私たちは素晴らしいご経験や能力を有していらっしゃる方々に巡り合えています。

私とお話しいただく機会が、必ずや皆様にとってプラスになるよう、私自身謙虚に研鑽を重ねてまいります。ご縁あってお話しさせていただく際には、ぜひ皆様の“仕事の価値”を私からお伝えさせてください。

こんな記事も読まれています