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「ザ・ゴール」から学ぶ転職活動の最適化

「ザ・ゴール」から学ぶ転職活動の最適化

大変今更ながらですが、社会人になると手に取って読まれるとも噂される、エリヤフ・ゴールドラット氏の名著「ザ・ゴール」について年末年始を利用して読みました。

自分の日々の働き方についても考えさせられることが多々ありましたが、せっかくなので転職エージェントとしての視点から考察してみたいと思います。ゴールドラット氏の書籍は主に製造業のプロセス改善に焦点を当てていますが、その原則は転職活動にも応用できると感じました。

制約理論 (Theory of Constraints) の基本
「ザ・ゴール」では、制約理論 (Theory of Constraints) が中心的なテーマとなっています。この理論は、システム(企業やプロジェクトなど)のパフォーマンスは最も弱い部分(制約)によって決まるという考え方です。制約を特定し、それを解消することで全体の効率を向上させることが可能です。

参考:「ザ・ゴール」,エリヤフ・ゴールドラット著/三本木亮 訳,ダイヤモンド社,2001年

転職活動における制約の特定
転職活動にも制約が存在します。例えば、以下のようなものが考えられます。

1. スキルセットの不足: 求められるスキルや資格が不足している場合
2. ネットワークの限界: 有効な人脈が少ない場合
3. 時間の制約: 現職との両立が難しい場合
4. 自己PRの不足: 自分の強みを適切にアピールできていない場合

これらの制約を特定し、それぞれに対策を講じることが重要です。

制約の解消方法
1. スキルセットの不足
ない場合は致し方ありませんが、これまでご経験されてきた中でそこに通ずる経験があるかもしれません。またスキルギャップを埋めるために、今~中長期にかけてどのようなアクションが最適かも含めご面談でお話しさせてくださいませ。

2. ネットワークの限界
LinkedInや業界のイベントに積極的に参加し、人脈を広げることされる方も増えているように感じます。また、転職エージェントを活用することで、エージェントのネットワークを利用することも可能です。

3. 時間の制約
転職活動に割ける時間が限られている場合、効率的なスケジュール管理が必要です。週末やお仕事の合間を利用して求人情報をチェックしたり、エージェントにサポートを依頼することで時間を有効に使ってくださいませ。

4. 自己PRの不足
即戦力としての『再現性』にフォーカスし、ご自身の強みや成功体験の定量面・定性面での言語化や失敗談について明確にされてみてください。

継続的な改善
「ザ・ゴール」では、一度制約が解消されても新たな制約が現れることが示されています。同様に、転職活動でも一つの課題が解決した後も、次の課題に取り組む姿勢が求められます。

例えば、スキルセットの問題を解消した後は、ネットワークの強化や自己PRの向上にフォーカスするなど、継続的な改善を意識されてみてはいかがでしょうか。

終わりに
あたかも転職活動がすべてみたいな書き方にはなってしまいましたが、何と言っても転職活動で内定を取ることがゴールではなく、スタートになります。引き続き候補者の皆様と一緒にご社以降の姿について、ともに想像しながら伴走していきたいと思います。

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