CFOとCEO・COO・CAOの違い|役割・年収・転職市場を徹底解説

CFO(Chief Financial Officer/最高財務責任者)は企業経営上非常に重要なポジションですが、CEOなど他の経営層との違いや業務内容の特徴はどのようなものなのでしょうか。
本記事では、経理や経営企画として活躍中の方、またコンサル出身で経営層への転身を考える方に向けて、各役職の特徴、年収、求められるスキル、転職市場での価値などを徹底比較・解説します。
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そもそもCFOとは?役職の解説

企業の財務戦略を担うCFO(最高財務責任者)は、近年その重要性がますます高まっています。しかし、「CFOとはどのような役割なのか」「どんなスキルやキャリアが必要なのか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。本章では、CFOの基本的な役割や業務内容、年収事情、必要なスキル・キャリアパスについて解説します。
CFOの役割と業務内容
CFO(Chief Financial Officer/最高財務責任者)は、企業の財務戦略の立案と実行を統括する経営層の中心的な役割を担います。
主な業務は、財務諸表の作成や資金調達、予算管理、キャッシュフローの最適化、投資判断、M&A(合併・買収)対応、金融機関や投資家との折衝など多岐にわたります。加えて、経営層の一員として全社的な意思決定にも深く関与し、企業価値の最大化を目指す役割も重要です。
CFOは単なる「お金の管理者」ではなく、経営戦略のパートナーとして、将来の成長を見据えた資本政策やリスクマネジメント、ガバナンス強化などにも携わります。企業の規模や業態によって業務範囲は異なりますが、財務面から経営をリードする存在であることに変わりはありません。
CFOについては以下の記事でも詳しく解説しています。
CFOの年収事情
CFOの年収は、企業規模や業界、上場・未上場の違い、求められる役割の幅によって大きく異なりますが、一般的には経営層の中でも高水準に位置します。
大手上場企業のCFOの場合、年収レンジは2,000万円~3,000万円超に達することも珍しくありません。一方、スタートアップや中堅規模の企業でも1,000万円以上が目安となることが多く、実力や実績次第で大きく評価されるポジションです。
また、ストックオプションやインセンティブボーナスが支給されるケースも多く、企業の成長や業績向上に直結した報酬体系が特徴です。CFOは高度な専門性と経営視点が求められるため、その分報酬も高く設定されています。
CFOの年収事情については以下の記事でも詳しく解説しています。
CFOになるには?必要なスキル・経験・キャリアパス
CFOになるためには、財務・会計の専門知識はもちろん、経営全体を俯瞰する能力とリーダーシップが求められます。具体的には、経理・財務部門での実務経験、予算策定や資金調達、M&Aなどのプロジェクト経験、マネジメント経験が重要です。
また、金融機関や監査法人、コンサルティングファーム出身者が事業会社で経験を踏んだのちにCFOに抜擢されるケースも多く、異なるバックグラウンドからのキャリアパスも開かれています。
さらに、グローバルな資金調達やIR(投資家対応)、ガバナンス強化など、企業の成長フェーズや経営課題に応じた広範な知見が求められます。英語力やコミュニケーション力、交渉力も重要なスキルです。
CFOを目指すためのキャリアパスや必要スキルについては以下の記事でも詳しく解説しています。
CFOと主要経営層(CEO・COO・CAO)との違い

企業経営においてCFO・CEO・COO・CAOは、それぞれ異なる専門領域と責任を担う重要な役職です。しかし、役割や業務範囲の違いは分かりづらいもの。本章では、CFOを中心に、CEO・COO・CAOとの違いを明確に解説し、経営層へのキャリアアップを目指す方の理解を深めます。
CFOとCEOの違い
CFO(最高財務責任者)とCEO(Chief Executive Officer /最高経営責任者)は、いずれも経営の中核を担うポジションですが、その役割と業務内容は大きく異なります。
CEOは企業全体のトップとして、事業戦略の策定・実行、企業価値の最大化、最終的な意思決定を下す責任を持っています。経営ビジョンの提示や対外的なリーダーシップもCEOの重要な役割です。
一方、CFOは財務面のプロフェッショナルとして、企業の財務戦略、資金調達、予算管理、M&A、資本政策などを統括します。財務データや経営指標をもとにCEOや取締役会へ経営判断のための情報提供を行い、企業の持続的成長を財務面から支えます。
つまり、CEOは「企業全体の舵取り役」、CFOは「財務面から経営を支える専門家」という位置づけです。両者は密接に連携しながらも、担う責任範囲や意思決定の内容に明確な違いがあります。
CFOとCOOの違い
CFO(最高財務責任者)とCOO( Chief Operating Officer /最高執行責任者)は、いずれも企業の経営層に位置しますが、その役割分担は明確です。
COOは主に企業の事業運営や日々のオペレーション全体を統括し、事業計画の実行や業務プロセスの最適化、現場マネジメントなどを担当します。CEOの右腕として、戦略を具体的な行動計画へ落とし込み、業績達成をリードする役割です。
一方、CFOは財務・会計領域を中心に、資金調達や財務戦略、リスクマネジメント、財務報告などを統括します。COOが「現場の業務執行責任者」であるのに対し、CFOは「財務面の責任者」として、経営資源の最適配分や資本効率向上に注力します。
両者は経営目標の達成に向けて協働しますが、COOは事業運営・執行、CFOは財務・資本戦略という異なる専門領域を担っています。
CFOとCAOの違い
CFO(最高財務責任者)とCAO(Chief Administrative Officer /最高管理責任者、最高総務責任者)は、ともに企業の経営管理を担うポジションですが、そのカバー範囲には明確な違いがあります。
CAOは人事・総務・法務・情報システムなど、バックオフィス全般の管理を統括する役割です。組織運営の効率化やガバナンス強化、社内ルールの策定・運用など、管理部門の最適化に責任を持ちます。
一方、CFOは財務・会計・資金調達・IR(投資家対応)など、企業の財務戦略や経済活動の最適化に特化した役割を担うことが多いです。CAOが「管理部門の総責任者」であるのに対し、CFOは「財務・経済面の責任者」として、企業価値向上を財務面からリードします。
両者の協働により、企業全体の管理体制や経営基盤が強化されますが、CAOは主に組織運営・管理、CFOは財務・会計領域を担う点が大きな違いです。
組織における序列はある?
CEO、CFO、COO、CAOはいずれも経営層として重要な役割を持ちますが、一般的な組織図における序列はCEOが最上位です。CEOのもとにCFO、COO、CAOなどが直属し、それぞれの専門領域で権限を発揮します。
CFO・COO・CAOは経営会議メンバーとして経営判断に参加しますが、最終決定権や企業運営の責任はCEOにあります。CFO・COO・CAOはそれぞれの専門性を活かして経営に貢献する役割であり、この中でどちらが偉いか、どちらが上かというのは企業によって異なります(そもそもそのような議論がなされることは稀ですが・・・)。
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まずは無料で登録するCFOと管理部長・経理部長など管理系役職との違い

企業の管理部門には、CFO(最高財務責任者)のほか、管理部長や経理部長、経営企画など多様な役職があります。それぞれの役割や業務範囲には明確な違いがあり、キャリアパスや求められるスキルも異なります。本章では、CFOと主要な管理系役職との違いを解説します。
CFOと管理部長の違い
管理部長は人事・総務・法務・経理など管理部門全般の運営や組織マネジメントを担う役割です。前述の内容と照らし合わせるとCAO(最高総務責任者)と近いですが、管理部長は役員ポジションでないことも多いです。
管理部長は主に社内の業務効率化やガバナンス強化に注力し、経営会議メンバーとして経営層と連携することもありますが、財務面での最終責任はCFOが担います。CFOは経営視点での財務戦略をリードし、管理部長は管理部門の実務運営をまとめる点が大きな違いです。
CFOと経理部長の違い
経理部長は日々の会計業務(決算、伝票処理、財務諸表作成など)や経理部門のマネジメントを主な役割とします。経理部長は現場の実務をリードし、CFOはその上位者として全社的な財務戦略を策定・推進します。
経理部長の実務経験やマネジメント力はCFOへのキャリアパスにもつながりますが、CFOはより広範な経営視点と戦略性が求められるポジションです。
CFOと経営企画の違い
経営企画部門は中長期経営計画の策定、新規事業開発、経営課題の抽出や全社プロジェクト推進など、企業全体の戦略立案や事業推進が主な業務です。経営企画はCFOと連携しながらも、財務に限らず事業戦略や組織改革など幅広いテーマに取り組む点が特徴です。
CFOは経営層として意思決定に関与し、経営企画は企画・推進の専門部門として経営層をサポートする立場にあります。
まとめ

CFOは企業の財務戦略を担う経営層として、CEO・COO・CAOや管理部長・経理部長・経営企画など、他の役職と明確に異なる役割と責任を持っています。各ポジションの業務範囲や求められるスキル、年収・キャリアパスは大きく異なるため、自身の経験や強みをどのポジションで活かせるかを見極めることが重要です。
経営層へのキャリアアップを目指す方は、役割や違いを理解した上で、戦略的な転職活動・スキルアップに取り組みましょう。
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