ヘッドハンターの独り言

桜の枝の美しさ

桜の枝の美しさ

まだまだ肌寒い日も多いですが、梅や桜が花開く季節になってきましたね。
私は先日、伊豆の河津桜を見に行ってきました。その日はかなりの強風でしたが、ひらひら揺れるピンクの花弁がとても綺麗でした。

梅や桜というと、ついつい満開の花びらに目を奪われがちですが、私は蕾の付いた枝にも目を向けるようにしています。

私が中学生の頃、教科書に着物の染織にまつわる文章が掲載されていました。
語り手が手にした桜色の着物について「この色は何から取り出したのですか?」と聞くと、染織家の方は、それは桜の花びらではなく、開花する直前の山桜の皮から取り出したのだと言います。やり取りを通して語り手は、“桜は全身で春のピンクに色づいていて、花びらはいわばそれらのピンクが、ほんの先端だけ姿を出したものにすぎなかった”ことに気付く(※)、という文章でした。
※大岡 信(1987).『言葉の力』. 花神社

当時はそんなこともあるんだなぁ、という程度に思っていましたが、社会人になった今思い返すと、まるで桜が私たち人間を表しているようにも思えてきます。

職業柄、これまでのキャリアで類稀なる成果や実績を挙げてこられた方々の経歴を拝見したり、面談でお会いしたりする機会が多くあります。

そうした方々とお話をしていると、もちろんお持ちになっているスキルや強みは様々ですが、おしなべて努力家であったり、前向きであったりと核となるお人柄の部分から魅力的であるような気がしています。

私たちは常日頃から、華々しい成果や実績に目を奪われがちですが、染織家の方が桜の枝から美しい色を引き出すように、私たちもお会いした方が持つお人柄の魅力を最大限に引き出すお手伝いができればと考えています。

皆さまといつかお話しできることを楽しみにしています。

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