RESUME

職務経歴書の書き方マニュアル
サンプル・フォーマットの無料ダウンロードが可能です。

下記ボタンから職務経歴書のテンプレート・フォーマット・サンプルを無料でダウンロードいただけます。また、職務経歴書の書き方やポイント、ChatGPTを活用した時短作成の手順を紹介しています。

職務経歴書とは?

職務経歴書とは、仕事に関する業務内容・経験年数・スキル・資格などを記載した書類です。主に転職活動における応募企業への提出書類として使われます。

履歴書との違い

履歴書とは、氏名・連絡先・学歴・職歴などのプロフィールを記載した書類です。
職務経歴書と履歴書の違いは、“具体性”にあります。履歴書は不変的な経験年数といった全体感を把握することに特化しているのに対して、職務経歴書はその経験の詳細を記載することで、より具体的なキャリアの開示をすることができます。

職務経歴書の書き方【フォーマット別】

職務経歴書で具体的なキャリアの開示をする目的は、転職活動時における応募企業へのアピールです。ここからは、応募企業の採用担当者が見やすい職務経歴書の書き方を、例文と合わせてフォーマット別に紹介していきます。

まず、職務経歴書には「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」という3種類のフォーマットがあります。「編年体式」と「逆編年体式」は、時系列に沿って業務内容をまとめていく形式なので比較的書きやすいです。1社目の職務経歴を最上段に記載する形式が「編年体式」、最新の職務経歴を最上段に記載する形式が「逆編年体式」といわれます。一方、「キャリア式」は職歴の内容ごとにまとめる形式で、複雑なキャリアも見やすくまとめられます。

編年体式・逆編年体式

職歴が比較的短い方、長年に渡り同じ業務に携わっている方、所属してきた企業での在籍年数が長い方に向いているフォーマットです。特に、豊富なご経験をお持ちのミドル・シニアの方や直近のご経験を活かした仕事をお探しの方は、最新の職務経歴が目に留まりやすい“逆編年体式”の活用を推奨します。

1. 職務要約

はじめに、キャリアの要約としてどのような業務に携わってきたかを文章でまとめます。見てもらう採用担当者や現場責任者の興味を引くための重要な部分であり、5行程度で端的にまとめると良いでしょう。

2. 就業先の概要

就業してきた企業の基本情報を記載します。会社名、事業内容、資本金、売上高、従業員数、上場区分などを書面で伝えます。応募企業との親和性や活かせる経験値の大枠が判断できるため、重要な記載事項です。

3. 職務経歴の概要

配属部署と業務内容やミッションを時系列に従って具体的に記載します。編年体式の場合は、1社目の職務経歴を最上段に記載し、そこから下段になるにつれて最新の職務経歴になるように記載していきます。逆編年体式の場合は、最新の職務経歴が最上段となり、最下段には1社目の職務経歴を記載します。

4. 実績数値や表彰歴

具体性を強調するのに最も適しているのは実績数値です。売上貢献、受注数、プロジェクト活動実績、表彰歴など、誇れるものがあれば余すことなく記載しましょう。

営業職やマーケティング職のような数値目標が明確な職種もあれば、経理・財務・人事・総務・法務などといった数値目標が評価のメイン指標ではない職種もあります。このような場合は、下記の例文のような書き方を参考にしてください。

  • 経理・財務職の場合:「決算処理の期日を●日間短縮」「翌月第●営業日までの決算処理」など
  • 経営企画・事業企画・コンサルタント職の場合:「新規事業の創出数・継続期間・収益総額」「M&A後の統合プロセスによる会社売上●●円UP」など
  • 人事・総務・法務職の場合:「年間採用人数●人中●人達成」「人事評価制度の改定による定着率●%向上」「月間のリーガルチェック数●件」など

5. 資格・取得技術

保有資格や免許、取得技術を記載します。これまでの実務経験と親和性のある資格、もしくは応募企業で活かせる資格を優先的にアピールしましょう。例えば、「公認会計士」「社会保険労務士」「中小企業診断士」「ファイナンシャルプランナー」「MBA」「TOEIC点数」などが挙げられます。

6. 自己PR

これまでのキャリアを振り返り、評価されてきた事柄や大事にしている思いを通じて応募企業でも活躍イメージを持ってもらうための自己PRを最後に記載します。

キャリア式

技術職・専門職を経験された方、転職回数が多い方、出向や常駐など複数社での就業経験がある方に向いているフォーマットです。

1. 職務要約

はじめに、キャリアの要約としてどのような業務に携わってきたかを文章でまとめます。見てもらう採用担当者や現場責任者の興味を引くための重要な部分であり、5行程度で端的にまとめると良いでしょう。また、略歴として在籍企業・在籍部署・在籍期間を記載しておくと、職務経歴と照らし合わせて読みやすい職務経歴書になります。

2. 職務経歴の概要

携わってきた業務内容やプロジェクト内容をカテゴリーに分けて記載します。幅広い業務経験の中でも、分野に分けて記載することで特定の活動実績を際立たせることができます。売上貢献、受注数、プロジェクト活動実績、表彰歴など、誇れるものがあれば余すことなく記載しましょう。

営業職やマーケティング職のような数値目標が明確な職種もあれば、経理・財務・人事・総務・法務などといった数値目標が評価のメイン指標ではない職種もあります。このような場合は、下記の例文のような書き方を参考にしてください。

  • 経理・財務職の場合:「決算処理の期日を●日間短縮」「翌月第●営業日までの決算処理」など
  • 経営企画・事業企画・コンサルタント職の場合:「新規事業の創出数・継続期間・収益総額」「M&A後の統合プロセスによる会社売上●●円UP」など
  • 人事・総務・法務職の場合:「年間採用人数●人中●人達成」「人事評価制度の改定による定着率●%向上」「月間のリーガルチェック数●件」など

3. 期間と経験年数

時系列での表記とは異なり、業務内容ごとの経験年数を記載する必要があります。期間と年数を記載しましょう。

4. 役割

次に、経験業務における役割・役職・率いたメンバー数などを記載します。

5. 資格・取得技術

保有資格や免許、取得技術を記載します。これまでの実務経験と親和性のある資格、もしくは応募企業で活かせる資格を優先的にアピールしましょう。例えば、「弁理士」「税理士」「技術士」「建築士」「1級/2級●●施工管理技士」などが挙げられます。

6. 自己PR

これまでのキャリアを振り返り、評価されてきた事柄や大事にしている思いを通じて応募企業でも活躍イメージを持ってもらうための自己PRを最後に記載します。

ヘッドハンターが教える書き方のポイント

日々、転職活動者のみならず多くの優秀な人材のキャリア選択に伴走しているヘッドハンターだからこそ、魅力が伝わりやすい職務経歴書の書き方を熟知しているのです。
職務経歴書はこれまでのキャリアや業務を通じて得たこと、そして今後貢献できるスキルや能力を具体的に記載するものです。内容次第で選考結果を左右する重要な書類になりますので、読みやすく、そして魅力的に伝えるために、知っておくべき書き方のポイントを解説します。

職務要約で始まり自己PRで終える

職務経歴書の冒頭には経歴(キャリア)の概略を入れましょう。ここは本で言うところの帯になる部分と言えます。冒頭から採用担当者の気を引くことができれば、詳細も興味を持って読み進めてもらえるでしょう。自分の強みやスキルを5行程度で要約してください。また、職務経歴書の最後には自己PRをお忘れなく。最後の一押しとなりますので、企業ニーズに沿って簡潔にまとめてください。

長文は避けて箇条書き中心にする

業務内容や担当領域を長々と書くと伝わりにくくなります。魅力を端的に伝えるために、できる限り箇条書きで構成し、長文を挿入したい場合は箇条書き風の見出しをつけて書き加えましょう。

企業ニーズに合った経歴アピールを心がける

同じ職種でも企業によって求めるスキルや経験が異なります。応募企業の募集要項や求める人物像を確認し、経歴の中で使用する語句やアピール内容を調整しましょう。異業界への転職をお考えの方は、“共通点”を見つけると良いでしょう。

例えば、営業職の方は、「営業先の業界が同じ」「担当エリアが同じ」「商材価格帯が類似」などが挙げられます。管理部門においては、経理・財務・総務の方は「上場区分が同じ」「企業規模が同じ」、人事の方は「採用人数が同規模」、法務の方は「月間契約件数が類似」「契約期間が同じ」などを記載することで、選考通過率の向上に繋がります。

また、コンサルタント職から事業会社の経営企画・事業企画・経営幹部といった異業種に転職するケースも多くあります。その際も同様に、コンサルタントとして複数企業のコンサルティングしてきた経験値を、事業会社の経営人材として還元するための“共通点”を記載すると良いでしょう。

誤字脱字をしない

職務経歴書で誤字脱字があると、仕事でもミスの多い社員という印象を与えてしまいます。面接で実際に会う前の時点でマイナス評価からスタートしてしまうと、面接選考が不利になってしまいます。作成したら必ず見直しをしてから、応募企業へ提出するようにしましょう。

Wordで作成・PDF化して送付

職務経歴書はWordでの作成を推奨します。Excelの場合、出力時に文字の非表示があったり、レイアウトが崩れたりすることがあります。一方でWordの場合は、ページ設定が一定のため、PC の違いによってレイアウトが崩れる心配が少なくて済みます。また、データで職務経歴書を送る際は、文字の消失や改ざんを避けるためPDFに変換してから提出するようにしましょう。

Entry
今すぐ登録して転職支援を受けてみませんか?

ChatGPTを活用した魅力的な職務経歴書の作り方

これまで職務経歴書の書き方やポイントをお伝えしてきました。最後にChatGPTを活用したより魅力的な職務経歴書を作成する方法をご紹介します。

ChatGPTは、誤字脱字のチェックのみならず、文章の校正や綺麗な日本語の文章に整えてくれる高い機能をもっています。職務経歴書の作成においても「職務要約」「自己PR」においては、これらChatGPTの機能を活用してより魅力的にしていくことが可能です。

職務経歴書は、応募する企業別に作成することでより効果を発揮しますが、これまでは都度修正するのに非常に大きな労力がかかりました。ChatGPTの活用により、短時間でカスタマイズすることが可能となります。

ChatGPT活用で重要なプロンプトの準備

ChatGPTの活用は、適切なプロンプト(AIに対する指示)の入力が必要となります。ここでは、既にある程度書き上げた職務経歴書をもとにプロンプトを作成していく手順をご紹介します。

プロンプトへの準備① #基本情報

まずは、あなた自身のことをChatGPTに伝えるための基本情報を用意していきます。

  • 個人情報(氏名、生年月日、住所(都道府県))
  • 最終学歴(学校名、学部・学科、卒業(修了)年月)
  • 資格/スキル(保有資格、語学、専門知識など)

プロンプトへの準備② #職歴情報

次に職歴になりますが、既に職務経歴書に記載した内容なので、改めて用意する必要はありません。

  • 職歴(会社名、在籍期間、部署、役職、主な仕事内容、成果)

プロンプトへの準備③ #応募先企業

最後は応募先企業の情報です。①②をそのままに、この③情報を変更するだけで職務要約や自己PRを応募企業向けにカスタマイズしてくれます。

  • 企業名(正式な名称)
  • 企業所在地
  • 企業理念やビジョン
  • 今回志望したいポジション

ChatGPTへのプロンプトの入力

次に実際にChatGPTへのプロンプト入力の例をご紹介します。
冒頭文の指示は下記をそのまま記載し、#基本情報と#応募企業情報は先述の内容を記載します。
※職務経歴書はある程度、作成している前提です

下記、#応募先企業 に中途採用への応募をするにあたり職務経歴書を作成します。#基本情報と#職歴情報をもとにベストな【職務要約】と【自己PR】をそれぞれ作成してください。

#基本情報

氏名: [山田 太郎]
生年月日: [1985年4月17日]
住所: [東京都]
最終学歴: [明治大学] – [商学部] – [2008年3月]

#職歴情報

①会社名: [株式会社ABC] HR関連クラウド事業
◆在籍期間: [開始2014年9月] – [現在]
◆役職: 取締役 事業企画部長
◆職務の概要:
取締役 事業企画部長(部下7名)
事業発案から企画、実行、広告、マーケティングまでの責任者
◆プロジェクトや業績のハイライト:

・ビジネス系情報ポータルサイトをXY社と共同展開 潜在的キャリア志向者の為の新しい情報提供の場を構築(売上高 5億円/年)
・YZ社と大学改革に伴う人材ソリューションメニュー開発 アウトソーシングメニューから実行までを実施

②会社名: [株式会社PROPRO] 人材紹介事業
◆在籍期間: [開始2008年4月] – [終了:2014年8月]
◆役職: 事業企画部 マネージャー
◆職務の概要:
事業企画部 マネージャー(部下3名)
業務改革関連(プロジェクト責任者) 業務の洗い出しと適切な業務フローの構築、標準化を図り社内への浸透を図る
◆プロジェクトや業績のハイライト:

・営業組織体制強化業務(プロジェクト責任者) 営業体制のアセスメント分析から個人へのヒアリング、ABC調査を経て、ソリューション営業部隊体制の構築
・M&A関連 下記M&Aに関わるビジネスデューデリジェンスを担当
・大手系列AMPM会社のM&A(グループ売上高 20億円増)
・情報ポータルサイトPROナビのM&A(グループ売上高8億円増)
・HH社営業譲渡関連業務

資格/スキル: [中小企業診断士、TOEIC800点、SEO検定1級]/ [論理力、折衝力、分析力、プレゼンテーション力(Excel、Word、Power Point)]

#応募先企業

・企業名:リンクドイン・ジャパン株式会社
・企業所在地:東京都千代田区
・企業理念やビジョン:世界で働くすべての人に、経済的チャンスをつくりだす
・今回志望したいポジション:事業開発 ディレクター

ChatGPTからの出力

数秒後には下記のような出力がChatGPTから行われます。
ピンとこない回答の場合は、【Regenerate】ボタンを押すことで、同じプロンプトに対して何度でも別パターンの出力を返してくれます。

以下は、提供していただいた情報をもとに作成した【事業開発ディレクター】向けの職務要約と自己PRのサンプルです。これをもとにカスタマイズして、応募先企業への適切な職務経歴書を作成してみてください。

【職務要約】

経営企画と事業開発のプロフェッショナルとして、HR関連クラウド事業や人材紹介事業において幅広い経験を積んできました。組織の成長とビジネス拡大を支える役割を果たし、事業企画部長およびマネージャーとして、プロジェクトマネジメントや業務改革を主導。新規ビジネスの展開やM&Aによる売上向上に成功しました。中小企業診断士やTOEIC800点のスキルを持ち、論理力やプレゼンテーション力でビジョンの実現をサポートします。

【自己PR】

経営企画と事業開発における専門知識と経験を活かし、リンクドイン・ジャパン株式会社の事業開発ディレクターに挑戦したいと考えております。取締役 事業企画部長としてHR関連クラウド事業の成功を導き、プロジェクトマネジメントや業務改革を通じて組織の効率化を図りました。また、人材紹介事業での業務改革やM&Aによる売上拡大を担当し、ビジネス展開のリーダーシップを発揮しました。これらの経験を通じて、新たな領域でのビジネスの拡大や成果の創出に情熱を持って取り組む自信があります。中小企業診断士の知識やTOEIC800点の英語力、折衝力や分析力を活かし、リンクドイン・ジャパン株式会社のビジョンを実現するために貢献したいと考えております。

上記のサンプルを参考にして、ご自身の経歴やスキルに合った職務要約と自己PRを作成してみてください。応募先企業へのアピールポイントをしっかりと伝えることが大切です。

最後は自身でチェックを行う

ChatGPTを活用して【職務要約】と【自己PR】の案が出力されたら、最後に自身でその内容をチェックし、場合によっては校正をかけてください。ChatGPT(GPT-3.5)の場合は、2021年9月現在の情報をもとにしているため、企業によっては状況が変化している場合がありますのでご注意ください。

また、より自分の実情に合った内容へ添削したほうが良い場合も考えられますので、全てをChatGPTに任せるのではなく、短時間で文章を作成するChatGPTの機能を利用してベストな職務経歴書を作成する一助とするのが効果的な利用方法だと思います。実際にヘッドハンターや転職エージェントに相談するのも良いでしょう。