ヘッドハンターの独り言

「選ばれる」という縁について

「選ばれる」という縁について

先日、海外の保護犬施設の動画を目にしました。その施設は、一般的なものとは少し違うユニークな仕組みを採用していました。通常であれば飼い主が「この子を迎えたい」と選ぶところを、その施設では逆に、犬たちが飼い主を選ぶのです。

訪れた人々は、どの犬を連れて帰りたいかを事前に希望することができません。ただ施設に足を運び、座って待ちます。そして犬が自ら近づき、「この人だ」と選んだ瞬間に、縁が生まれます。屈強な大柄の男性をかわいらしい小型犬が選んだり、散歩の大変そうな大型犬がご年配のご夫婦を選んだり。

印象的だったのは、選ばれた飼い主たちの表情です。自分では何も選んでいないのに、皆さん例外なく、心からの笑顔で新しい家族を受け入れていました。「選んだ」のではなく「選ばれた」——その事実が、むしろ特別な喜びになっているようでした。

私はヘッドハンターとして、転職を考えていない方に突然ご連絡を差し上げることがあります。「今の仕事に不満はないけれど、なぜか話だけは聞いてみようと思った」「特に動くつもりはなかったのに、気づいたら新しい会社にいた」——そんな方も少なくありません。これも偶然ではなく、ご縁だと思っています。

仕事における縁は、自分から積極的に探しにいくものだけではありません。ある日突然、思いもよらない形でやってくることもあります。

保護犬施設の犬たちが「この人だ」と感じて近づくように、企業もまた「この人に会いたい」と感じる瞬間があります。そして声をかけられた側も、話を聞いてみて初めて「こんな可能性があったのか」と気づくことがあります。大切なのは、そのきっかけを閉じないことではないでしょうか。

選ばれた飼い主たちが笑顔だったように、思いがけない出会いが、人生を豊かにしてくれることもあります。

突然のご連絡に驚かれることもあるかと思いますが、「今は転職を考えていないから」と扉を閉めてしまうのではなく、ぜひ一度話を聞いていただけると幸いです。そこから広がる景色があるかもしれません。

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