人材紹介とヘッドハンティングのあいだ
今から20年以上前、私が高校生だったころに、こんな雰囲気のタイトルの映画がありました。竹野内豊主演の恋愛映画。齢がバレますね、皆さんは見られましたか?
さて、我々ヘッドハンティングの業界には、人材紹介業から転身して来られる方が一定数いらっしゃいます。かくいう私もヘッドハンティングをやる前は人材紹介をやっていました。人材紹介エージェントとヘッドハンターの違いは何ですか?大切なこと・心構えって何ですか?と聞かれることもありますが、私は
「曖昧な状況に意味と優先順位を与えること」
「何が本質かを選び、自らの見立てを置くこと」
かなと個人的には思っています。
人材紹介は、履歴書と職務経歴書を持った(=転職意向のある)候補者の方と、求人票を出している(=顕在化した採用ニーズのある)企業を結び付ける仕事です。情報を漏れなく集め、迅速に、正しく伝えることが重要。ヘッドハンティングはそれだけでは成立しません。なぜなら、普通にやっても採れないからこそ、ヘッドハンティングをしようとしている訳なので。
候補者側も企業側も、どちらも曖昧です。お声がけする候補者は転職市場外の方、そもそも転職意向がないし、ご自身が仕事に/プライベートに/キャリアに求めるものを明確に自覚されていないことも多い。
企業側も、求人票が作られるよりもっと前、経営課題や事業課題のフェーズからご支援に入ることが多いです。本当に欲しい人物像を言語化できていないこともあるし、逆に凝り固まっていることもある。故にマッチングのスタンスしか持っていないと、必ずどこかで詰まります。
ウチの会社は、勤勉な人が多いです。丁寧に聞く、全部聞く、漏らさず書く、相手の意向を尊重する、失礼の無いようにする。ただ、それだけでは十分ではないです。
「私の見立てはこうです」
「貴方はそうおっしゃるが、本当のお気持ちではないように感じます」
「貴社がお考えの採用要件では、求める期待役割との間に乖離があります」
「今はご本人の意向を尊重する場面ではなく、こちらから熱量かけて口説きに行くところです」
これらが言えるかどうか。もちろん外れることもある。外れたら反応を見て修正する。見立てを置く→投げかける→反応を見る→必要に応じて修正、を繰り返してプロジェクトを動かす。
まじめで丁寧である人ほど「自ら決める責任」を回避してしまいがちなのですが、それではプロジェクトは前に進まないし、結果も出ません。私も駆け出しのころは全然売上が伸びませんでした。まじめだったんですかね(笑)。
無理強いは一切しません。徹頭徹尾。お相手の意向に反して何がしかを進めることは絶対にしない。無理に押し込もうとするなど論外(そういうスタンスのファームさんもありますけどね、業界の評判落とすのでやめてほしい)。
ただ、お相手の自由意思に任せるだけでは動かなかった事例、こちらの見立てに熱意を乗せて初めて動いた事例、結果として関わった方全員がポジティブに転じた事例を数多見ていると、この仕事に言葉で語りつくせない尊さと、可能性と、やりがいを感じるのです。
今日もまた一つ、一期一会のご縁を紡いでまいります。