森保監督に学ぶ「全員経営」――勝負を決めるのは、スターではなく組織の準備力
ワールドカップを見ていると、ついゴールやスーパープレーに目が向きがちです。しかし、本当に強いチームは、それだけで勝っているわけではないと思います。
試合の流れが変わった時、想定外が起きた時、それでも崩れずに立て直せる。その姿を見ていると、監督の仕事は「最初から完璧な正解を当てること」ではなく、「変化に耐えられる組織をつくること」なのだと感じます。
森保監督の采配から学べるのも、まさにそこだと……
強いチームは、先発11人だけでできているわけではない。ベンチの選手も含めて、自分の役割を理解し、出番が来た時に力を発揮できる状態がつくられている。監督の実力とは、ベストメンバーを並べることではなく、全員を戦力化することにある。
これは会社組織にもそのまま当てはまる。
一部のエース社員だけで回る組織は、一見強そうに見えて、実はものすごくもろい。誰かが抜けた時に止まる組織は、再現性がない。本当に強い組織は、全員が「自分はこの勝負にどう貢献するか」を理解している組織だと思う。
大事なのは、変化した現実に合わせて、自分たちを組み替えられるかどうかだ。
組織運営も同じだ。計画通りに進むことより、ズレた時に立て直せることのほうが重要。市場が変わる、顧客の期待が変わる、組織も環境も変わる。そんな中で必要なのは、体系立てた硬直した正解ではなく、準備された柔軟性ではないだろうか……