ヘッドハンターの独り言

あなたの道はあなたにしか歩めない

あなたの道はあなたにしか歩めない

自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。どんな道かは知らないが、ほかの人には歩めない。自分だけしか歩めない、二度と歩めぬかけがえのないこの道。広い時もある。せまい時もある。のぼりもあればくだりもある。坦々とした時もあれば、かきわけかきわけ汗する時もある。

出典:松下幸之助『道をひらく』PHP研究所 1991年1月

「経営の神様」と呼ばれた松下幸之助氏が、随筆集『道をひらく』に綴った言葉です。ヘッドハンターとして多くの方のキャリアと向き合う中で、最近この言葉を知り、新たな考え方を得られた気がします。

転職をご検討される方とお話ししていると、しばしば「比較」の不安に出会います。同期はもう管理職になっている、SNSで見るあの人はもっと華やかなキャリアを歩んでいる、自分はこのままで良いのだろうか。優秀な方ほど、こうした他者との比較で自分を厳しく評価されているように感じます。

しかし松下幸之助氏は、「道は人それぞれに与えられたものであり、誰かと同じ道を歩むことはそもそもできない」と言います。「広い道のときもあれば、狭く険しいときもある。けれど、その道を歩けるのは自分だけなのだと」。私はこの考え方が、転職活動においてとても大切だと思っています。

大事なのは「他の人と比べてどうか」ではなく、「自分の道として、この一歩は納得できるか」。年収や肩書きといった分かりやすい物差しは、ときに自分本来の道を見えにくくします。

ヘッドハンターの役割は、既にある選択肢に当てはめることではなく、その方自身の道を一緒に見つめ、次の一歩を照らすことなのだと思います。ご自身だけのかけがえのない道を、自信を持って歩んでいただけるように。松下幸之助氏の言葉を胸に、そんなお手伝いをしていきたいと思った今日この頃でした。

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