ヘッドハンティングの現場より、面談に選ばれる場所ベスト3
クライアントとの打合せのうえに絞り込まれたヘッドハンティングのターゲット。何度かのアプローチでようやく振り向いてくれたその候補者とアポイントが取れたら、ヘッドハンターは全国各地どこにでも会いに行きます。我々はその機会を面談と呼んでいますが、「面談はどのような施設や店舗で実施することが多いのか?」という質問をよく受けます。今回は、ヘッドハンターがよく利用する面談場所を選ぶ理由やそのランキングなどをご紹介します。
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理想は高級ホテルだが…1位は利便性抜群の駅直結ホテル
ヘッドハンティングで候補者に会う場合、こちらから声をかけて時間をもらっている関係で通常の人材紹介のように自社オフィスに来社してもらうことはありません。むしろヘッドハンターから候補者が希望する駅近辺やエリアへ出向くことがほとんどです。コロナ禍以降、WEBや電話での面談を希望する方も増えてはいますが、それでも大半は対面での面談を実施しています。
面談はヘッドハンターにとって極めて重要な仕事です。候補者に会ってクライアントの依頼に興味をもってもらい、その上でクライアントとの面談の場を設定すること。そして、候補者が我々の想定していた通りの人物であるかを確かめることなど。受け応えの中で見られる候補者の機微な表情や話し方の違いを面談で察知し、首尾よく話を進めていかなければなりません。
我々だけでなく候補者にとっても面談が特別な場であることを感じていただきたいので、面談場所として理想なのは帝国ホテルやヒルトン、シェラトンなど高級ホテルのラウンジやカフェです。ラグジュアリーで広々とした空間、周りに気を使わなくても良い十分な間隔などは面談場所として理想と言えます。ただ、候補者とヘッドハンターが待ち合わせる場所も考慮すると、高級ホテルは全国津々浦々あるわけではないため、利用数で集計をおこなうと下記のような「格が高めではあるがチェーン展開しているホテル」が上位となってきます。
直近、1年間で当社ヘッドハンターの利用が多かった面談場所ベスト3
3位 マリオットホテル
世界最大のホテルチェーンでマリオットやリッツ・カールトンなど様々なブランドを展開しています。日本でも北海道から関西までの主要都市にあるため、面談の利用頻度が高くなっています。
2位 第一ホテル
かつて東京・新橋にあった高級ホテルでビジネスホテルやリゾートホテルをチェーン展開しています。2020年現在、阪急阪神ホテルズが運営するホテルチェーンのブランド名となっています。地方には点在する程度しかありませんが、都心部での面談で多く使われており、2位にランクインしています。
1位 グランヴィアホテル
圧倒的な1位であり、2位以下の倍以上の頻度で利用していました。
東京駅、大阪駅、京都駅、広島駅、岡山駅など大都市の主要駅直結なために待ち合わせ場所として最適であり、ホテルとしてのグレードも高く面談場所として最も利用頻度が高くなっています。
ホテルの都合がつかない場合はコメダ珈琲や椿屋珈琲
上記のようなホテルでの面談が叶わない場合ももちろんあります。候補者の勤務地や居住地周辺にホテルがない場合、候補者によってはカジュアルなカフェを好む場合など。そのような際に利用する2大カフェがコメダ珈琲と椿屋珈琲です。コメダ珈琲は言わずと知れた全国展開する珈琲チェーンで、BOX席が多数設置されているのでプライベート感を確保できるためによく利用しています。椿屋珈琲は東京都心部で展開する珈琲チェーンなので、それ以外の方は馴染みが薄いと思いますが、大正時代の洋館をモチーフにした落ち着いた雰囲気が人気です。こちらもBOX席のある店舗が多く重宝しています。
思わぬ展開になる面談もあるが…
以上、ヘッドハンターがよく利用するホテルやカフェのご紹介でした。
ヘッドハンターは1日に何人もの候補者と面談を行うこともあり、「私はホテルのお茶やコーヒーを飲むことが仕事ではないか?」と錯覚するくらい、多い日には3~4杯もお茶を飲むこともあります。ただ、お茶を沢山いただくほど、ヘッドハンターは多くの候補者とお会いする貴重な機会をいただいているわけなので、膨れたお腹とともに充実感にも満たされるのです。
それと同時に候補者にとっては、一生に1度のヘッドハンティングという人も多いはずなので、我々はそのことを慮って、候補者と向き合う必要があると考えています。数年前ですが、女性の候補者とホテルのラウンジで待ち合わせをしていたヘッドハンターの前に、候補者の母親が一緒にあらわれて驚いたというエピソードがあります。東京から来たヘッドハンターが信用できる人なのか?心配された候補者が同行を求めたようでした。ご挨拶と雑談後に母親に認められた?ヘッドハンターは候補者と面談を進めたようですが、その間、数メートル離れた席からずっとこちらの様子を見ていたようでした。
これは極端な例かもしれませんが、ヘッドハンティングされることに本人はもちろん、ご家族をも不安を抱く候補者や逆に大きな期待を持って面談に挑まれている候補者など様々な心情があることをヘッドハンターとして理解しておくことが重要だと思っています。ホテルのラウンジであってもカフェであっても相手にとってはその先長い間、記憶に残る場所になることを認識して丁寧に誠実に面談には挑んでいきたいと思っています。