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デザイン思考とは?その他思考法との違いやフレームワークを簡単解説

デザイン思考とは?その他思考法との違いやフレームワークを簡単解説

ビジネスに役立つ思考法は多くありますが、多様化する価値観に対応し、人々に求められるプロダクトを提供するために注目されているのが「デザイン思考」です。

デザイン思考を使いこなせるようになると、今ある問題の解決はもちろん、イノベーションが起こり、新しいモノ・サービスを生み出せる組織を作ることができます。今回は、企業が導入したいデザイン思考について詳しく解説します。デザイン思考をするときのプロセスや、活用しやすいフレームワークについてもみていきましょう。

デザイン思考(デザインシンキング)とは?

デザイン思考
デザイン思考とは、デザイナーやクリエイターがデザインを行うときのプロセスを活用した思考法です。デザイン(設計・造形)を行うための考え方と勘違いされがちですが、実際にはデザインを生み出すときに用いられる思考のプロセスを指します。ユーザー視点でニーズと課題の本質を見極め、問題解決を目指します。ユーザーが利用しやすいシステムを考える、「人間中心設計」と近しい考え方です。

大きな特徴は、使う人に寄り添い、共感し、当事者の立場に立ってモノ・サービスを生み出すところにあります。ユーザーを満足させることを想定しているという点が重要です。

このデザイン思考は、アメリカのデザインコンサルティング会社『IDEO』によって発案され、広められたといわれています。

その他よく知られる思考法との違い

デザイン思考
事業を成功させるために、ビジネスシーンではさまざまな思考法が導入されています。ここでは、ビジネスでよく使用される思考法を、デザイン思考との違いに触れながら紹介します。

なお、一体どの思考法を用いることが最適なのか悩むこともあるでしょう。しかし、いずれかの考え方が最も優れているというわけではありません。それぞれにメリット・デメリットが存在し、業界・業務によって向き不向きがあるため、臨機応変に使い分けることが重要です。

論理的思考(ロジカルシンキング)

論理的思考は、現在のビジネスシーンで広く重視され、用いられている思考法です。論理的思考では、今ある事実を整理し、根拠と結論を導き出すことで物事を理解します。

デザイン思考との違いは、問題解決におけるプロセスで重視するポイントにあります。論理的思考では、矛盾や飛躍がなく、体系的に筋道を立てて考えることが重要で、「論理性」「一貫性」が求められます。一方、デザイン思考では「ユーザー視点」が重視されます。情報を整理したり、誰かに伝えたりする際には論理的思考が向いていますが、新たなプロダクトやビジネスモデルを考える際には、デザイン思考のほうが向いています。

批判的思考(クリティカルシンキング)

批判的思考とは、すでに出た結果や事実を多面的・論理的に考える思考法を指します。既出の結果に対して、「本当に正しいのか」「矛盾はないのか」という疑問を持って、情報を整理したり新たな論理を構築したりして、物事の本質を見極めることを目指します。

「ユーザー視点」で考えるデザイン思考に対し、批判的思考では「客観的」に物事を検証することから、両者は課題を分析・解決策を探るためのアプローチが異なります。一方、物事の構造の理解を深めるという点において、批判的思考には論理的思考と共通する部分があります。

水平思考(ラテラルシンキング)

水平思考とは、固定概念に捉われず、従来とは異なる視点・自由な発想で新しいアイデアを生み出そうとする思考法です。これまでの常識や正しいとされてきた前提条件を無視することから、かなり柔軟な考え方といえます。クリエイティブ思想(クリエイティブシンキング)やイノベーション・シンキング、拡散思考と呼ばれることもあります。

水平思考は、デザイン思考の一部として捉えると分かりやすいでしょう。価値観やユーザーニーズが多様化する現代において、多くの人に求められるモノ・サービスを創造するためには従来とは視点を変えて課題を考えなければなりません。水平思考で新しい視点でさまざまな課題を想定することは、デザイン思考に必要な要素といえます。

アート思考(アートシンキング)

アート思考とは、自由な発想を用いて、ゼロベースで独創性・オリジナリティのアイデアを創造しようとする思考法です。

アート思考は、アーティストが作品を創り出すプロセスを活用した考え方で、自分を軸に課題を考えます。「自分目線」で問題の解決を図ることから、「ユーザー目線」で物事を考えるデザイン思考とは異なるアプローチを行います。そのため、アート思考は個人の課題解決や目標達成、革新的なサービス・モノの創出に向いています。

デザイン思考がビジネスシーンで注目されている背景

デザイン思考
それでは、なぜ現代のビジネスシーンではデザイン思考が注目されるようになっているのでしょうか。

多様で複雑なVUCAの時代に突入している

現代、グローバル化や価値観の多様性が進んだうえ、IT技術の発展によって大きく社会構造が変化、社会はより複雑化し、未来を予測することが難しくなりました。このような状態をVUCA時代と呼びます。

VUCA時代では、従来の常識やビジネスモデルが通用せず、売れるモノ・サービスを生み出せない企業が増えています。そこで、ユーザー視点でニーズや課題の本質を捉え、新しい発想で課題解決を図るデザイン思考が注目されているのです。

DX推進の必要性が高まっている

デジタルトランスフォーメーション(DX)の必要性が高まっていることも、デザイン思考が求められている理由として挙げられます。

デジタルトランスフォーメーションは、単にIT技術を導入するというものではなく、ITの浸透によって人々の生活をより良く、快適なモノにするという要素が含まれた概念です。また、社会の変化が激しく、モノ・サービスの寿命が短くなっていることから、流れに合わせて新たなプロダクトを創出し続けなければなりません。これらのことから、課題の本質を発見し、これまでにない解決策を導き出すデザイン思考が求められているといえるのです。

デザイン思考が組織に生むメリット

デザイン思考
デザイン思考が組織に浸透すれば、現代の企業が抱える多くの問題を解決することができます。ここでは、デザイン思考が定着した組織では、どのようなメリットが生まれるのか確認しましょう。

アウトプットの習慣化

デザイン思考が浸透することで、メンバーにアウトプットを習慣づけることができます。

デザイン思考を用いる際は、アイデアを提案したり、得られた結果に対してレビューし合ったりとアウトプットする機会が多くあります。アウトプットが習慣化されれば、「組織内のコミュニケーションの活性化」「メンバーの知識・経験の深化」「プレゼン力の向上」「ノウハウ・ナレッジの共有」「イノベーションの創出」などさまざまな効果につながります。

多様な意見の受容

デザイン思考では、従来の常識に捉われず、ユーザーの意見に理解・共感する必要があります。反対に、デザイン思考が組織に浸透すれば、多様な意見を受け入れつつ、自ら発信・議論もできる組織の構築が可能です。

多様性の時代、さまざまなバックグラウンドを持つ人の意見を受け入れられなければ、多様化するユーザーニーズに対応するモノ・サービスを提供することはできません。デザイン思考は、ユーザーに求められるプロダクトの創出、そしてビジネスの成功に有効な考え方といえるでしょう。

組織力の強化

多様な意見を受け入れられる環境下では、メンバー間の連携や信頼が高まり、組織力が強化されます。

1人で把握できる情報・行動できる範囲には限界があるため、情報過多かつ複雑化した現代社会でより大きな成果を得ようと考えると、組織的な取り組みが欠かせません。組織力が高まることで、「エンゲージメント(愛社精神)の向上」「企業理念や価値観の浸透」「個々の能力を活かした人事配置」「業務の効率化による生産性の向上」など、仕事の質や業績アップにつながる要素が多数生まれます。

デザイン思考の5段階プロセス

デザイン思考
それでは、デザイン思考を実践するにはどのように考えを進めれば良いのでしょうか。ここでは、スタンフォード大学デザイン研究所のハッソ・プラットナー教授が提唱した『デザイン思考の5段階』を参考に、デザイン思考によって問題解決を図るプロセスを紹介します。

出典:スタンフォード・デザイン・ガイド『デザイン思考5つのステップ』

1.共感(Empathize)

まずは、ユーザーを知って、共感するところから始まります。デザイン思考は、ユーザー視点で物事を考え、課題解決やモノ・サービスの提供につなげることから、ユーザーをよく観察し、理解することが最も重要です。ユーザーが、なぜどのように考えて行動し、どう感じ、その感情をどう示すのか詳細に理解する必要があります。

アンケートやインタビューなどから、ユーザーの感情や悩み、不満などを探りましょう。ここでのポイントは、ユーザーの意見をそのまま受けとるのではなく、潜在的なニーズ・根本的な不満とその原因まで明確にすることです。また、信条や価値観といったバックグラウンドまで理解することで、ユーザーがなぜそのようなニーズや不満を抱えているのかという理解につながります。

2.定義(Define)

続いて、ユーザーへの共感から得たニーズや不満、各々のバックグラウンドから、解決すべき問題を定義します。

ユーザーのどこにどう共感したのかは、メンバーによって異なる場合があります。そこで、チーム全員で、アンケートやインタビューから受けた印象や気づき、考えられる不満の原因について意見を交換しましょう。そして、なぜそのような印象や意見に至ったのかを掘り下げ、情報を統合、ユーザーの感情や行動をさらに深く理解していきます。なお、問題の定義で、焦点を狭く絞り込み、明確に示しておくことで、具体的で良質な解決策の提案につながります。

3.創造(Ideate)

3つ目のステップは、設定された課題に対する解決策を考える段階です。ここでは、どのように課題を解決するのかを考えますが、とくにアイデアの創出に焦点を当てることが重要です。自由な発想で、とにかく多くのアイデアを出し合って、意見を交換します。なかでも、プロジェクトの初期段階においては、最適解を見つけるのではなく、アイデアの幅を広げることが重要です。

ある程度アイデアが出たら、定義付けられた問題やチームの目標に合致しているのかという視点から、アイデアの統合または絞り込みを行います。アイデアを出すときは「ブレインストリーミング」が、アイデアをまとめるときは「マインドマップ」が活用しやすいでしょう。

4.試作(Prototype)

最善の解決策を導き出すために、『創造』でまとまったアイデアを基に、プロトタイプを具現化します。プロトタイプ(試作品・原型)なので、完成品を作る必要はなく、コストをかけずに簡単に試作することがポイントです。試作品を基に、不足している点や余分な点、実現性についてチームで話し合います。定義された問題を解決できるのかという点に立ち戻りながら、トライアンドエラーを繰り返して、最適解を模索しましょう。

プロトタイプは、チームメンバーやユーザーが共通の認識を持てるものであれば何でも構いません。絵コンテや簡易な模型、トップページのみのサイトなど、低コストで手軽に作り、何度もフィードバックを求めることが重要です。

ただし、どのようなモノ・サービスであるかイメージできないとユーザーニーズを満たしているのかユーザー側も判断できません。よって、視覚的な要素は確保していたほうが、次のステップである『テスト』で、有効な結果を得やすくなります。

5.テスト(Test)

『試作』で作成したプロトタイプをユーザーに試してもらい、「課題は解決できているか」「不足している要素はないか」「見落としている課題はないか」などの確認を行います。テストを行うときは、できるだけユーザーが実際に利用する環境で試すのが理想です。

試作・テストを繰り返し行うことが、アイデアをより良いものに仕上げ、ユーザーにフィットするモノ・サービスの提供につながります。設定された課題がズレていることもあるため、場合によっては『共感』や『問題定義』からやり直すことも視野に入れましょう。

デザイン思考を実践するときの注意点

デザイン思考
デザイン思考を用いることで、企業が抱える課題の解決を図ることが可能です。ただし、デザイン思考があれば必ずビジネスが成功するというわけではなく、あくまでも新しいモノ・サービスが創出できる土壌づくりにつながる1つの考え方です。ここでは、デザイン思考を取り入れるときに覚えておきたい注意点をまとめます。

デザイン思考はあくまでもイノベーションを導く土台となる思考法

デザイン思考を導入すれば、これまで生まれなかったアイデアが次々に提案され、革新的なイノベーションが起きるとしばしば勘違いされることがあります。しかし、実際にはデザイン思考を実施しただけでは、イノベーションは起きません。デザイン思考はビジネスを成功に導くマインドセットであり、絶対的な成功法則ではないのです。

先述のとおり、デザイン思考を実施するときは試行錯誤が求められます。また、ユーザーニーズに応える課題の発見と問題定義から、解決策を導き出せなければモノ・サービスのイノベーションは起きません。このように、デザイン思考はイノベーションを起こすための土台と考えましょう。

ゼロから新たなプロダクトを創り上げるのには不向き

実のところデザイン思考は、ゼロからモノ・サービスを創り上げるのに向いている思考法とはいえません。あくまでも、ユーザーニーズに共感することによって解決策を創出する考え方なのです。

よって、デザイン思考の軸となるユーザーへの『共感』ができない場合、デザイン思考を使うのは難しいと考えましょう。例えば、ユーザーニーズが定まっていないゼロから新しい良いプロダクトを創り上げるケースや、将来的なニーズを見越してモノ・サービスを開発するケースです。

組織全体に根付かせるのが難しい

デザイン思考は既存のモノ・サービスを改良する・イノベーションを起こせる思考法であるため、すでに導入を試みている企業は存在します。しかしながら、導入しても実際に社内で浸透・定着している企業はそう多くありません。

Webサービスの運営から採用コンサルティングまで手がける株式会社ビビビットの調査によると、デザイン思考が根付いている企業は5%程度に留まることが分かっています。デザイン思考が組織に根付きにくい原因としては、「デザイン」とあることから多くの社員が「自分や自分の業務には関係ない」と考えてしまうことが挙げられます。一方、経営・管理側が強引に定着を図っても現場で正しく活用されなければ意味がありません。デザイン思考の導入にあたっては、メンバーにデザイン思考の趣旨を理解させることが重要です。

出典:ビビビットの「デザイン経営」「デザイン思考」に対する企業の意識調査

心理的安全性の確保が必要

5つのステップを見てもわかるように、デザイン思考ではメンバー全員でアイデアを出し、意見交換を行うことで、課題の解決を目指します。このとき重要なのが、メンバー全員が、立場にかかわらず自分のアイデア・意見を発信できる環境、いわゆる「心理的安全性が高い」環境にいることです。誰かの意見を一方的に拒絶したり、失敗を罰したりする職場では、メンバーは萎縮して自分のアイデアを発信することができません。

日本企業では、上下関係が厳しく、上司が部下の意見を受け入れない、むしろ理不尽な要求をするケースが未だに多くみられます。デザイン思考のメリットを享受するためには、まずは立場や役職に関わらず「アイデアを提案できる」「有用なアイデアを採用できる」職場環境を整備することが必要です。

デザイン思考に役立つフレームワーク7選

デザイン思考
デザイン思考を用いたくても、社内のメンバーにその趣旨を理解してもらい、組織に定着させることは難しいものです。そこで最後は、企業がデザイン思考を導入するときに効果的なフレームワークをお伝えします。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスとは、ビジネスの構造(ビジネスモデル)を可視化・分析するフレームワークです。ビジネスモデルキャンパスでは、ビジネスで重要な9つの要素を整理します。続いて、事業を成功させるための仕組みを論理的に考えることで、同じ認識を組織内で視覚的に共有することができます。

  • 顧客セグメント
  • 提供価値
  • チャネル
  • 顧客との関係
  • 収益の流れ
  • キーアクティビティ
  • キーリソース
  • キーパートナー
  • コスト構造

とくに、新規事業を始める際、ビジネスモデルの『試作』段階において活用されます。先にお伝えしたとおり、プロトタイプは完成品である必要はないため、ビジネスモデルキャンバスを活用する場合であっても、綺麗にまとめすぎないことがポイントです。

共感マップ(エンパシーマップ)

共感マップは、ユーザー理解に使用されるフレームワークです。共感マップでは、6つの視点からユーザーの思考・行動を整理することで、ユーザーをより深く理解できます。

  • ユーザーが見ているもの
  • ユーザーが聞いていること
  • ユーザーが考え、感じていること
  • ユーザーの発言や行動
  • ユーザーの痛みやストレス
  • ユーザーが望んでいること

共感マップは、“共感”とついていることからもわかるように、デザイン思考の核となる『共感』のステップで役立ちます。

事業環境マップ

事業環境マップは、外部環境を分析するフレームワークです。とくに変動が激しいミクロ2種類・マクロ2種類、計4種類の外部環境について変化を把握することで、ビジネスモデルを精査することができます。

  • (ミクロ)市場
  • (ミクロ)業界
  • (マクロ)トレンド
  • (マクロ)経済

事業環境マップを活用すれば、ユーザーが置かれている環境・自社の製品を取り巻く環境を把握し、ユーザー理解やプロダクトの考案につなげることができます。また、プロダクトをリリースした後、外部環境の変化に対応させたい場合にも有用です。

MVPキャンバス

MVPキャンバスは、MVP(最低限実用できる状態のプロダクト)検証を効果的に行えるよう、仮説の内容を明確にするためのフレームワークです。MVPキャンバスでは、下記の10項目について整理し、可視化します。

  • 仮説
  • 実証の目的
  • 仮説検証の方法
  • データ・条件(KPI)
  • プロダクト
  • 金銭的コスト
  • 時間的コスト
  • リスク
  • 検証結果
  • 学び

デザイン思考を実施する際、ただ単にプロトタイプを作成、ユーザーテストを実施しても、コストだけかかり、何の成果も得られないことも考えられます。そこで、ユーザーテストを効果的なものにするために、MVPキャンバスを活用して論理的な仮説を立てることが有効です。

ジョブマップ

ジョブマップは、ジョブ理論によって本質的なユーザーニーズを把握し、モノ・サービスをブラッシュアップできるフレームワークです。ここでいう「ジョブ」とは、”ユーザーがプロダクトを利用する目的”を指します。

ジョブマップでは、ターゲットとなる市場について、「中核となる機能的ジョブ」と「ジョブ実行者」を定めます。そこから、ジョブを4つに細分化し、多角的にユーザーニーズを探ります。また、中核となる機能的ジョブは、ワンステップずつ進化するもので、8つのステップに分解されます。

ジョブマップを使うことで、ユーザーが購買行動に至るメカニズムを捉えることができます。デザイン思考においても、ユーザーの理解から解決に向けたアイデアの創出まで広く役立ちます。

IDEOフレームワーク

デザイン思考を提唱した『IDEO』の元CEOティム・ブラウン氏の著書によると、デザイン思考のプロセスには、着想(inspiration)・発案(ideation)・実現(implementation)という3段階のプロセスがあるといいます。組織がプロジェクトを進めるにあたっては、この3つのプロセスを行き来することで、アイデアをより良いものにするために再考したり、新しい方向性を模索したりします。

ただし、IDEOフレームワークは、先述した「デザイン思考のプロセスガイド入門」で紹介された5つのプロセスを指すこともあります。いずれにしても、ユーザーを理解するところから始まり、アイデアを創出、プロトタイプでテストを繰り返すという点において違いはありません。

CVCA

CVCAは、顧客価値連鎖分析と呼ばれるビジネスモデルをデザインするフレームワークです。プロダクトに関係するステークホルダーを洗い出し、ステークホルダー間でのお金・情報の流れを整理、どこからどこに価値が流れているのかを分析・可視化します。CVCAを行うことにより、新しいビジネスモデルをデザインする、または既存のビジネスモデルをチェックすることができます。

このCVCAは、デザイン思考によって創出されたアイデアを、実際のビジネスモデルに落とし込むときに役立ちます。

デザイン思考を組織内に浸透させ業績アップにつなげよう

デザイン思考
本記事では、デザイン思考がどのようなものなのかを詳しく解説しました。デザイン思考は、VUCAな時代である現代社会に企業が成長し続けるため、ぜひ取り入れたい考え方です。組織として浸透させることは簡単ではありませんが、フレームワークを上手く使いながら、多様化するユーザーニーズの本質を捉え、世間に求められるモノ・サービスを生み出していきましょう。

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