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テレワーク完全導入がいま急務!企業が抱える課題とその解決法

テレワーク完全導入がいま急務!企業が抱える課題とその解決法

2018年6月29日に成立した、いわゆる「働き方改革関連法案」では多様な働き方が推奨されており、そのひとつに「テレワーク」が挙げられます。
オフィスに出社しないこの働き方は、2019年12月以降世界各国で感染拡大が進んだ新型コロナウイルスのような感染症への対策としても期待されています。
ですが、すべての企業が本格的なテレワークの導入にいたっているわけではありません。テレワークの完全導入に関連して企業が抱える課題やその解決方法について考えてみましょう。

テレワーク導入による課題点

テレワークを完全導入するのは企業にとって急務となっており、実際に完全導入している企業も少なくありません。しかしそれと同時に浮き彫りになっている課題もあります。もっとも企業が頭を悩ませるのがテレワークにおけるセキュリティの問題です。テレワークでは社員各自のパソコンやタブレット端末を用いたり、会社から持ち帰ったノートパソコンを用いたりして業務を行います。

さらに社員の自宅から会社のデータベースにアクセスすることもあるでしょう。すると会社のセキュリティが万全でも、社員の自宅のセキュリティによっては会社のデータベースが危険にさらされることがあり得るのです。特に顧客情報の取り扱いは慎重を期すべきなので、パスワードの厳重な管理や社員の自宅でのウイルス対策ソフトの導入などが必要となるでしょう。
加えてテレワークには別の課題もあります。それが勤怠管理です。実際に出勤しているときには、出社時間と退社時間で労働時間が計算できましたが、テレワークではそれができません。

上司の目がないので業務中に別のことをしていても誰にも注意されないというのも課題の1つです。テレワークで働く社員としてもオンオフの切り替えが難しく、あまり仕事に身が入らない、逆に深夜などにもずっと仕事をしてしまうということもあり得ます。上司と部下、チーム内でのコミュニケーションが希薄なるので、指示がうまく伝わらなかったり成果による適切な評価がしにくかったりするのも企業を悩ませる課題です。

テレワークの導入を進めるべき理由

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こうした課題がありながらも、企業は今後もテレワークの導入を進めていくべきです。可能であればすべての社員がテレワークで業務を行うようになるのが理想でしょう。これにはいくつかの理由があります。
まず今後新型コロナウイルスのパンデミックのような事態が生じても、事業を継続していくことができるという点です。新型コロナウイルスに限らず、自然災害やシステムトラブルなどの影響で社員が出社できない状況が生じても、テレワークあれば業務を続けられるかもしれません。

非常事態に備えてテレワークの導入は進めておくべきでしょう。さらに社員の離職を防ぐことができる点もメリットとして挙げられます。
現在では妊娠・出産、育児、介護などの理由で仕方なく離職しなければならない社員も多くいます。しかし企業がテレワークを導入していれば、離職を防いだり、空白期間をより短くしたりできるかもしれません。優秀な人材の流出を防ぐためにもテレワーク導入は役立つのです。

加えて交通費や出張費が削減できるのも大きなメリットです。テレワークの完全導入で社員が実際に出社することがなくなれば、通勤や出張のための交通費が削減できます。出社する社員がいなくなりオフィスが必要なくなれば、オフィスの賃料も削減できる可能性さえあるのです。テレワークは企業イメージの向上にも役立ちます。テレワークの完全導入によって企業イメージをアップさせ、遠隔地からもより優秀な人材を集められるかもしれません。

テレワーク導入を円滑に進めるポイント

現在多くの企業はテレワークの導入には非常に多くのメリットがあることに気づきつつあります。もしテレワークの導入を検討しているのであれば、いくつかのポイントを押さえておく必要があるでしょう。
まずは勤怠管理システムの構築です。たとえばメールやSNSを使って勤怠を報告するという方法があります。もしくはスマートフォンのアプリやパソコンへのログイン時間を勤務時間としている企業もあります。勤怠管理をしっかり行うことで、社員にもメリハリが生まれ、集中して仕事をする助けになるでしょう。

さらにセキュリティ対策を万全にすることも重要です。テレワークの導入前に研修を行い、社員にセキュリティへの意識を高めてもらうとともにウイルス対策ソフトを導入させます。誰がどのデータにアクセスできるのか、どの端末を使ってよいのかを明確に定め、トラブル時の対処法もマニュアル化しておくとよいかもしれません。

トラブルを未然に防ぐために重要なのはコミュニケーションです。テレワークではコミュニケーションが不足しがちになるのでWeb会議システムやチャットツールの導入など、テレワークをしている社員同士が密にコミュニケーションを取れる環境を整えるのも、テレワーク導入のポイントです。

テレワークの円滑な導入でより働きやすい環境を

テレワークを導入したばかりの頃は、社員も慣れておらず多少の問題や不満が出てくるかもしれません。しかし勤怠管理やセキュリティ対策をしっかり行ったうえでテレワークを導入すれば、この方法がいかに会社や社員にとってメリットの大きいものかに気づくことでしょう。
新型コロナウイルスの影響はいずれ収束していくことが予想されますが、テレワーク導入のメリットはずっと享受していくことができるので、今ぜひテレワークの導入を積極的に検討するようにしましょう。

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