ヘッドハンティング最前線~現役ヘッドハンターが語る~

超人手不足! 介護業界の現状

2017年12月01日
担当
児玉 拡司

ヘッドハンターとしてお会いする候補者は30~40代のミドル層の方が多く、移籍のポイントとして重要なご家族のことをお話する中で、最近ではご両親の介護についても相談されることもあり、日本の超高齢化社会を身近に感じる機会が増えた様に思います。

医療、介護の支援が増えると言われている後期高齢者(75歳以上)が、2015年からの10年間で約600万人増加し、2179万人(人口の18%)と予想されています。(総務省「国勢調査」平成24年1月推計引用)

一方、介護のサポートをする労働者に関しましては、2025年に253万人の確保が必要であるが、現状では215万人の採用しか進まないであろうと予想されており、約38万人の介護労働者が不足すると言われています。(厚生労働省「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計(確定値)について」平成27年6月24日引用)

少子化が進み労働力が減少する一方で、景気の回復もあり求人数が増加し、医療、介護業界では空前の人材不足の状況が続いています。

 このような背景もあり医療、介護業界のクライアントからの問合せは増加しております。医療、介護職としての専門職の求人依頼もございますが、ヘッドハンティグ案件としては、事業責任者や自社でのキャッチアップが難しい新規事業責任者などハイポジションの採用のご相談が中心となります。

具体的には、キャリアアップにもなる資格取得支援や評価制度の構築、就労環境の改善のためのIT導入の実績のある方。また、新規事業(保険外サービス)のノウハウをお持ちの方などがあります。医療、介護の業界は保険事業の為、収益が一定化してしまい、従業員に支払える給与に限界があります。そのため新規事業を展開し、そこで得た収益を還元し給与アップを実現させ、他社との差別化を図っています。その結果として、優秀な人材が確保でき、本業の医療、介護においてもサービスレベルの向上が可能となっています。

その他にも、昨今は一般企業からの医療、介護業界の資格をお持ちの方を採用したいという相談もいただきます。具体的な仕事としては、優秀な社員の離職を止めるべく、介護休暇制度の導入以外に実際に医療や介護の専門職の方を直接採用し、介護をしながら働いている社員のサポートやカウンセリング、社内研修の実施。また、直接高齢者の方と関わるサービス業では、介助手法の実技演習やマニュアル作成。食品メーカーでは、高齢者向けのサービスメニューの開発など多種多様な職種のニーズがあります。

このようなご依頼の元、同業での実績のある方が候補者となり移籍することは当然ですが、一般企業で就業されていた経験を活かして、医療、介護業界へ移籍し、就労改善や新規事業展開を推進し活躍されるケース。逆に医療、介護業界で活躍されていた専門職の方が一般企業へ移籍し、高齢者の方へのサービスメニューを充実させ、活躍する場面なども出てきております。

また、世界でも高齢化は進んでおり、日本の次に高齢化社会になると言われている中国や近隣アジア圏へは、既に日本の医療、介護企業の海外進出が始まっており、それに伴う人材の確保も各社取り組まれております。

このように多様化する医療、介護業界のニーズに対応するためには、自社社員の教育だけでは対処できないポジションも多くあり、ヘッドハンティグを活用し、優秀な人材を、労働市場全体から探し出し、他社との差別化を推し進める企業が益々増えていくと思います。

ヘッドハンターとして、移籍された方の活躍が日本の超高齢化社会を豊かなものとし、年を取っても人生が楽しめる社会をつくられていくことを楽しみにしています。

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