プロねた。
Vol.092

ロボットに雇用を奪われる日

2014年12月15日
担当
福良 英基

今後10~20年程度で全職種の47%の仕事がロボットに置き換えられる。先日、オックスフォード大学で人工知能を研究するマイケル・A・オズボーン氏がそんな興味深い論文を発表していた。ここで言うロボットは、人間が通常有する機能を実現する自動装置やコンピュータだと思っていただきたい。

今回、各仕事に必要なスキルが何であり、そのスキルを機械でどれほど自動化できるのかを最新テクノロジーとトレンドから算出したようだが、ロボットやコンピュータに代わられる確率が90%以上とされた職業の一例は…、

・レストランの案内係
・小売店のレジ係
・電話オペレーター 

などがまずあげられる。たしかにソフトバンクのロボット「Pepper」は既にソフトバンクのショップで接客しているし、スーパーのレジもセルフチェッカーの導入が進んでいる。電話も1次応対は自動化のコールセンターが多いから、これらの精度があがれば現実味がある。

ところが、今回の論文でロボットに置き換えられるとされる職業の中には、ある程度の知識や判断力を要する職業も含まれている。具体例をあげると…

・弁護士アシスタント、パラリーガル
・銀行の融資担当者
・保険の審査担当  

などである。

特に印象深いのは、パラリーガルなどはビッグデータの活用で代替されるようになる仕事なのだとか。法律の分野では、判例や文書を裁判前に分析するが、ビッグデータを駆使すれば数十万の文書から処理できるからである。似たような例では医療報告書や臨床試験、患者記録のビッグデータを元に「医療診断」を行うことも可能になるとオズボーン氏は言っている。人間の力で生み出したテクノロジーがその雇用を奪うかもしれないとは皮肉なものである。

一方、ロボットには障壁が高く10~20年後も人間優位な職業は?というと、芸術などのクリエイティブ職、教師やソーシャルワーカーなどのきめ細かいコミュニケーション力が必要な仕事、そして経営や管理のマネジメントがあげられていた。ただ、これらも芸術的な感性や説得力、管理力などを持ったロボットを人間が開発しなければ…という前提であるが。

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