プロねた。
Vol.088

退社が遅い国(日本)

2014年06月19日
担当
福良 英基

日本人は残業が多い!と他先進国の労働時間の実態を見ると思ってしまう。
例えば、日本人とアメリカ人の平均的な「大人の時間割り」を比較してみると、

起床 : 日本人6時39分  アメリカ人6時17分   → ほぼ同じ
出社 : 日本人8時27分  アメリカ人8時20分   → ほぼ同じ
退社 : 日本人19時16分  アメリカ人17時13分 → 2時間も日本人が遅い
就寝 : 日本人23時49分  アメリカ人22時43分 → 1時間ほど日本人は遅い

となっており、これはフランスと比較してもだいたい同じ傾向にある。

日本は何故か残業時間が多いようだ。仕事量が多いのか?早く退社すると周りの目が気になるからか?効率が悪いからか?はたまた、睡眠時間が欧米より短いから、生産性が落ちて残業が増えるという悪循環なのか?理由はいくらでも考えられるが、法的な側面も大いに影響があるのだと思う。

現在の法制度は時間外労働に割増賃金が支払われる。成果には関係なく仕事をしていれば残業代をもらえるという仕組みなわけだ。そうすると残業代を稼ぎたいが為に必要以上に会社に残る”がんばり屋さん”も出て来て、結果、日本人の残業時間増に寄与してしまう。

先日、ホワイトカラーエグゼンプションの導入が決まり、年収1000万円以上の高給取りに限っては残業代が出ない制度が試験的に始まる。効率的に仕事をしないと残業代が出ないわけなので、遅くまで仕事をするメリットがない。理屈からすると効率を上げる心理が働き、残業時間は減るだろうが結果はどうなるか?年収1000万円以上の労働者なんて3%~4%しかいないから、ほとんどの人にとって今は「蚊帳の外」の話。ただ、試験的に導入すると言っているので、今後はこの制度、対象範囲を広げてくる可能性がある。指揮命令下で働かされる裁量権が小さい人たちは、予期せぬ仕事が次々と上から降ってくるわけで、残業代という対価が無いとやってられないのは事実であり、対象の線引きは難しいだろうが。

時間をお金に換える働き方から、効率的に成果を出す働き方へ。それが定着すれば「大人の時間割り」は、欧米に近づく可能性が高いのではないかと思う。

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